有価証券報告書-第59期(平成29年10月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/29 10:20
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コーポレート・ガバナンスの状況

(1) 【コーポレート・ガバナンスの状況】
(コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方)
当社は、企業競争力強化の観点から経営判断の迅速化を図ると同時に、経営の効率性・公正性・透明性の観点から経営チェック機能の充実、コンプライアンスの徹底、を図ることを重要な課題としてコーポレート・ガバナンスに取り組んでおります。
① 企業統治の体制
当社は、取締役会における社外取締役の比率を高め取締役会の監査・監督機能の強化によるコーポレート・ガバナンスの一層の充実を図り、経営監督機能の強化することを目的として、監査等委員会設置会社制度を採用しております。
有価証券報告書提出日現在におけるコーポレート・ガバナンス体制及び内部統制の仕組みは下図のとおりであります。

イ 企業統治の体制の概要
(取締役会)
当社の取締役会は、取締役(監査等委員である取締役を除く。)10名、と監査等委員である取締役3名(社外取締役)の計13名で構成されております。監査等委員である社外取締役は、経営全般について、公正かつ客観的な視点で適切に監査・監督する役割を担うとともに、豊富な経験と幅広い見識に基づく助言を期待しております。取締役会は、原則として月1回及び四半期決算の開示日に開催しており、必要に応じ臨時取締役会を適宜に開催し、重要な決議事項を審議して、経営の合理化と経営判断の迅速化を図ると同時に、取締役相互の業務執行に係る意思疎通及び監視を促進しております。また、取締役会のほかに業務執行に関わる協議及び取締役会に諮る事項について討議・報告する機関として経営執行会議を設置し、経営判断の迅速化と適正性の向上に努めております。
(監査等委員会)
当社の監査等委員会は、3名の監査等委員である取締役より構成され、全員が社外取締役であります。監査等委員会は、定期的に開催し、また監査等委員は、原則として取締役会及び監査等委員会に全員が出席し、取締役の職務執行に関して、適法性、妥当性等の観点から業務監査を実施いたします。また、監査等委員会が定めた監査方針・計画等に従い、経営及び業務執行の適法性・妥当性を監視しております。
ロ 内部統制システムの整備の状況
当社は、法令遵守、財務報告の信頼性及び業務効率化を目的として、「内部統制システム基本方針」を定め、内部統制システムを構築しております。その体制の概要は以下のとおりであります。
① 取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
・代表取締役社長が繰り返し、法令遵守をあらゆる企業活動の前提とすることを役職員に伝え、徹底しております。
・管理本部総務人事チームをコンプライアンス統括部門として全社横断的なコンプライアンス体制の整備及び問題点の把握に努め、各事業部長をコンプライアンス責任者として、各事業部固有のコンプライアンスリスクを分析しその対策を具体化しております。
・コンプライアンス責任者、取締役及び監査等委員は、コンプライアンス上の問題点を発見した場合はすみやかに管理本部総務人事チームに報告し報告を受けた管理本部総務人事チームは、その内容を調査し、再発防止策を担当部門と協議し、実施させております。
・管理本部総務人事チームと監査等委員は、日ごろから連携して全社のコンプライアンス体制及び、コンプライアンス上の問題の有無の調査に努めております。
・管理本部総務人事チームと監査等委員会は定期的に会合を持ち情報交換に努めます。また、必要に応じて監査法人の出席を求め、意見の聴取を行います。
・職員の法令・定款違反行為については、管理本部総務人事チームから賞罰委員会に処分を求め、役員の法令・定款違反については監査等委員会が、取締役会に対して具体的な処分を答申します。
② 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制の整備
・取締役の職務執行に係る情報は、文章管理規程に従い適切かつ確実に保存し、取締役は常時これらの文書を閲覧できるものとします。
③ 損失の危機の管理に関する規定その他の体制
・コンプライアンス、訴訟、環境、災害、品質、情報セキュリティーに係るリスクについては、それぞれの担当部署(ISO14001・ISO9001・OHSAS18001を統合したPAS:99及びISO27001の事務局・災害対策委員会を含む)において、規則、ガイドラインの制定、研修の実施、マニュアルの作成・配布等を行うものとし、新たに生じたリスクについては、すみやかに対応責任者、責任部署を定めております。
④ 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
・社内の規定に基づく、職務権限及び意思決定ルールにより、適正かつ効率的に職務の執行が行われる体制を整備するとともに、経営執行会議において担当役員、執行役員ごとの目標管理のレビュー、プレビューを実施しております。
⑤ 当社並びにその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
・子会社の内部管理体制に責任を負う取締役を取締役管理本部長とし、コンプライアンス体制、リスク管理体制を構築する権限と責任を与えるとともに、当社の内部監査室が定期監査を行い取締役会に報告しております。
・子会社の自主性を尊重しつつ、重要案件については、事前協議を行っております。
⑥ 監査等委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に関する事項及び補助使用人の取締役(監査等委員である取締役を除く)からの独立性に関する事項
・監査等委員会の求めにより職務の補助者を設置する場合は、その独立性を保持します。
・監査等委員会の職務を補助すべき使用人は、監査等委員会の指示命令下で職務を遂行し、当該使用人の人事異動、評価等については、あらかじめ監査等委員会の同意を要することとしております。
⑦ 当社及び子会社の取締役(監査等委員である取締役を除く)及び使用人が監査等委員会に報告するための体制
・取締役及び使用人は、監査等委員会に対して、法定の事項に加え全社的に重大な影響を及ぼす事項、内部監査の結果と改善状況の内容、その他監査等委員会がその職務遂行上報告を受ける必要があると判断した事項について、速やかに報告、情報提供を行うものとします。
