有価証券報告書-第65期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 10:55
【資料】
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【項目】
117項目

業績等の概要

(1) 業 績
(単位:百万円)
平成26年3月期平成27年3月期増減額
売上高53,82053,520△299
営業利益1,3001,34545
経常利益1,5941,66166
当期純利益9279357

当連結会計年度におけるわが国経済は、消費税引き上げに伴う駆け込み需要の反動が懸念されたものの、政府の経済政策や日銀の金融緩和策などにより円安・株高が継続し、企業収益や雇用環境に改善がみられ景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。
このような状況のもと、受注部門ではデータプリントサービスの事業領域拡大に伴う新たな付加価値の創造を図るとともに、二次元カラーコード(カメレオンコード)を利用した業務効率化提案による受注拡大、手帳や卒業アルバムなどの販路拡大に取り組みました。また平成26年11月に株式会社ODKソリューションズと業務・資本提携契約を締結し、当社のデータプリントサービス事業と株式会社ODKソリューションズの情報処理アウトソーシングサービスとのアライアンスにより学校法人向けサービスの充実を図りました。
製品販売部門ではノート、アルバムの各種新製品の開発・販売、ネット販売の強化、デジタル文具の拡充、中国市場での拡販や北米市場の開拓などに取り組みました。製造面では国内工場の効率化、中国工場の採算性の向上、ベトナム工場の本格稼働などに取り組みコスト低下に努めました。また「LINE」に公式アカウントを開設するなど、広告媒体の多様化を図り当社及び商品の認知度向上に努めました。
なお、新規事業といたしまして連結子会社の兵庫ナカバヤシ株式会社が完全人工光型植物工場を関宮分工場内に設置し、レタスの栽培に取り組みました。また連結子会社の松江バイオマス発電株式会社は平成27年度操業開始に向けて発電設備及び運営体制の構築を図りました。
この結果、当社グループにおける当連結会計年度の売上高は、前年同期比0.6%減の535億20百万円となりました。
利益面では原価率は横ばいに推移いたしましたが、販売費及び一般管理費が減少し、営業利益は13億45百万円(前年同期比3.5%増)、経常利益は16億61百万円(前年同期比4.2%増)と増益となりました。
また、特別利益は投資有価証券売却益69百万円など合計で1億43百万円を計上し、特別損失は固定資産処分損7百万円など合計で13百万円を計上いたしました。この結果、税金等調整前当期純利益は17億91百万円(前年同期比9.6%増)となり、法人税等税負担調整後の当期純利益は9億35百万円(前年同期比0.8%増)と増益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
[印刷製本関連事業]
図書館ソリューション部門は、図書製本の市場縮小により厳しい状況が続いておりますが、図書館アウトソーシング事業の受託拡大や二次元カラーコード(カメレオンコード)を利用した蔵書管理システムの導入などに注力いたしました。データプリントサービス事業部門は、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業が順調に推移し、ラベル事業の受注拡大にも努めました。手帳部門は年玉手帳や市販手帳の受注拡大、新規販路の開拓に注力するとともに選別受注により採算性の向上に努めました。またパッケージ・封筒事業や卒業アルバムなどは堅調に推移いたしました。
この結果、当事業の売上高は271億56百万円(前年同期比1.6%減)、営業利益は6億48百万円(前年同期比68.2%増)となりました。
[ステーショナリー関連事業]
文具専門店、GMS、ホームセンター、カメラチェーン店への販売強化を図るとともに各種広告媒体を通じて「スイング・ロジカルノート」の消費者への浸透を図りました。約20%軽量化を実現した「ロジカル・エアーノート」も順調に推移しアイテムを拡充いたしました。またアルバムはディズニーキャラクターやミッフィー誕生60周年シリーズなどの新製品を発売し好評を得ております。海外では中国でのアルバムのネット販売が順調に推移いたしましたが、一方で国内では円安の影響などもあり商品構成の見直しを実施いたしました。
この結果、当事業の売上高は132億97百万円(前年同期比4.1%減)、営業利益は1億92百万円(前年同期比21.9%減)となりました。
[環境事務機器関連事業]
大型シュレッダは出張細断サービスを行うトラック「エコポリスバン」の買い替え需要に対する販売強化を図るとともに機密文書回収ボックスなどの環境関連商品や破砕機などの拡販に努めました。中小型シュレッダは新機種開発による品ぞろえやアフターフォローの充実を図り、新規販売ルートの開拓に注力いたしました。また連結子会社のカグクロ株式会社が営むオフィス家具のネット販売は商品の拡充やプランニングサービスの強化などを図り、売上高は順調に推移いたしましたが、利益面では円安等の影響を受けました。
この結果、当事業の売上高は56億29百万円(前年同期比5.8%増)、営業利益は3億75百万円(前年同期比13.1%減)となりました。
[PC周辺機器関連事業]
家電量販店の新規販路の開拓、ネット・通販向けの商品の拡充、法人向けLANケーブルの販売強化などに取り組みました。タブレット・スマートフォン関連商品の充実を図り、特にケーブル、タッチペン、保護フィルムなどの販売が順調に推移いたしました。また海外旅行先で利用するマルチ変換アダプタなど通電系商品も堅調に推移いたしました。
この結果、当事業の売上高は33億3百万円(前年同期比7.1%増)、営業利益は2億13百万円(前年同期比13.2%増)となりました。
[ベビー&シルバー関連事業]
チャイルドシートはヨーロッパ新基準に対応した製品の開発、販売に注力するとともに、中国市場での販売強化に取り組みましたが、新製品開発に伴う設備投資負担などが響き採算面は悪化いたしました。ケアリング部門は新開発の歩行車の積極販売に努めました。メディカル部門は電子カルテワゴンや点滴スタンドなどの販売が順調に推移いたしました。
この結果、当事業の売上高は16億55百万円(前年同期比4.7%増)、営業損失は92百万円(前年同期営業損失11百万円)となりました。
[その他]
その他は、連結子会社のウーマンスタッフ株式会社が営む人材派遣業、日本通信紙株式会社が営むアウトソーシング事業、松江バイオマス発電株式会社が営む発電事業(平成27年度操業開始予定)であり、当期の売上高は24億76百万円(前年同期比4.3%増)、営業利益は1億33百万円(前年同期比12.3%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、27億30百万円の収入(前年同期比9億90百万円収入増)となりました。主な内訳として、収入については、税金等調整前当期純利益17億91百万円、減価償却費14億61百万円、未払消費税等の増加額5億7百万円、売上債権の減少額1億58百万円、のれんの償却額1億28百万円等であり、支出については、法人税等の支払額8億42百万円、たな卸資産の増加額4億69百万円等であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、34億23百万円の支出(前年同期比7億72百万円支出増)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出31億10百万円、投資有価証券の取得による支出4億84百万円等であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、14億40百万円の収入(前年同期比6億44百万円収入減)となりました。主な内訳は、長期借入れによる収入60億55百万円、長期借入金の返済による支出48億97百万円等であります。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は前連結会計年度末より7億65百万円増加し、69億17百万円となりました。