有価証券報告書-第78期(平成25年10月1日-平成26年9月30日)

【提出】
2014/12/19 11:54
【資料】
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【項目】
124項目

研究開発活動

当社グループは、豊かで健康的な生活を求める消費者ニーズに応えるため、長年培った発酵技術を生かして、安全、安心、健康な食品を適正な価格で提供することを、研究開発活動の基本コンセプトとしております。
当連結会計年度の研究開発費の総額は48百万円であります。
当連結会計年度のセグメント別の研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
食品類・酒類事業
当連結会計年度における当事業の研究開発費は47百万円であります。主な内容は以下のとおりです。
・醤油、調味料部門
ISO9001:2008年版の品質管理システムに基づく、厳密な品質管理、衛生管理及び工程管理を行う一方、お客様のニーズに基づいた新商品開発を行い、近年、急成長を続けている密封ボトル商品として、「特選丸大豆しょうゆ」「さしみしょうゆ」「かき醤油減塩仕立て」、天然醸造蔵しょうゆを使用した付加価値商品として、「かつおつゆ」「柑橘ぽん酢」、ゼリー状でつるんと出せて便利な個食対応商品として、「とんこつ醤油鍋」「鶏塩白湯鍋」等を各ブランドで発売しました。また、㈱アルカンとの共同開発商品として、ヨーロッパ産の黒トリュフを使用した「トリュフソース」を開発、発売し、新たな商品カテゴリーへの開拓を行いました。
・漬物部門
忠勇ブランドの新商品として、塩味控えめで国産原料を使用した「味噌仕立てあっさり漬。胡瓜と瓜」「味噌仕立てあっさり漬。守口大根と瓜」、五種(米、大麦、もちきび、黒米、小豆)の穀物を使用した「五穀あまざけ」等を開発、発売しました。
・酒類部門
清酒ねのひでは、平成25酒造年度全国新酒鑑評会で9年連続となる金賞を受賞するなど、グループ各蔵で伝統的な清酒の品質の向上に取り組みました。また、名古屋大学等との共同開発により、名古屋大学農学部の桜の花から採取・分離した「名大桜酵母」で仕込んだ純米酒「ねのひ桜酵母のお酒なないろ桜」の開発、発売しました。酒類部門全体として、より高品質な特定名称酒へのボリュームスイッチを目標として取り組んでおります。
・健康食品及び飲料部門
福井県の越前山系を源流とするナチュラルミネラルウォーターを使用した、独自性のあるより良い商品の研究開発、商品化、市場拡大に取り組んでおり、福井県産大麦と、とうもろこしを使用した「もろこし麦茶」、食品素材として注目をされている希少糖を使用した「Vegeウォーター」等を開発、発売しました。
・研究開発部門
産学官共同研究事業では、食品総合研究所、名古屋大学、名城大学、あいち産業科学技術総合センター等の外部機関と共同で「醸造酒用タンパク質除去剤」「新規酵母を利用した新規清酒開発」「新規発酵調味料の開発」等の研究テーマを実施しています。
「醸造酒用タンパク質除去剤」においては、平成20年12月26日に特許庁に出願していた上記研究の新規性が認められ、平成26年3月に特許査定を受けました。また、「セラミックスを利用した清酒のタンパク質除去製造技術の開発」のテーマで平成26年5月に「平成26年度新あいち創造研究開発補助金」に採択され、実用化研究を実施しています。
「新規酵母を利用した新規清酒開発」においては、事業で習得した酵母のスクリーニング技術・育種技術により、新規野生酵母の取得に成功し、商品化検討を実施しています。
「新規発酵調味料の開発」においては、「農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業実用技術開発ステージ」へ申請し、新たな発酵調味料の開発研究を試みています。
なお、当連結会計年度における報告セグメントに含まれない「その他」の研究開発費は0百万円であります。