- #1 事業の内容
住友化学グループは、当社及び関係会社265社から構成され、その主な事業内容と当社及び主な関係会社の当該事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。
(1) エッセンシャルケミカルズ 当部門においては、合成樹脂、合成繊維原料、各種工業薬品、メタアクリル、合成樹脂加工製品等の製造・販売を行っております。
[主な関係会社]
2024/06/21 15:28- #2 事業等のリスク
当社グループの海外売上収益は売上収益の6割以上を占め、特にアジア市場での販売が多く、近年では南米等でも事業を拡大しております。そのため、特定の地域での経済情勢の悪化、あるいは顧客企業の業績状況の変化等による値下げ要求が発生した場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(エッセンシャルケミカルズ)
エッセンシャルケミカルズ部門の主要原料であるナフサは、中東地域の治安や世界の経済情勢に多大な影響を受け、時に急激な価格変動を起こすことがあります。ナフサの価格が急激に上昇した場合、製品価格への転嫁が遅れること等により、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
2024/06/21 15:28- #3 従業員の状況(連結)
2024年3月31日現在
セグメントの名称 | 従業員数(人) |
エッセンシャルケミカルズ | 4,068 | (446) |
エネルギー・機能材料 | 3,025 | (181) |
(注) 1 従業員には、嘱託、パートタイマー、派遣社員、連結会社外への出向者は含んでおりません。
2 従業員数欄の(外数)には、臨時従業員(嘱託、パートタイマー)の年間平均雇用人員を記載しております。
2024/06/21 15:28- #4 株式の保有状況(連結)
特定投資株式
銘柄 | 当事業年度 | 前事業年度 | 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 | 当社の株式の保有の有無 |
株式数(株) | 株式数(株) |
貸借対照表計上額(百万円) | 貸借対照表計上額(百万円) |
17,753 | - |
株式会社日本触媒 | 2,450,200 | 2,727,800 | エッセンシャルケミカルズ部門における顧客並びに事業運営上の提携先として良好な関係を維持・強化していくことの重要性等に加え、資本コストを勘案した配当・取引額等の定量的な評価の実施を通じて、総合的に判断し保有しております。 | 有 |
14,368 | 14,403 |
2,144 | 1,600 |
大倉工業株式会社 | 674,600 | 963,600 | エッセンシャルケミカルズ部門における顧客な並びに事業運営上の提携先として良好な関係を維持・強化していくことの重要性等に加え、資本コストを勘案した配当・取引額等の定量的な評価の実施を通じて、総合的に判断し保有しております。 | 有 |
2,115 | 1,967 |
銘柄 | 当事業年度 | 前事業年度 | 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 | 当社の株式の保有の有無 |
株式数(株) | 株式数(株) |
貸借対照表計上額(百万円) | 貸借対照表計上額(百万円) |
923 | 840 |
住友金属鉱山株式会社 | 157,500 | 315,000 | エッセンシャルケミカルズ部門の顧客として良好な関係を維持・強化していくことの重要性等に加え、資本コストを勘案した配当・取引額等の定量的な評価の実施を通じて、総合的に判断し保有しております。 | 有 |
722 | 1,590 |
512 | 478 |
有機合成薬品工業株式会社 | 671,300 | 895,000 | エッセンシャルケミカルズ部門の運営上の提携先として良好な関係を維持・強化していくことの重要性等に加え、資本コストを勘案した配当・取引額等の定量的な評価の実施を通じて、総合的に判断し保有しております。 | 無 |
213 | 266 |
銘柄 | 当事業年度 | 前事業年度 | 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 | 当社の株式の保有の有無 |
株式数(株) | 株式数(株) |
貸借対照表計上額(百万円) | 貸借対照表計上額(百万円) |
- | 1,802 |
アサヒグループホールディングス株式会社 | - | 350,000 | エッセンシャルケミカルズ部門の顧客として良好な関係を維持・強化していくことの重要性等に加え、資本コストを勘案した配当・取引額等の定量的な評価の実施を通じて、総合的に判断し保有しておりました。 | 無 |
- | 1,723 |
- | 1,625 |
富士石油株式会社 | - | 5,051,600 | エッセンシャルケミカルズ部門の原料の調達先として良好な関係を維持・強化していくことの重要性等に加え、資本コストを勘案した配当・取引額等の定量的な評価の実施を通じて、総合的に判断し保有しておりました。 | 無 |
- | 1,339 |
銘柄 | 当事業年度 | 前事業年度 | 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 | 当社の株式の保有の有無 |
株式数(株) | 株式数(株) |
貸借対照表計上額(百万円) | 貸借対照表計上額(百万円) |
- | 364 |
住友大阪セメント株式会社 | - | 83,900 | エッセンシャルケミカルズ部門の顧客として良好な関係を維持・強化していくことの重要性等に加え、資本コストを勘案した配当・取引額等の定量的な評価の実施を通じて、総合的に判断し保有しておりました。 | 無 |
- | 313 |
銘柄 | 当事業年度 | 前事業年度 | 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 | 当社の株式の保有の有無 |
