有価証券報告書-第117期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/23 15:59
【資料】
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【項目】
126項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善、各種政策効果による景気回復傾向が見られたものの、英国のEU離脱、米国大統領選挙の影響による為替・金融資本市場の激しい変動、中国と新興国経済の減速にともなう世界経済の悪化懸念などがあり、先行き不透明な状況が続きました。
このような情勢のなかで当社グループは、顧客志向の商品開発強化に取り組むとともに、収益や成長が見込まれる分野への拡販を推進し、業績の向上に努めてまいりました。
しかしながら、主力の自動車安全部品事業において、当連結会計年度前半の円高および国内の自動車減産などの影響を受け、当連結会計年度の売上高は503億31百万円と、前年度比10億48百万円減収となりました。
損益面についても、営業利益は15億10百万円(前年度は20億71百万円の営業利益)となり、当連結会計年度前半の円高による為替差損発生などにより経常利益は13億62百万円(前年度は17億円の経常利益)、さらに繰延税金資産の取り崩しを法人税等調整額に計上したことなどから親会社株主に帰属する当期純利益は10億19百万円(前年度は13億60百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
以下、各事業セグメント別に概況をご報告申し上げます。
当社は、事業本部制を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「自動車安全部品事業」「機能製品事業」の2つを報告セグメントとしております。
①自動車安全部品事業
シートベルト・エアバッグについては、海外における新規受注車種の立ち上げなどによる売り上げの増加があったものの、国内受注車種の減産および当連結会計年度前半における円高の影響を受け、販売数量は増加しましたが売り上げは減少いたしました。内装品その他についても、韓国・タイにおいては売り上げが増加したものの、国内を含むその他の地域において販売が低下し、売り上げは減少いたしました。
この結果、当事業の売上高は360億6百万円と、前年度比24億37百万円減収となり、営業利益は11億72百万円と、前年度比6億58百万円減益となりました。
②機能製品事業
パルテム関連は、緊急排水ホースの需要は減少しましたが、下水道や電力といったライフラインの管更生分野において受注が好調に推移し、売り上げは増加いたしました。
防災関連は、消防用ホースの拡販活動が功を奏し、販売数量が増加したものの、売り上げを見込んでおりました大口径ホース案件の次期へのずれ込みが影響し、売り上げは減少いたしました。
産業資材関連は、物流省力化関連商品の需要が増加し、売り上げは増加いたしました。
この結果、当事業の売上高143億17百万円と、前年度比13億90百万円増収となり、営業利益は15億53百万円と、前年度比71百万円増益となりました。
③その他
当事業の売上高は7百万円、営業利益は5百万円と、前年度に比べ横ばいとなりました。
(2)キャッシュ・フロー
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による現金及び現金同等物(以下「資金」という)の収入は、前連結会計年度に比べ、税金等調整前当期純利益15億47百万円、減価償却費12億81百万円、売上債権の増加4億31百万円、たな卸資産の増加5億63百万円等により、13億11百万円減少して19億30百万円となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ、有形固定資産の取得による支出22億9百万円等により、21億77百万円増加して36億73百万円となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の収入は、前連結会計年度に比べ、長期借入による収入38億43百万円、長期借入の返済による支出9億32百万円、短期借入金の純減額7億42百万円、配当金の支払額1億81百万円等により、29億7百万円増加して19億56百万円となっております。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ、76百万円増加して32億19百万円となっております。