有価証券報告書-第10期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/26 14:45
【資料】
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【項目】
130項目

研究開発活動

当社グループでは、お客様の健康に役立つ商品をご提案するための研究開発、技術蓄積を旨として、「生涯健康」をスローガンに研究活動を進めております。
特に、水産事業・食品事業を中心として、①おいしさ、栄養、健康を追求した水産品をはじめとする素材・食品領域、②環境、自然と調和した素材・食品領域、③安全・安心の追求に向けた分析・検査領域の三つの領域に注力いたしました。
その成果の例としましては、以下が挙げられます。
新規食品カテゴリーとして、ロングライフチルド(LLC)商品の安全性担保のための基盤となる微生物的品質保証体制を構築し、LLC商品の販売開始に貢献いたしました。
冷凍野菜の加工処理に関して、野菜の色、美味しさなどの品質を向上させる技術を開発し、製造工場への技術落とし込みを実施いたしました。これにより、商品のブランド化などに貢献しております。
介護食の開発で培った酵素利用技術を柑橘類の剥皮に応用した技術を新たに開発し、果物の品位を損なわない加工を施した「旬生グレープフルーツゼリー」の商品化に貢献いたしました。
DHAを長期間にわたって摂取し続けることにより、加齢に伴う認知機能低下が抑制されることが確認され、DHAの継続的な摂取の重要性についての各種広報活動も進めております。また、「DHA入りリサーラソーセージ」のラインアップを充実させるため、「DHA入りリサーラソーセージやさしい塩味」、「DHA入りリサーラソーセージコンソメ風味」の2品目を特定保健用食品として表示許可を取得し、発売を開始いたしました。
エビの加工現場で用いる独自配合の浸漬剤を開発し、素材が持つ美味しさを保ち、品質を向上させる技術として実用化いたしました。
ブリやカンパチは、血合肉が変色しやすく改善が求められています。養殖に用いる飼料を開発し、一定期間投与することで、血合肉の変色を抑制できることを確認して、実用化に至っております。
水産加工現場から排出される未利用資源の有効利用に関する技術開発を行い、環境負荷低減の取り組みを進めております。
さらに、水産・食品事業のリーディングカンパニーとして、関連学会での発表はもとより、関連セミナーにおける講師、地域小学校における理科授業の実施など、成果や技術力の情報発信に加え、社会に対する貢献活動に、継続して取り組んでまいりました。
なお、当社グループの当連結会計年度の研究開発費は659百万円であります。
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