有価証券報告書-第67期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/29 9:42
【資料】
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【項目】
112項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、その作成の基礎となる会計記録に適切に記録していない取引はありません。また、引当金の計上に当たっては、合理的にその金額を見積もり、算出しております。従いまして、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を正しく表示しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、前連結会計年度に比べて増収増益で終了いたしました。
売上高については、18億25百万円増加(前年同期比5.0%増)の382億4百万円となりました。
増収の主な要因は、顧客志向を原点に、素材の風味を生かし、安全・安心で、楽しさ・美味しさ・手軽さを兼ね備えた「おつまみ」を追求し、春夏及び秋冬新製品の導入と市場定着を積極的に進めたことによります。また、各エリアの嗜好に合った製品の重点投入や販売促進等に取組んでまいりました。
売上総利益は、121億66百万円(同2.9%増)となりました。
原材料高騰の影響を受けて原料コストは上昇しましたが、新製品などによる売上増や、売上増に伴う生産設備の稼働率向上、合理化を目的とした設備の導入を積極的に進めて生産性の向上に努めたこと等によるものです。
販売費及び一般管理費は1億95百万円増加(同1.9%増)の102億78百万円となりました。
これは、売上増に伴い販売促進費などが増加しましたが、継続的なコストコントロールに努めたこと等によるものです。
この結果、営業利益は1億51百万円増加(同8.7%増)の18億87百万円、経常利益は1億35百万円増加(同8.0%増)の18億33百万円、当期純利益は1億25百万円増加(同12.8%増)の11億11百万円となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
現在の当社グループを取り巻く環境は、「少子高齢化を背景とした珍味顧客の高齢化や低年齢層の減少」「消費者ニーズの多様化による業種業態を超えた食品売場のボーダレス化」など、需要構造が徐々に変わってきております。これに対して、当社グループといたしましては、新たな発想による新しいおつまみの開発やおつまみ加工技術を活用し、水産加工製品、畜肉加工製品、酪農加工製品、素材菓子製品を中心に、チルド製品などの開発も積極的に行い、新しい需要を創造し、成熟型社会に対応した企業基盤の確立に取組んでおります。
当面の課題としては、原材料高などであります。代替原材料への切替などの対策を検討しておりますが、更なる値上げなどが発生し、当社グループの企業努力の限界を超えた場合、企業収益を圧迫することがあります。
また、食の安全を確保するための法令改正や指導が行われた場合、追加設備投資あるいは費用などにより財政状態及び経営成績に重要な影響が生じる場合もあります。これらにつきましては、「4 事業等のリスク」に記載いたしましたのでご参照ください。
(4) 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、第67期(平成27年3月期)から第70期(平成30年3月期)までを対象期間とする新たな4ヵ年中期経営計画「バリューイノベーション70」をスタートさせました。
中期経営計画で掲げている重点戦略や諸施策につきましては、「3 対処すべき課題」に記載いたしましたのでご参照ください。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末の連結総資産は294億41百万円(前連結会計年度末比17億57百万円増)となりました。
資産の部では、現金及び預金、受取手形及び売掛金、原材料及び貯蔵品が増加したこと等により、総資産が増加いたしました。
負債の部では、短期借入金や繰延税金負債等が減少しましたが、支払手形及び買掛金、未払金等の増加により、負債合計は130億92百万円(同10億97百万円増)、純資産の部では自己株式を取得しましたが、利益剰余金の増加等により、純資産合計が163億48百万円(同6億59百万円増)となりました。
なお、自己資本比率は前連結会計年度末比1.2ポイント低下の55.5%となっております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ7億77百万円増加し、28億95百万円となりました。これは、営業活動による資金の増加額が20億68百万円、投資活動による資金の減少額が2億95百万円、財務活動による資金の減少額が9億95百万円となったことによるものであります。
なお、資金の増減要因につきましては、「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループの経営理念は「自由闊達にして公正で節度ある企業活動により、食文化の創造と発展を通して、顧客満足・株主還元・社会貢献の実現を図り、社会的に価値ある企業として、この会社に係わるすべての人が誇りを持てる会社を目指す」であります。
この経営理念のもと、「素材の風味を活かし、生産・流通・販売において温度帯にとらわれず、手軽に食べられ、様々な食シーンにマッチする、楽しさの演出に欠かせないおつまみをお客様にお届けします。」をミッションとし、「楽しさを演出する、美味しい“おつまみ”を通してお客様に“幸せ”なひとときをお届けしたい。」という当社の願いを表している「ひとつまみの幸せ。」を企業メッセージとして、「おつまみ」事業の維持・拡大及び収益力の強化に努めております。