有価証券報告書-第62期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/24 13:09
【資料】
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【項目】
122項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

以下の文中における将来の事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、消費税率引上げ以降の駆け込み需要の反動減の緩和策として住宅ローン減税の拡充などが実施されましたが、新設住宅着工数は平成26年3月より前年を下回る結果となり、厳しい市場環境となりました。木材関連事業では、引き続き収納材を中心とする新製品の生産販売に力を注ぎ、重点拡販製品の拡販、リフォーム市場、非住宅市場への積極的な販売活動を推進いたしました。コスト面におきましては海外生産体制の強化による安定した供給体制の確立、国内では内製化も含む生産体制の整備、製造ラインの改造ほか、徹底した効率化を図りました。電線関連事業では、引き続き大規模太陽光発電・家庭用太陽光発電等、スマートエネルギー化社会に向けての商品開発と販路開拓に取り組みましたが、慢性的な人材不足による人件費の高騰、資材価格の上昇等により、利益確保が困難な厳しい経営環境での営業展開となりました。この結果、売上高は前連結会計年度に比べ5.2%増収の15,292百万円となりました。利益面におきましては、営業損失は2百万円、受取賃貸料、為替差益等により、経常利益は178百万円、負ののれん発生益等により、当期純利益は93百万円となりました。
(2) 経営成績に重要な影響を与える要因について
① 売上高
木質建築内装材の製造、販売を中心に事業を行っているため、新設住宅着工戸数が当社グループの売上高に重要な影響を与えます。
② 原材料仕入
原材料の調達を海外に依存しているため、為替相場の変動及び相手国の政策の変更等は、当社グループの経営成績に重要な影響を与えます。当社グループは、海外生産拠点の充実、植林事業への出資と為替予約による為替ヘッジにより、原材料の安定した供給体制を確立し、これらの状況に柔軟に対処できる体制を整備しております。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況について、営業活動によるキャッシュ・フローは、主に減価償却費560百万円、税金等調整前当期純利益315百万円等により増加しましたが、法人税等の支払額471百万円、賞与引当金の減少額137百万円等により、前連結会計年度に比べ302百万円の減少となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出831百万円、貸付けによる支出180百万円等により、前連結会計年度に比べ16.9%増の117百万円の支出の増加となっております。財務活動によるキャッシュ・フローは、主に短期借入金の純増加額495百万円、長期借入れによる収入446百万円によるものであり、前連結会計年度に比べ265.7%増の586百万円の収入の増加となりました。
この結果、当連結会計年度における当社グループの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ12百万円減少し、1,394百万円となりました。
また、当社グループは、製品製造のための原材料の調達、経費等の支払いをはじめとした運転資金のほか、安定した製品の生産を行うための設備投資資金の需要がありますが、自己資金と借入金を中心とした資金調達によっております。