四半期報告書-第138期第2四半期(平成27年7月1日-平成27年9月30日)

【提出】
2015/11/13 14:39
【資料】
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【項目】
38項目

経営上の重要な契約等

当第2四半期連結会計期間において、決定または締結等した経営上の重要な契約等は次のとおりであります。
技術援助を与える契約等
当社とササ・インティ社とのグルタミン酸ソーダ等のインドネシア国内における非独占的製造権及び販売権の許諾に関する契約は終了し、以下のとおり新たな契約を締結しています。
契約会社名契約締結先国名契約内容対価契約期間
味の素㈱ササ・インティ社インドネシアグルタミン酸ソーダ及びその関連製品のインドネシア国内における非独占的製造権(技術援助を伴う)及び販売権の許諾左記製品販売高等の一定率2015年7月1日から10年間。以後10年毎自動更新


(注)味の素製薬株式会社とエーザイ株式会社の消化器疾患領域事業との統合
エーザイ株式会社(以下、「エーザイ」)と当社は、味の素グループにおいて医薬事業を行っている当社の100%子会社である味の素製薬株式会社(以下、「味の素製薬」)が、エーザイの消化器疾患領域に関する事業の一部を吸収分割等の方法により承継(以下、吸収分割により承継する事業を「本吸収分割対象事業」、吸収分割自体を「本吸収分割」)し、当該事業を平成28年4月1日(以下、「本統合日」)に統合(以下、「本統合」)すること等を定めた統合契約(以下、「統合契約」)を平成27年10月15日付にて締結しました。本統合に伴い、本統合日において味の素製薬は、社名をEAファーマ株式会社(以下、「新統合会社」)に改めることを予定しております。
なお、本吸収分割を実施するため、エーザイ及び味の素製薬は、今後、吸収分割契約(以下、「本吸収分割契約」)を締結することを予定しており、本統合日において本吸収分割契約の効力が生じた場合には、味の素製薬がエーザイに味の素製薬の株式を本吸収分割の対価として発行し、エーザイと当社が新統合会社の株式の60%及び40%をそれぞれ保有することとなり、新統合会社は当社の持分法適用会社となる予定です。
(1)本吸収分割の目的
エーザイは、消化器疾患領域において60年以上にわたって創薬活動や情報提供活動を行ってきた歴史を持ち、当該疾患領域に有力な製品や開発パイプライン、並びに長年の活動に基づく豊富な知識、経験、ネットワークを有しています。一方、味の素製薬は、うま味から出発したアミノ酸技術をベースとしたグローバル健康貢献企業グループを目指す味の素グループのもとで、特に消化器疾患領域において他社にはないユニークな製品、開発パイプラインを保有しています。今回、本統合により、国内最大級の消化器スペシャリティファーマとなる新統合会社が誕生します。
消化器疾患領域は、高齢化による罹患率の増加のみならず、生活様式の変化や社会的ストレスの増加などを背景に、より若い世代を中心にクローン病や潰瘍性大腸炎といった難治性の自己免疫疾患が急増するなど、未だ満たされない医療ニーズの高い領域です。新統合会社では、販売製品の統合により、上部・下部消化管及び肝臓、膵臓を網羅的にカバーする品揃えを実現することで、消化器疾患領域においてさらに幅広いソリューションと専門性の高い情報の提供が可能となります。また、研究開発においては、双方の開発品を組み合わせることで今後の継続的な新薬上市に向けた開発パイプラインの拡充が実現するとともに、消化器疾患領域における両社の知見・ノウハウを一体化することでこのような未だ満たされない医療ニーズに応える革新的な新薬の創出を目指します。さらに、将来の開発製品の発売に際しては、その海外展開において、エーザイの海外事業ネットワークを活用して患者様価値の最大化が期待できます。
新統合会社は、本統合による販売シナジーのほか、重複機能の見直し等の効率化の追求により収益性を高め、新薬開発のための十分な資源を確保し、継続的な成長を実現してまいります。また、国内最大級の消化器スペシャリティファーマとして、消化器疾患領域における患者様ニーズをきめ細かく把握し、それに応えていくことで、患者様とそのご家族、医療従事者の皆様へより高質な価値を提供してまいります。
(2)本吸収分割の方法
エーザイを分割会社とし、味の素製薬を承継会社とする吸収分割です。
(3)本吸収分割の日程
本吸収分割契約締結 平成28年2月(予定)
臨時株主総会開催日(味の素製薬) 平成28年3月(予定)
本吸収分割効力発生日 平成28年4月1日(予定)
なお、本吸収分割は、分割会社であるエーザイにおいては会社法第784条第3項に規定する簡易吸収分割の要件に該当するため、エーザイは株主総会の承認を得ずに行う予定です。
(4)本吸収分割に際して発行する株式及び割当
味の素製薬は本吸収分割の対価として、味の素製薬の普通株式6,000株をエーザイに割当交付します。その結果、エーザイは新統合会社の発行済株式総数の60%を保有します。
なお、当社は、本吸収分割効力発生日の前日までに、味の素製薬の株式について一部併合を行い、当社の保有する味の素製薬の株式数を4,000株とします。
(5)割当株式数の算定根拠
エーザイ及び当社は、野村證券株式会社及びJPモルガン証券株式会社による算定結果を参考に、それぞれの財務の状況、資産の状況、将来の見通しなどの要因を総合的に勘案して、割当株式数について慎重に協議を重ねた結果、最終的に前述の割当株式数で合意しました。
(6)本吸収分割対象事業の概要
①本吸収分割対象事業の内容
本吸収分割対象事業は、エーザイの消化器疾患領域における国内における販売機能及び研究開発機能であり、これらの機能の味の素製薬への移管に伴う、固定資産の移動はありません。味の素製薬への移管を予定している主な製品及び開発品は以下のとおりです。なお、下記以外のエーザイがパートナーと提携を行っている日本国内における消化器疾患領域製品及び開発品に関しては、承諾が必要なものについては、今後パートナーの承諾を得た上で、味の素製薬への承継を行う予定です。
<主な移管予定製品、開発品(臨床フェーズ以降)>
製品/開発品説明段階移管・許諾
「パリエット®」プロトンポンプ阻害剤
(PPI)
販売中販売権
「セルベックス®」胃炎・胃潰瘍治療剤販売中販売権
E3810
(ラベプラゾール)
難治性逆流性食道炎維持療法日本フェーズⅢ
(2016年度申請予定)
開発権
E6011クローン病
(抗フラクタルカイン抗体)
日本フェーズⅠ/Ⅱ開発権

また、本吸収分割に伴い、エーザイの国内の営業部門、研究開発部門及び管理部門等から180名程度が味の素製薬へ出向することを予定しています。
②本吸収分割対象事業の経営成績
本吸収分割対象事業の平成27年3月期の実績
売上高39,968百万円

(7)味の素製薬が承継する権利義務
味の素製薬は、本吸収分割により、エーザイの本吸収分割対象事業にかかる資産、契約上の地位その他の権利義務を本吸収分割契約に定める範囲において承継します。なお、エーザイから味の素製薬に対する債務の承継は、免責的債務引受の方法によります。
(8)本吸収分割後の新統合会社の状況
商号EAファーマ株式会社
本店の所在地東京都中央区入船二丁目1番1号
代表者の役職・氏名代表取締役社長 清水 初
資本金の額4,650百万円
事業の内容医薬品の研究開発・製造・販売