訂正有価証券報告書-第63期(平成26年1月1日-平成26年12月31日)

【提出】
2015/06/29 13:54
【資料】
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【項目】
109項目

研究開発活動

当社グループ(当社及び連結子会社)は、段ボール、紙器、紙袋、プラスチックフィルム袋(ポリ袋)等の包装全般について“環境”と“安全”をコンセプトに新製品開発、加工技術の開発及び将来のための技術、材料の研究を技術部を主体に各工場の技術部門が連携をとりながら進めております。
なお、研究テーマは事業の種類別セグメントに共通しているため、セグメント別には行っておりません。当連結会計年度における、グループ全体の研究開発費用の総額は3億93百万円であり、以下のテーマを主要課題としております。
(1)印刷技術に関して
①紙器、紙袋、フィルム基材への印刷技術の向上のため、版の高精度化としてフルデジタルのCTP(Computer To Plate、ダイレクト製版)印刷を積極的に推進し、高品位印刷確立と共に校正刷りや版作成の過程で出されるゴミや有害物質排出の低減を進めています。また、印刷の高品位化の取組みとして印刷インキ及び設備等の開発にも取組んでおります。
②印刷技術・技法に新しく高輝度印刷、疑似エンボス加工を加え、高付加価値印刷表現の商品開発に取組んでおります。
③フレキソ印刷をはじめ、グラビア印刷やオフセット輪転印刷の機能性付与及び、高付加価値印刷加工技術の研究に取組んでおります。
(2)環境対応素材として
①素材減量化として、フィルムについては、個々の要求品質に応じた設計に伴う薄膜化技術に取組みながら商品化を継続しております。
②紙製緩衝材として、再生が容易ではないプラスチック成形加工品や発泡素材などに代わるものとして、リサイクルしやすい紙及び段ボール素材を用いた包装設計に積極的に取組み、大型家電商品から小型精密機器の包装として商品化をしております。
③新分野開拓に向けての機能性素材(有害化学物質の吸着、消臭、UVカット、防カビ加工等)の研究に継続して取組んでいます。
④森林保護(フォレスト)基金に協賛することを目的に、古紙高配合率の環境対応原紙を製紙メーカーと共同開発し商品化しました。
⑤段ボールケース製造時に使用していたワイヤー加工の代替品として、開封・廃棄・再生のし易い環境に配慮した「エコステッチャー(すふ糸使用)」を機械メーカーと共同で開発し商品化しました。
⑥段ボール古紙として再生可能で、水を通さない耐水ライナー(耐水段ボール)を商品化しました。
(3)その他として
①ユニバーサルデザインパッケージの開発と商品化や機能性・利便性などニーズ応じた機能性パッケージの開発及び生産機械の開発に取組んでおります。
②小ロット短納期生産システムに対応する高速生産設備の改良と新鋭機導入、印刷時に発生する廃棄物であるインキスラッジの減量化と再資源化について取組んでおります。
③ギフトケース等に使用される簡易ロック機能を付与した形式(構造)が「特許」として登録されました。
④組立作業性向上及び易管理に優れた、中仕切り付き段ボールトレーが「特許」として登録されました。
⑤環状蛍光灯のパッケージにおける、易開封構造が「特許」として登録されました。
⑥板紙等へ機能性付与の取り組みとして、耐水耐油加工原紙を開発し商品化しました。
⑦コンビニエンスストア、ファーストフード店向けに、耐油耐水紙を使用した紙袋(平袋)を商品化しました。
⑧食品紙容器の新形式として、テーパBOXを商品化しました。
⑨包装(コンビニエンスストア・ファーストフード向け)容器において、意匠権を取得しました。
⑩手組み及び機械製函用紙器において、確実に閉塞状態にロックできる形式(構造)が「特許」として登録されました。
⑪紙器食品容器において、付属のディップ(ソース)をセット固定する構造の意匠権を取得しました。