有価証券報告書-第127期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 11:14
【資料】
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【項目】
93項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度のわが国経済は、政府による経済政策の効果により、景気は緩やかな回復基調にありますが、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。
食品業界におきましては、消費税増税後、先行き不安感からの消費者の低価格・節約志向、販売競争の激化等、経営環境は非常に厳しいものとなりました。
麦価動向につきましては、外国産小麦の政府売渡価格が平成26年4月に平均2.3%引き上げられたことに伴い、業務用小麦粉の販売価格を改定いたしました。なお、平成27年4月には平均3.0%の引き上げが決定されております。
このような環境下、当社グループは企業体質強化に努め、合理化、効率化を強力に推進し、当社グループの販売網や製品特性を活かした販路拡大の促進など、業績の向上に努力いたしますとともに、業務提携先である日東富士製粉株式会社とのシナジー効果の創出に注力いたしました。
当連結会計年度における売上高は85億5千8百万円(前年同期比1億6千万円増、1.9%増)となりました。売上総利益は14億5千9百万円(前年同期比2億1千7百万円減、13.0%減)となり、営業利益は2億3千万円(前年同期比2億1千6百万円減、48.4%減)、経常利益は2億3千8百万円(前年同期比2億1千9百万円減、47.9%減)、税金等調整前当期純利益は2億6千7百万円(前年同期比1億8千3百万円減、40.7%減)、当期純利益は1億5千7百万円(前年同期比1億1千万円減、41.3%減)、包括利益は2億2千7百万円(前年同期比8千3百万円減、26.9%減)となりました。
セグメントの状況は、次のとおりであります。
① 製粉
当社グループの主要事業である製粉事業におきましては、小麦粉需要の低迷に加え、相次ぐ原料小麦の価格変動、少子高齢化等、厳しい状況下で推移いたしました。
当社は兵庫県産小麦を使用した「宝笠異人館」、「北野坂」、「麺司」および北海道産小麦を使用した「宝笠ドゥノール」、「春よ恋挽きぐるみ」等、国内産小麦で製造した特徴ある製品等の販売を積極的に推進し、販売数量は前年を上回りました。しかし、原価上昇分を販売価格に十分に反映できなかったため、利益面で前年同期水準を大きく下回りました。さらに、副製品であるふすまにつきましても市況が軟調に推移したため価格は低調に推移いたしました。
この結果、売上高は61億3千9百万円(前年同期比2億4千5百万円増、4.2%増)となりましたが、セグメント利益は1億8千万円(前年同期比2億2千5百万円減、55.6%減)となりました。
② 食品
食品事業におきましては、乾麺需要の低迷等により、売上高は24億1千9百万円(前年同期比8千4百万円減、3.4%減)となりましたが、「ハローキティそうめん」等、高付加価値商品の販売が増加した結果、セグメント利益は4千1百万円(前年同期比4百万円増、10.9%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ3億2百万円増加し、8億3千万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、3千6百万円(前年同期は2億8千1百万円の獲得)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益が2億6千7百万円、減価償却費が3億3千4百万円となった一方で、たな卸資産が4億9千万円増加し、法人税等の支払額が1億3千万円となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1億2千2百万円(前年同期は2億2千7百万円の使用)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出1億2千3百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、4億6千2百万円(前年同期は2億6百万円の使用)となりました。これは主として長期借入金の増加10億6千1百万円、短期借入金の減少5億4千万円と配当金の支払額5千4百万円によるものであります。