四半期報告書-第9期第2四半期(平成27年7月1日-平成27年9月30日)

【提出】
2015/11/13 16:54
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34項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間における当社グループは、平成26年度にスタートした第三次中期経営計画のもと、「変革への挑戦、そして未来へ」を基本テーマに、5つの重点項目「新商品の開発、新規分野への進出、海外展開、他社・他産業との部分提携、基盤事業の構造改革」に向けた諸施策を推進してまいりました。
特殊素材事業におきましては、開発テーマ「NaSFA(ナスファ)」のもと、新規偽造防止技術の確立、技術融合型機能紙の開発等を引き続き推進しております。2月に開発、上市した高級印刷用紙「エアラス」は、嵩高でありながら極めて均一な印刷仕上がりが市場で評価されております。機能紙では1件の新規情報用紙の開発に目途が立ち、平成28年1月に生産予定です。また、新たなテーマ探索、幅広い分野の研究開発を目的として大学、研究機関との取り組みに力を入れており、11月から1件、大学との共同研究を行う予定です。
産業素材事業におきましては、チップサイロの再建工事について、8月に二期工事が完了しました。これにより、チップの貯蔵や樹種配合を行うことが可能となり、パルプ製造工程は通常運用に入りました。11月末には工事がほぼ完了し、仮復興に伴うコスト増加をゼロとする見込みであります。また、島田工場において、木質チップとRPFを燃料とした新バイオマスボイラーの建設に着手しました。これにより、購入電力量や化石燃料の削減によるエネルギー費用の抑制を行うと同時に、CO2排出量の削減を図ってまいります。
生活商品事業におきましては、㈱トライフによる新タオルマシンが2月に稼動し、ニュータウパーの販売を開始しました。また、平成28年3月完成予定の2台目の新タオルマシン建設が開始し、製品のバリエーション強化と品質向上を目指してまいります。
この結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高は39,535百万円(前年同期比0.2%増)、営業利益は2,020百万円(前年同期比49.3%増)、経常利益は2,137百万円(前年同期比44.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,306百万円(前年同期比65.0%増)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
①産業素材事業
主力製品である段ボール原紙は、夏場の天候不順により加工食品向けが低調に推移し、販売数量が前年同期を下回りました。クラフト紙につきましては、季節需要商品等の販売数量が前年同期を下回りました。その一方で、成長戦略として2月に更新工事が完了した赤松水力発電所が利益に寄与しました。
この結果、当セグメントの売上高は19,550百万円、営業利益は558百万円となりました。
②特殊素材事業
特殊機能紙は、プレミアム付き商品券の需要を取り込み、販売数量が前年同期を上回りました。一方、特殊印刷用紙につきましては、2月に発売した高級印刷用紙「エアラス」の展示会を開催するなど、拡販に努めたことにより、販売は順調に伸びておりますが、出版向けの需要減少等によりファンシーペーパーの販売が減少し、販売数量が前年同期を下回りました。
この結果、当セグメントの売上高は11,216百万円、営業利益は1,362百万円となりました。
③生活商品事業
ペーパータオルは、販売先ごとのきめ細かな営業活動等により、販売数量は前年同期を上回り、販売価格は、ほぼ横ばいで推移しました。トイレットペーパーにつきましては、販売数量は前年同期並みでしたが、価格の維持に努めた結果、堅調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は8,358百万円、営業利益は169百万円となりました。
また、財政状態については次のとおりであります。
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、128,362百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,501百万円の増加となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金の増加によるものであります。
負債は、63,642百万円となり、前連結会計年度末に比べて678百万円の増加となりました。主な要因は、有利子負債の増加によるものであります。
純資産は、64,719百万円となり、前連結会計年度末に比べて822百万円の増加となりました。主な要因は、四半期純利益の計上による利益剰余金の増加によるものであります。自己資本比率は50.1%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は8,518百万円となり、前連結会計年度末に比べ93百万円の増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,726百万円となり、前年同期に比べて255百万円の増加となりました。主な要因は、保険金の受取であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3,123百万円となり、前年同期に比べて2,140百万円の減少となりました。主な要因は、有形固定資産の取得であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は491百万円となり、前年同期に比べて2,222百万円の減少となりました。主な要因は、有利子負債の減少であります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は335百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。