有価証券報告書-第137期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/30 10:36
【資料】
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【項目】
104項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による各種政策の効果もあり緩やかな回復基調にあるものの、個人消費は低調に推移いたしました。米国の新大統領就任や英国のEU離脱問題等の影響を受け、世界経済の先行きも不透明感を呈する状況が続いております。
このような経営環境のもと、当社グループは、各事業において売上拡大を目指し、特に新規事業となる温浴施設「テルマー湯」の運営に集中的にリソースを投入するほか、顧客のニーズに対応した商品開発をする一方で、間接部門の効率化とコスト削減にも注力してまいりました。
当連結会計年度の当社グループの売上高は1,789,200千円(前連結会計年度比47.3%増)、営業利益99,821千円(前連結会計年度は営業損失439,684千円)、経常利益61,457千円(前連結会計年度は経常損失487,678千円)、親会社株主に帰属する当期純利益24,911千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失484,739千円)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
なお、温浴事業については前連結会計年度の8月より新たに開始したことに伴い、前連結会計年度比較については比較対象となる期間が異なるため記載しておりません。(以下、「2 生産、受注及び販売の状況」及び「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」においても同じ。)
①不動産事業
当社が不動産の売買・賃貸を営む当事業におきましては、東京都港区西麻布に所有するビルのテナント料及び保証金償却に係る売上並びに住居部分の賃料につきまして、安定した収入を得ることができました。また、長野県北佐久郡軽井沢町において宅地造成し、分譲販売についても順調に推移いたしました。
当事業の売上高は320,247千円(前連結会計年度比64.4%増)、営業利益は191,459千円(前連結会計年度比52.6%増)となりました。
②繊維事業
子会社の日本レース株式会社が展開している当事業におきましては、当連結会計年度の期首より婦人服業界におけるファッション傾向が変化し、前連結会計年度まで活況を呈していたレース素材の需要は減少傾向にて推移しました。
上半期は夏物・盛夏物の別注や現物セール用の受注、さらに閑散期の夏物綿レースの大口受注等の要因により比較的好調であったものの、本来最盛期にあたる下半期にはアパレル各社からの引き合いの減少に伴い受注も伸び悩む結果となりました。
当事業の売上高は74,073千円(前連結会計年度比22.4%減)、営業利益は5,416千円(前連結会計年度比45.8%減)となりました。
③化粧品事業
子会社の日本レース株式会社が化粧品及び医薬部外品のOEM製造・販売を行う当事業におきましては、前連結会計年度の流れを継続し、時間に追われる現代女性向けのオールインワン美容液が好調となりました。また、動物人気を反映した犬用シャンプー及びデンタル関連商品も好評でした。
採算性の面におきましては、経費削減に注力するとともに、売上高中心から利益確保重視への転換を進めてまいりました。
当事業の売上高は267,275千円(前連結会計年度比2.5%減)、営業利益は29,385千円(前連結会計年度比0.0%増)となりました。
④温浴事業
子会社の株式会社テルマー湯が東京都新宿区歌舞伎町にて温浴施設「テルマー湯」を運営している当事業におきましては、テレビ各局の情報番組での放映や各種情報誌に多数掲載されるなどのメディアによる宣伝効果や、口コミ、館内美化による利用者の顧客満足度の向上もあいまって、リピーターの増加に繋がり来館者数が大幅に向上しました。都心でゆっくりと過ごせる高級感かつ清潔感に溢れた快適な癒しの空間を提供することによって、年間を通じて約27万9千人のお客様にご利用いただきました。
当事業の売上高は1,127,604千円、営業利益は21,900千円となりました。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ156,083千円増加し、378,320千円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、462,883千円(前連結会計年度は235,070千円の使用)となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益及び未収消費税等の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、32,100千円(前連結会計年度は830,621千円の使用)となりました。
これは主に有形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、274,699千円(前連結会計年度は720,080千円の獲得)となりました。
これは主に長期借入金の返済による支出によるものであります。