有価証券報告書-第64期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

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2017/06/27 10:43
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コーポレート・ガバナンスの状況

(1)【コーポレート・ガバナンスの状況】
当社は、経営を取り巻く環境の変化に迅速かつ適切に対応できる経営システムを構築するとともに、企業の社会的責任を果たし、株主・投資家、取引先をはじめとするステークホルダーの信頼を得るため、その透明度を高め、より効率性・健全性を追求すべく、コーポレート・ガバナンスの強化に積極的に取り組んでおります。また、当社グループの連携を密にし、迅速な情報収集により経営判断が的確に実施できる経営システムの強化・充実に努めております。
① 企業統治の体制
イ.企業統治の体制の概要
当社は、監査役制度を採用しております。監査役が取締役の業務執行を監視する役割を担っており、監査役3名(3名とも社外監査役)で構成され、公正性・透明性を確保しております。
また、取締役会は取締役6名(1名は社外取締役)で構成され、原則毎月1回開催されております。さらに、当社は、経営管理組織の一層の充実を図るため、執行役員制度を導入しております。意思決定の迅速化と業務運営の効率化を図るため、経営会議を原則毎月1回開催しており、経営に関する重要事項等を審議・調整の上取締役会へ報告し、経営上の最終意思決定を行っております。その決定事項を経営連絡会(取締役・執行役員)において周知し、執行役員が業務執行を行なえるように経営意思決定と業務執行を分離し、変化に迅速な対応ができる経営体制を構築しております。執行役員は取締役会及び経営連絡会に出席し、経営上の意思決定を迅速に執行し、その執行状況を報告する役割を担っております。
ロ.当該体制を採用する理由
社外監査役を含めた監査役による監査が実施されることにより、外部からの経営監視機能が十分に機能する体制となるため及び、意思決定機能・業務執行の監督機能と業務執行機能を明確にすることにより、経営効率のさらなる向上に繋がると判断したため現状の体制としております。
ハ.その他の企業統治に関する事項
・内部統制システムの整備状況
内部統制への取組みについては、内部統制を推進する組織を設置し、内部統制の基本的計画及び方針の審議と決定、内部統制の整備と運用状況のモニタリング、内部統制の有効性の確認などを実施しております。
・リスク管理体制の整備の状況
当社は、経営意思決定及び業務執行の運営で準拠すべきリスクは文書化し、経営連絡会において毎週リスク分析を行い、取締役会に報告をすることでリスク管理を行っております。これにより、経営会議で重要な事項について的確な判断と審議を行っております。
また、全社員に対してコンプライアンスの周知徹底を図ることで、適正な事業経営と安定した企業収益を目指しております。グループ全体としての一体的な経営を推進するためにも、当社及び子会社のセグメント別の事業に関して、法令遵守体制、リスク管理体制を構築し、適切な内部統制システムの構築を行なうよう指導し、規範及び規則を規程として整備し、さらなるコーポレート・ガバナンスの充実を図る所存であります。
・子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
当社の各子会社の経営状況及び業務執行状況等について、当社が定める「関係会社管理規程」に基づき、重要度に応じて報告を受け、当社の承認を行うことにより、子会社の業務の適正を確保しております。
② 内部監査及び監査役監査の状況
内部監査については、監査の実効性を支えるため社長直轄の組織である内部監査チーム(内部監査担当2名)を設置し、内部監査規程に基づき、法令及び社内諸規程に準拠した業務の実施状況の監視及び改善指導を行っております。その内部監査の結果は、代表取締役社長及び監査役会に報告しております。また、法律問題は顧問弁護士により必要に応じて助言と指導を受けております。
監査役は、会計監査人と緊密な連携を保ち、意見及び情報の交換を行うとともに、必要に応じて会計監査人に報告を求め、効率的かつ効果的な監査の実施に努めております。また、監査役は会計監査人から監査計画並びに期末には監査結果の報告を受けており、必要に応じて期中に随時意見交換、情報交換及び問題意識の共有を行っております。さらに、内部監査チームとお互いに独立性を保ちつつも年間監査計画に基づき緊密な連係を保ち、内部監査チームの監査を活用し監査効率の向上を図っております。また、必要に応じて、取締役会議事録、稟議書類、内部監査報告書等業務執行に係る重要な文書を閲覧し、特定事項の調査について内部監査チームの協力を求めております。
③ 会計監査の状況
会計監査については西日本監査法人に依頼しており、定期的な監査の他、会計上の課題については随時確認を行い、適正な会計処理に努めております。当社の会計監査業務を執行した公認会計士及び監査補助者の構成は、次のとおりであります。
公認会計士の氏名等所属する監査法人継続監査年数補助者の構成
業務執行社員栗栖 正紀西日本監査法人-(注)公認会計士
公認会計士試験合格者等
その他
5名
1名
3名
稲積 博則-(注)