・当社及び子会社の取締役及び使用人は、当社監査等委員会から業務執行に関する事項について報告を求められたときは、速やかに適切な報告を行います。
⑧ 監査等委員会に報告した者が当該報告したことを理由として不利益な取扱いを受けないことを確保する体制
・当社は、監査等委員会へ報告を行った当社及び子会社の取締役及び使用人に対し、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを行うことを禁止し、その旨を当社及び子会社の取締役及び使用人に周知徹底します。
⑨ 監査等委員の職務執行(監査等委員会の職務の執行に関するものに限る。)について生ずる費用の前払いまたは償還の手続きその他の当該職務の執行について生ずる費用または償還の処理に係る方針に関する事項
・監査等委員がその職務の執行について、当社に対し、会社法388条に基づく費用の前払い等の請求をしたときは、当該請求に係る費用または債務が当該監査等委員会の職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、速やかに当該費用または債務を負担するものとします。
⑩ その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
・監査等委員は、必要に応じて、重要な会議に出席することができ、また意見を述べることができるものとしております。さらに、監査等委員会は職務の遂行に必要と判断したときは、⑦項に定めのない事項においても取締役及び使用人並びに会計監査人に対して報告を求めることができる体制にしております。
ハ 内部監査及び監査等委員会監査の状況
内部監査室は、財務報告の信頼性の確保を目的とした内部統制監査を中心に内部監査を実施しております。内部監査室は、監査等委員会及び会計監査人と相互の監査計画に対する意見交換や定期的な監査報告を行います。監査等委員会は、自ら定めた監査方針、年間の実施計画に基づいて監査を実施しております。
監査等委員は、取締役会に出席するとともに、本社、支店及び主要な作業所の監査を実施し、業務の有効性と効率性、法令順守、リスク管理、財産の保全、内部統制等の状況について監査を行い、業務執行の適法性・妥当性を充分監視できる体制となっております。また、会計監査人と密接な連携を保つことにより、実効性の高い監査を実施しております。
なお、監査等委員村上資昌氏、中坪敬治氏及び小池勇氏は、税理士の資格を有しております。
ニ 会計監査の状況
会計監査については、誠栄監査法人に監査を委託しております。同監査法人および当社監査に従事する同監査法人の業務執行社員と当社の間には、特別な利害関係はありません。当社は同監査法人との間で、会社法監査と金融商品取引法監査について、監査契約書を締結し、それに基づき報酬を支払っております。当期において業務を執行した公認会計士の氏名、監査業務に係る補助者の構成については下記のとおりであります。
・業務を執行した公認会計士の氏名
代表社員 業務執行社員 古川利成、渡辺章宏
・会計・監査業務に係る補助者の構成
公認会計士4名 その他2名
ホ 社外取締役
社外取締役3名を監査等委員である取締役に選任しております。
当社は、監査等委員である社外取締役を選任することにより、取締役会の透明性の向上及び監督機能の強化を図っております。社外取締役の村上資昌氏、小池勇氏及び中坪敬治氏は、独立した税理士としての経験・識見が豊富であり、当社の論理に捉われず、法令を含む企業社会全体を踏まえた客観的視点で、独立性をもって経営の監視を遂行するに適任であると考え、取締役会の透明性の向上および監督機能の強化に繋がると判断し、社外取締役に選任しております。なお、3氏と当社の間に、人的関係、資本的関係、または取引関係およびその他の利害関係はありません。
また、社外取締役の独立性に関しては、株式会社東京証券取引所における独立役員の属性等の基準に照らし判断する方針であり、社外取締役1名を一般株主と利益相反が生じる恐れがないと判断し、同取引所が定める独立役員として届け出ております。
ヘ 取締役会で決議できる株主総会決議事項
① 自己株式の取得
当社は、自己株式の取得について、機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって自己株式を取得することができる旨を定款で定めております。
② 中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うことを目的として、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる旨を定款で定めております。
③ 取締役の定数
取締役(監査等委員である取締役を除く。)の定数は15名以内とし、監査等委員である取締役の定数は5名以内とする旨を定款で定めております。
④ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款で定めております。
また、取締役の選任決議については、累積投票によらない旨、定款で定めております。
⑤ 取締役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって同法第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であった者を含む。)の責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものであります。
ト 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議の要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款で定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
② リスク管理体制の整備の状況
当社では、社員間でリスクに関する基本情報を共有し、事業活動におけるリスクの予防に努めており、全社的に影響を及ぼす可能性のあるリスクの管理は管理本部総務人事チームが行い、各部門の所管業務に付随するリスクに関する管理は当該部門が行っております。又、法的判断及びコンプライアンスに係る重要事項については弁護士、税理士等と顧問契約を締結するとともに、その他の外部専門家に相談し、慎重な検討を行っております。
③ 役員報酬等
イ 提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分報酬等の総額
(千円)
報酬等の種類別の総額(千円)対象となる
役員の員数
(人)
基本報酬賞与
取締役(監査等委員を除く。)
(社外監査役を除く。)
62,80552,80510,00010
社外役員3,7493,0497003

