有価証券報告書-第71期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 13:09
【資料】
PDFをみる
【項目】
122項目

研究開発活動

当社はこれまでに自社保有技術等で多数の工事を受注して実績を重ねてまいりました。今後は「保全・環境」分野の需要がさらに加速すると予想しており、技術の研鑽を重ね自社保有技術を活かした受注へ向けて積極的に取り組んでまいります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は3,880千円となっております。
(建築セグメントおよび土木セグメント)
(1)流動化処理(LSS)工法
建設残土や建設泥土を高品質な埋戻し材料にリサイクルする技術です。平成23年度より愛知県小牧市に委託製造プラントを構え、都市部の再開発事業や老朽化した建造物の建替え事業への埋戻し材料として多数使用されており、その製造数量は増加傾向にあります。近年は新たな用途開発として充填工事への適用に向け、取り組みを行っています。充填工事に必要な探査技術やセンサー技術の開発を行い実工事においてその有効性を確認しました。大型物件として、国土交通省発注の大規模地下空洞の充填工事を施工しました。平成27年度は、関連工事も含め約6.6億円を受注しています。
(2)コンクリート構造物の補修・補強工法
当社は、特殊ポリマーセメントモルタルであるマグネラインを利用した補修・補強技術を中心に、コンクリート構造部の維持補修に関する検討を進めています。対象構造物として橋梁、水路、地下鉄等に加え、平成27年度は港湾河川構造物である排水機場の耐震補強工事を施工し、その有効性を確認しています。また、公共構造物だけでなく、民間の桟橋の耐震補強工事など多種に亘って受注が増えています。本年度は約7.2億円を受注しました。今後もさらなる受注機会拡大に繋げてまいります。
(3)耐摩耗工法(ノアモ工法)
砂防堰堤や水路などのコンクリート構造物で問題となる摩耗による損傷を軽減し、ライフサイクルコストの縮減を図る工法です。独立行政法人水資源機構から受注した工事の施工後のモニタリング調査を継続して行い、耐摩耗材料としての有効性が確認できました。今後も発注者へ広くPR活動を行い、施工実績を増やしてまいります。
(4)橋の総合病院~地域の橋梁主治医~
老朽化した土木構造物を効率的に維持管理していく取り組みとして、「当社」・「瀧上工業株式会社」・「大日本コンサルタント株式会社」の3社で共同企業体を組み、設計施工一体型の補修事業を提案、施工を行う取り組みを行っています。平成26年に策定された「インフラ長寿命化基本計画(行動計画)」の施工が進めば、この取り組みが活かされる環境になると考えております。今後は発注者へ積極的に提案し施行を重ね、新たな実績を積み重ねてまいります。
(5)ビル免震
免震建物(工法)は建物に伝わる地震の揺れを建物の下に取り付けた「免震装置」で緩和し、揺れの強さを抑える工法です。これまで多数の施工実績を残しております。本年度は愛知県豊田市内で大型の免震マンション建設工事を行っています。
(海外セグメント、不動産セグメントおよびその他のセグメント)
研究開発活動は特段行っておりません。