(注)7年以内であるため、記載を省略しております。
④ 社外取締役及び社外監査役
・社外取締役及び社外監査役の員数
当社の社外取締役は1名、社外監査役は3名であります。
・社外取締役及び社外監査役との人的・資本的・取引関係その他の利害関係
社外取締役村田剛氏は当社と直接関係のない会計事務所で税理士として独立した活動を行っており、企業財務・会計に関する豊富な経験と幅広い見識に基づき、当社の経営全般に対する適切な助言を頂けると判断し、社外取締役に選任しております。
社外監査役秋山二郎氏は過去に株式会社百十四銀行、四国興業株式会社に勤めておりました。株式会社百十四銀行は当社株式の4.88%(議決権比率)を保有しており、当社及び当社の子会社と同行の間に、定常的な取引のほか、企業年金に関する業務委託の取引関係があります。また当社は株式会社百十四銀行の株式を保有しております。そのほかに同行との間に特別な利害関係はありません。当社は四国興業株式会社と損害保険契約の取引がありますが、取引額に金額的重要性はありません。
社外監査役岩部達雄氏は、岩部達雄税理士事務所代表であり、当社の連結子会社であるナンリツ株式会社の社外監査役を兼務しております。また、当社及びナンリツ株式会社は、岩部達雄税理士事務所と税務顧問契約を締結しております。
社外監査役大川俊徳氏は、大川俊徳税理士事務所の代表であり、当社の連結子会社である南海港運株式会社の社外監査役を兼務しております。また、南海港運株式会社は、大川俊徳税理士事務所と税務顧問契約を締結しております。
社外監査役3名は当社の株式を保有しておりますが、上記以外は、社外監査役と当社との間に人的・資本的取引関係その他の利害関係はありません。
・社外取締役及び社外監査役が果たす機能及び役割
社外取締役1名及び2名の社外監査役は、税理士としての経験・視点を活かし、当社取締役の業務全般につき、法律面を含めた観点から監視機能及び役割を果たしていると考えております。他1名の監査役は、他社企業での経験を活かし、当社経営全般の観点から監視機能及び役割を果たしていると考えております。
・社外取締役及び社外監査役の独立性に関する基準又は方針
当社は、社外取締役及び社外監査役を選任するための独立性に関する基準又は方針を明確に定めたものはありませんが、その選任に際しては、経歴や当社との関係を踏まえて、当社経営陣から独立した立場で職務を遂行できる十分な独立性が確保できることを個別に判断しております。
・社外取締役及び社外監査役の選任状況に関する考え方
当社社外取締役及び社外監査役の選任基準は、税理士及び金融機関経験者としております。税理士及び金融機関経験者としての高い専門的な知見に基づき、経営への監査機能を果たし、企業統治の有効性に大きく寄与しているものと考えております。
⑤ 役員報酬の内容
イ.役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分報酬等の総額
(千円)
報酬等の種類別の総額(千円)対象となる
役員の員数
(人)
基本報酬ストック
オプション
賞与退職慰労金
取締役
(社外取締役を除く。)
92,31292,312---8
社外役員9,0009,000---4

ロ.役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の内容及び決定方法
当社の役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針は、「取締役規程」及び「監査役規程」に基づいております。
取締役の報酬は、株主総会が決定する報酬総額の限度額内で、定められた役職位別基本報酬額を上限とし、世間水準及び経営内容、従業員給与とのバランスを考慮して、取締役会で決定しております。
監査役の報酬は、株主総会の決議で定められた範囲内において、定められた基本報酬額を上限とし、職務の分担状況などを勘案し、監査役の協議によって決定しております。
⑥ 株式の保有状況
イ.投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額
17銘柄 610,425千円
ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
前事業年度
特定投資株式
銘柄株式数㈱貸借対照表計上額
(千円)
保有目的
㈱百十四銀行721,000227,836営業活動推進
大東建託㈱6,00095,880営業活動推進
住友林業㈱37,00047,841営業活動推進
ファースト住建㈱30,00040,230営業活動推進
㈱愛媛銀行150,00034,950営業活動推進
OCHIホールディングス㈱27,00027,270営業活動推進
四国電力㈱13,70020,673協力関係強化
飯田グループホールディングス㈱3,6197,943営業活動推進
大和ハウス工業㈱1,0003,166営業活動推進
ミサワホーム㈱3,0002,235営業活動推進
JKホールディングス㈱2,4501,168営業活動推進

当事業年度
特定投資株式
銘柄株式数㈱貸借対照表計上額
(千円)
保有目的
㈱百十四銀行721,000271,096営業活動推進
大東建託㈱6,00091,770営業活動推進
住友林業㈱37,00062,530営業活動推進
ファースト住建㈱30,00045,780営業活動推進
㈱愛媛銀行150,00040,830営業活動推進
OCHIホールディングス㈱27,00034,425営業活動推進
四国電力㈱13,70016,755協力関係強化
飯田グループホールディングス㈱3,6196,181営業活動推進
大和ハウス工業㈱1,0003,196営業活動推進
ミサワホーム㈱3,0003,120営業活動推進
JKホールディングス㈱2,4501,621営業活動推進

ハ.保有目的が純投資目的である投資株式の前事業年度及び当事業年度における貸借対照表計上額の合計額並びに当事業年度における受取配当金、売却損益及び評価損益の合計額
該当事項はありません。
⑦ 取締役の定数
当社の取締役は7名以内とする旨定款に定めております。
⑧ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。
⑨ 取締役及び監査役の責任免除及び責任限定契約
当社は、取締役及び監査役が職務遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できることを目的として、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であったものを含む。)の損害賠償責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。
また、当社は、社外取締役及び各社外監査役との間において会社法第427条第1項の規定により、損害賠償責任を限定する契約を締結しております。ただし、当該契約に基づく責任の限度額は、法令が規定する額とするものであります。
⑩ 剰余金の配当等の決定機関
当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定める旨定款に定めております。これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
⑪ 中間配当
当社は、会社法第454条第5項の規定により取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨定款に定めております。 これは、株主への機動的な利益還元を可能にするためであります。
⑫ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。