(注) 当社は、平成28年12月16日付で監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行しております。
ロ 連結報酬等の総額が1億円以上である者の連結報酬等の総額等
該当事項はありません。
ハ 使用人兼務役員の使用人分給与のうち重要なもの
総 額(千円)対象となる役員の員数(名)内 容
20,5354使用人としての
給与である

ニ 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の内容及び決定方法
当社は、役員報酬の額の決定に関する方針を定めておりませんが、その算定については、株主総会で決定された報酬限度額の範囲内で、役位と業績等を総合的に勘案して決定しています。
なお、取締役の報酬限度額は、平成28年12月16日開催の第57回定時株主総会において、以下のとおり承認されております。
・取締役(監査等委員を除く) 年額300百万円以内
・監査等委員である取締役 年額100百万円以内
④ 株式の保有状況
イ 投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額
20銘柄1,872,930千円

ロ 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
(前事業年度)
特定投資株式
銘柄株式数(株)貸借対照表計上額
(千円)
保有目的
綿半ホールディングス㈱250,000623,750営業活動の円滑な推進
日本発条㈱180,150218,521取引関係維持
リゾートトラスト㈱93,312187,837取引関係維持
極東開発工業㈱75,800143,716取引関係維持
㈱八十二銀行124,00087,172資金調達の安定化
タカノ㈱52,80061,934取引関係維持
帝国通信工業㈱48,58855,438取引関係維持
㈱長野銀行22,32843,986資金調達の安定化
コクヨ㈱21,33340,639取引関係維持
㈱高見澤79,70039,850営業活動の円滑な推進
㈱マルイチ産商5,0005,500取引関係維持
㈱T&Dホールディング1,2001,960取引関係維持
㈱JVCケンウッド2,520819取引関係維持
第一生命保険㈱400807取引関係維持
㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ1,000730資金調達の安定化


(当事業年度)
特定投資株式
銘柄株式数(株)貸借対照表計上額
(千円)
保有目的
綿半ホールディングス㈱250,0001,031,250営業活動の円滑な推進
リゾートトラスト㈱93,312208,365取引関係維持
日本発条㈱180,150202,668取引関係維持
極東開発工業㈱75,800118,778取引関係維持
㈱八十二銀行124,00770,680資金調達の安定化
タカノ㈱52,80048,945取引関係維持
コクヨ㈱21,33344,649取引関係維持
㈱長野銀行22,32841,329資金調達の安定化
㈱高見澤15,94039,626営業活動の円滑な推進
日清紡ホールディングス㈱20,09628,757取引関係維持
帝国通信工業㈱10,73313,782取引関係維持
㈱マルイチ産商5,0005,120取引関係維持
㈱T&Dホールディング1,2002,026取引関係維持
㈱JVCケンウッド2,520894取引関係維持
第一生命保険㈱400777取引関係維持
㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ1,000697資金調達の安定化

ハ 保有目的が純投資目的である投資株式の前事業年度及び当事業年度における貸借対照表計上額の合計額並びに当事業年度における受取配当金、売却損益及び評価損益の合計額
該当事項はありません。