有価証券報告書-第73期(平成25年6月1日-平成26年5月31日)

【提出】
2014/08/26 12:26
【資料】
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【項目】
116項目

対処すべき課題

①国内外の農業分野への貢献
国内の農業分野は、農業人口の減少や高齢化に歯止めがかからず、また、作付け延べ面積が減少しているほか耕作放棄地の再生も思うように進んでいません。そのような中、政府が掲げる成長戦略の一環として農産物の輸出増大、農家の所得倍増計画が着目されております。また先日国会において「花き振興法」が成立するなど、新たな動きが注目されております。これらを実現するためには、付加価値の高い種苗の安定供給がますます重要となってまいります。
一方で海外におきましても、先進国で健康への関心が高まり、新興国でも食料消費が拡大しております。人々に心の安らぎをもたらす花、体に健康をもたらす野菜、これらのタネを提供する種苗会社の社会的な役割がグローバルに高まってきております。当社はこうした社会的責任を真摯に見つめ直し、今後もなお一層国内外の農業の活性化に貢献してまいります。
②次の100年に向けたさらなる企業価値の向上
当社は、1913年に創業者坂田武雄が坂田農園を設立して以来、「品質・誠実・奉仕」の社是を守り、高い品質の種子を開発し、安定供給してまいりました。常に新しい事業にチャレンジしながらも、次世代に末長く引き継がれて行く商材である「タネ」を基軸とした本業を守り続けてまいりました。2013年6月には当社は創業100年を迎えることができました。これもひとえに株主様を始め関係各位のご支援の賜物と感謝しております。しかしながら、100年はあくまで通過点にすぎません。最近の農業分野が抱える諸問題や内外経済、金融の情勢など、当社経営を取り巻く環境はかつてなく厳しく、業界内の競争も年々激化しております。
当社は、持続的な研究開発活動とグローバルな営業展開をさらに推し進め、高い収益力と健全な財務体質を兼ね備えた種苗業界のリーディングカンパニーを目指して、たゆまぬ努力を続けてまいります。