有価証券報告書-第49期(平成26年3月1日-平成27年2月28日)

【提出】
2015/05/25 10:46
【資料】
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【項目】
118項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度における日本経済は、昨年4月の消費税増税により、当初消費意欲は低迷しましたが、大企業を中心に給与のベースアップがあったことも影響し、徐々に持ち直しつつあります。また、日経平均株価もこの一年は上昇基調が続いており、企業業績は概ね好調のように見受けられます。ただ、円安の進行や新興国の経済発展により原材料が値上がりしたため、多くの生活必需品の値上がりが続き、家計には厳しい環境となりました。食肉業界においては、原材料の値上げによって、利益率の確保に悩まされました。
このような状況下、当社グループは、食肉業界ではあまり例のない食肉の生産から小売・外食までの食肉に関わる事業を一貫して取り組む垂直統合を推進することで、経営体質の強化と安定的な成長を目指しました。
食肉等の製造・卸売事業においては、生産事業では、昨年に引き続きグループ最上流の事業として基盤強化と規模の拡大に取り組みました。卸売事業においては、国産・輸入食肉ともに販売シェアの向上に取り組みました。国産牛については、昨年7月に神戸ビーフをヨーロッパへ輸出することを実現するなど、着実に輸出先と数量を増やしております。製造事業については、昨年1月に株式会社フードリエ(当時、グリコハム株式会社)がグループに加わったことにより、事業の可能性が大きく広がり、グループ企業間の製造機能と販売機能の相互協力の成果が徐々に発揮されつつあります。
食肉等の小売事業においては、既存ディベロッパーとの更なる取組強化と不採算店の閉鎖の他、従業員教育や作業オペレーションの改善、イベント等に向けた提案型販売の強化を進めました。
食肉等の外食事業においては、焼肉・しゃぶしゃぶチェーン事業とステーキレストランチェーン事業のそれぞれにおいて競争力向上のための施策を実施しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,141億3百万円(前連結会計年度比26.5%増)、営業利益は82億3千万円(前連結会計年度比44.8%増)、経常利益は86億1百万円(前連結会計年度比40.4%増)、当期純利益は43億4千3百万円(前連結会計年度比31.1%増)と増収増益になりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
①食肉等の製造・卸売事業
売上高は1,829億8千8百万円(前連結会計年度比31.3%増)、セグメント利益は72億7千8百万円(前連結会計年度比38.2%増)となりました。
②食肉等の小売事業
売上高は217億1千4百万円(前連結会計年度比5.1%増)、セグメント利益は13億5千8百万円(前連結会計年度比45.5%増)となりました。
③食肉等の外食事業
売上高は78億1千7百万円(前連結会計年度比2.0%増)、セグメント利益4億9千1百万円(前連結会計年度比11.5%増)となりました。
④その他
売上高は15億8千2百万円(前連結会計年度比1.5%増)、セグメント利益は1億5千1百万円(前連結会計年度比43.0%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度より36億6千4百万円増加して181億1千4百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、75億2千7百万円の収入で、増加要因として税金等調整前当期純利益79億5千9百万円、減価償却費21億2千8百万円及び仕入債務の増加額54億7百万円などがあった一方、減少要因として売上債権の増加額50億6千2百万円、たな卸資産の増加額22億6千3百万円及び法人税等の支払額26億1千2百万円などがありました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、25億2千8百万円の支出で、支出の主なものは有形固定資産の取得による支出46億3千9百万円及び投資有価証券の取得による支出25億8百万円で、収入の主なものは投資有価証券の売却による収入26億7千8百万円及び貸付金の回収による収入26億8千8百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、15億7百万円の支出で、収入の主なものは長期借入れによる収入25億1千4百万円で、支出の主なものは長期借入金の返済による支出26億6千1百万円及び配当金の支払額7億5千5百万円であります。