有価証券報告書-第70期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/22 15:38
【資料】
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【項目】
121項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、昨年4月に実施された消費税率変更前のいわゆる駆け込み需要に伴う反動減からの回復が当初の想定よりも長引いたことにより、上半期においては一時的な伸び悩みが生じました。しかしながら、年度を通じての各種経済対策(アベノミクス)の効果や為替水準の安定、株式市場・不動産市況が活性化したこと、下半期以降の原油価格の下落等の影響により全般的には緩やかな回復を維持しました。一方、世界経済的には、新興国の経済動向、欧州・中東で顕在化した地政学的リスク等の懸念材料が散見されたことから、不透明感が払拭されない状況が引き続きました。今後の先行きの見通しとしては、一部に慎重な見方もなされている一方、国内における個人消費は雇用・所得環境が改善傾向にあることから底堅く推移し、更に企業収益も改善傾向にあることを受け、緩やかな回復基調を維持するものと期待されています。
当社グループが主に事業を展開している建設業界におきましては、公共投資が引き続き高水準で推移していること、また、企業収益の改善に伴い設備投資も増加基調にあることから、受注環境の改善が図られています。しかしながら、引き続き労働者は不足傾向にあることから調達コストが更に上昇する可能性もあり、予断を許さぬ状況が続いています。
かかる状況下におきまして、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高710億5千2百万円(前年同期比0.5%増)、営業利益47億9千7百万円(前年同期比108.5%増)、経常利益52億4千7百万円(前年同期比104.8%増)、当期純利益28億5千3百万円(前年同期比18.7%増)となりました。特に当連結会計年度においては、保有していた販売用不動産の売却が進んだことから、業績に対する嵩上げ効果が表れています。
セグメントの業績
(建設事業) 当連結会計年度における建設事業の業績につきましては、受注高691億9千9百万円、売上高675億7千8百万円、セグメント利益46億4千5百万円となりました。
(ゴルフ場事業) ゴルフ場事業の業績につきましては、売上高2億5千2百万円、セグメント利益1百万円となりました。
(ホテル事業) ホテル事業の業績につきましては、売上高17億8千9百万円、セグメント利益8千1百万円となりました。
(広告代理店事業) 広告代理店事業の業績につきましては、売上高15億4千5百万円、セグメント利益4千1百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は104億7千9百万円(前年同期比39.8%増)となり、前連結会計年度に比べ29億8千6百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加85億4千5百万円(前年同期は13億2千6百万円の資金の減少)の主な内訳は、たな卸資産の減少により資金が49億2千2百万円増加したこと、税金等調整前当期純利益の増加により資金が46億5千6百万円増加したこと、売上債権の減少により資金が39億5千1百万円増加した一方で、仕入債務の減少により資金が58億3千9百万円減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少11億3千9百万円(前年同期は19億3千3百万円の資金の増加)の主な内訳は、定期預金の預入及び払戻しに伴う資金の減少3億9千9百万円に加え、有形固定資産の取得による支出により資金が7億7千9百万円減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少47億2千8百万円(前年同期は4億8千4百万円の資金の増加)の主な内訳は、長期借入金の返済による支出により資金が41億4千8百万円減少したこと、配当金の支払いにより資金が5億5千9百万円減少したことによるものです。