有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2024/02/20 15:00
【資料】
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【項目】
149項目
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) ガバナンス及びリスク管理
当社では、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会が四半期ごとに会議を開催し、従業員からの広範なリスク提案を募り、それに対処するための取組みを実施しています。リスクに対するアプローチは、毎年一度、全従業員と共有され、透明性のある情報共有が行われています。
特に、電気通信サービスを安全に安定して提供していく企業として、顧客情報や会社の機密情報を厳密に取り扱うとともに、情報漏洩リスクなどに対して、常に適切な防御措置を講じることにより、顧客及び関係者の信頼を得るよう努めています。
当社グループでは、従業員からの提案や洞察を積極的に受け入れ、情報セキュリティや環境へのリスク・影響を最小限に抑えるためのイニシアチブを推進しています。私たちは持続可能な未来を築くために、社会的責任や環境保護に取組みながら、ビジネス活動を展開しています。
(2) 戦略
当社グループのサステナビリティ戦略は、リーダーシップ・ステートメントを基に醸成されるものであり、従業員一人ひとりがその重要性を理解し、行動に移しています。
①情報セキュリティ
ISMS(Information Security Management System)認証(ISO/IEC 27001:2013)を2017年に取得しており、定期的に更新審査を受けております。社内組織としては、情報セキュリティ委員会及び情報セキュリティ運用委員会を設置し、年間を通じ年間を通じて情報セキュリティの管理運用を行っています。
最近では、フィッシング対策の実施を強化する取組みを行うなど、常にリスクの変化に応じた対応を行うとともに、社内に向けた情報発信についても行っています。
②環境
カーボンオフセットの観点からはクウォーターサイズSIMを海外に続き、日本でも導入し環境に配慮したサプライチェーンの構築に貢献する体制が整いました。
さらに最近では、iSIM(Integrated SIM)という、従来のセルラー通信において独立したコンポーネントとして存在していた通信モジュールとSIMやeSIMの機能を、1枚のチップ(SoC:System-on-Chip)に集約する技術規格に関する実証実験を行い、商用提供を開始しました。物理的なSIMやeSIMが不要になることで、基板スペースの削減や回路の簡素化によるモジュールの小型・軽量化、省電力化、処理能力向上、コスト削減、商流の簡素化などが見込まれ、従来のSIMやeSIMが抱えていた多くの課題が解決されると期待されています。さらに、この取組みはカーボンニュートラルにも貢献するものと考えています。
私たちは、これらの取組みをさらに拡大していくために、他の業界やパートナーとの連携を強化し、より多くの企業や消費者に持続可能なテクノロジーを提供していきます。また、環境負荷の低減やカーボンニュートラルの課題にも積極的に取組み、地球環境の保護と社会の持続的な発展に貢献していくことを目指しています。
(3)人的資本に関する戦略
①リモートワーク
当社グループでは、リモートワークが主軸となり、従業員が最も生産性の高い場所で働くことができます。
②フレックス制
ライフスタイルに合わせて、働く時間を柔軟に調整することができます。
③人事評価
従業員の評価は、マネージャーからの評価だけでなく、本人の自己評価や協力的なチームメンバーからのフィードバックを総合的に行います。リーダーシップ・ステートメントを指針に、日々の行動を向上させ、さらなる成長の機会を創出しています。
④福利厚生
当社では、産前産後休暇や育児休暇などの制度を整備し、介護休暇や子の看護休暇もサポートしています。従業員一人ひとりが働きやすく、スキル向上ができるような環境整備に力を入れています。さらに、ベビーシッター割引券の提供や資格取得補助、英語スクールの受講補助など、企業全体の競争力向上に貢献する制度も整備しています。最近では、従業員のAI活用を推進するため、全従業員に対してChatGPT Plusの利用料金を全額補助するChatGPT支援制度を試験的に導入するなど、積極的な取組みを行っています。
(4) 指標及び目標
当社はサステナビリティに対し、上記のようなガバナンス及びリスク管理、戦略をとっておりますが、現時点では長期的に評価・管理する指標及び目標の設定は行っておりません。今後、長期的な評価・管理について検討を進める中で、必要がある場合には設定を行ってまいります。