有価証券報告書-第61期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/25 14:14
【資料】
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【項目】
126項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、消費税率引き上げや物価上昇などにより、個人消費が伸び悩んだものの、政府、日銀による経済政策・金融緩和政策および円安・原油安の影響により、企業収益の改善が見られ、景気はゆるやかに回復しつつあります。
当社グループの事業に大きく関係する情報通信分野では、通信インフラの普及による光アクセスサービスやモバイルサービスのブロードバンド化、スマートフォン・タブレット端末の高機能化が進展し、新たにビッグデータ※1やIoT※2等を活用したサービスが拡大しつつあります。
このような事業環境のなか、NDSグループはグループビジョン「ソリューション&エンジニアリング企業グループとしてビジネスの拡大を図り、さらなる成長を目指します。」の実現に向け、「売上高と利益の確保・拡大」「人財の育成と活力ある職場づくり」「安全・品質の追求」「グループ経営基盤の強化」の4つの基本方針に沿った取り組みを推進してまいりました。
具体的には、総合エンジニアリング事業分野においては、通信事業各社からの光関連設備工事やモバイル設備工事、通信設備の保守業務の受注拡大・確保に努めました。さらに一般企業及び官公庁・自治体等からの通信関連工事、電気設備工事、ならびに道路関連設備工事等の社会インフラ整備工事の受注拡大に注力しました。また、ICTソリューション事業分野の拡大に向けてお客様の各種課題を解決できるシステムやサービスの提案営業に努めたほか、半導体製造装置等の設置・保守事業の体制強化に取り組むなど、受注拡大への取り組みを進めてまいりました。
※1 ビッグデータ … ICTの進展により生成・収集・蓄積等が可能・容易になる多種多量のデータ
※2 IoT(Internet of Things)… 様々なモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続又は相互に通信すること
その結果、当連結会計年度の業績は、連結受注高は739億86百万円(前期比93.7%)、連結売上高は728億93百万円(前期比87.8%)となりました。利益については、売上高の減少などにより、連結営業利益は24億93百万円(前期比76.9%)、連結経常利益は28億10百万円(前期比77.0%)、連結当期純利益は17億45百万円(前期比92.6%)となりました。
①総合エンジニアリング事業
通信事業各社の設備投資の減少や工事の小規模化等によるNTT設備事業、モバイル設備事業の受注高減少に伴い、売上高、営業利益は前期に比べて減少しました。
②ICTソリューション事業
ICT事業の首都圏での拡大、半導体製造装置保守等のビジネスサポート事業の拡大により、受注高、売上高、営業利益は前期に比べていずれも増加しました。
③住宅不動産事業
前期に比べ販売用物件が減少したことから、受注高、売上高ともに減少しましたが、営業利益はコスト低減により黒字化しました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億21百万円減少し、78億93百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益29億29百万円の計上、売上債権の減少21億75百万円による資金の増加要因と、法人税等の支払額12億35百万円による資金の減少要因により、47億88百万円の資金増加(前連結会計年度69億73百万円の資金増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却及び償還による収入等がありましたが、有形固定資産の取得等により、18億61百万円の資金減少(前連結会計年度8億55百万円の資金減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期および長期借入金の返済、配当金の支払等により30億52百万円の資金減少(前連結会計年度33億51百万円の資金減少)となりました。