株式数(株) | 株式数(株) |
貸借対照表計上額(百万円) | 貸借対照表計上額(百万円) |
藤森工業株式会社 | - | 34,000 | エッセンシャルケミカルズ部門の顧客として良好な関係を維持・強化していくことの重要性等に加え、資本コストを勘案した配当・取引額等の定量的な評価の実施を通じて、総合的に判断し保有しておりました。 | 無 |
- | 108 |
- | 22 |
日本プラスト株式会社 | - | 50,000 | エッセンシャルケミカルズ部門の顧客として良好な関係を維持・強化していくことの重要性等に加え、資本コストを勘案した配当・取引額等の定量的な評価の実施を通じて、総合的に判断し保有しておりました。 | 無 |
- | 20 |
(注) 1 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。
2 定量的な保有効果については相手先との機密情報に当たるとの判断から記載しませんが、各銘柄について十分な定量的効果があると判断しております。
2024/06/21 15:28- #5 注記事項-セグメント情報、連結財務諸表(IFRS)(連結)
当社グループは、取り扱う製品・サービス別に事業を区分し、生産・販売・研究を一体的に運営する事業部門制を採用しております。各事業部門は、取り扱う製品・サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
したがって、当社グループは、主に事業部門を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「エッセンシャルケミカルズ」、「エネルギー・機能材料」、「情報電子化学」、「健康・農業関連事業」及び「医薬品」の5つを報告セグメントとしております。
各報告セグメントに属する主要な製品・サービスの種類は、下表のとおりであります。
2024/06/21 15:28- #6 注記事項-報告企業、連結財務諸表(IFRS)(連結)
住友化学株式会社(以下「当社」という。)は日本に所在する企業であります。その登記されている本社及び主要な事業所の住所はホームページ(URL https://www.sumitomo-chem.co.jp/)で開示しております。当社及びその子会社(以下「当社グループ」という。)の連結財務諸表は、3月31日を期末日とし、当社グループ並びに当社グループの関連会社及び共同支配の取決めに対する持分により構成されております。
当社グループの主な事業内容は、「エッセンシャルケミカルズ」、「エネルギー・機能材料」、「情報電子化学」、「健康・農業関連事業」及び「医薬品」の各製品の製造・販売であります。各事業の内容については注記「6.セグメント情報」に記載しております。
2024/06/21 15:28- #7 注記事項-売上収益、連結財務諸表(IFRS)(連結)
(1) 収益の分解
当社グループは、「エッセンシャルケミカルズ」、「エネルギー・機能材料」、「情報電子化学」、「健康・農業関連事業」及び「医薬品」の各製品の製造・販売を主な事業としており、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績の評価をするために、定期的に検討を行う対象としていることから、これらの事業で計上する収益を売上収益として表示しております。また、売上収益は顧客の所在地に基づき地域別に分解しております。これらの分解した売上収益と各報告セグメントの売上収益との関連は以下のとおりであります。
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
2024/06/21 15:28- #8 注記事項-売却目的で保有する資産、連結財務諸表(IFRS)(連結)
当連結会計年度における売却目的で保有する資産とそれに直接関連する負債のうち、主要なものは以下のとおりであります。
2024年3月、当社が保有する住化カラー株式会社の株式を、日本ピグメント株式会社に譲渡することとし、株式譲渡契約を締結いたしました。これにより、住化カラー株式会社が当社の子会社ではなくなる可能性が非常に高まったため、当連結会計年度末において同社に関連する資産及びそれに直接関連する負債を売却目的で保有する処分グループに分類しております。当該株式譲渡は翌第1四半期連結会計期間中に完了する予定であります。売却目的で保有する処分グループはエッセンシャルケミカルズセグメントに帰属しております。
また、2024年3月、当社グループが保有する住化電子材料科技(合肥)有限公司(以下「電材合肥」という。)及び住化電子材料科技(重慶)有限公司(以下「電材重慶」という。)の全持分を、鎮江潤晶高純化工科技股份有限公司に譲渡することとし、持分譲渡契約を締結いたしました。これにより、電材合肥及び電材重慶が当社グループ会社ではなくなる可能性が非常に高まったため、当連結会計年度末において当該会社に関連する資産及びそれに直接関連する負債を売却目的で保有する処分グループに分類しております。当該持分譲渡は翌第1四半期連結会計期間中に完了する予定であります。売却目的で保有する処分グループは情報電子化学セグメントに帰属しております。
2024/06/21 15:28- #9 注記事項-減損損失、連結財務諸表(IFRS)(連結)
減損損失を認識した主要な資金生成単位は以下のとおりであります。
場所 | 用途 | 種類 | セグメント | 減損損失(百万円) |
米国 | 医薬品に係るのれん | のれん | 医薬品 | 35,858 |
日本(千葉県) | エッセンシャルケミカルズ製造設備及び工場共用資産 | 機械装置及び運搬具等 | エッセンシャルケミカルズ等 | 25,381 |
日本(愛媛県) | メチオニン製造設備 | 機械装置及び運搬具等 | 健康・農業関連事業 | 16,776 |
減損損失の内訳
・ 医薬品に係る特許権(マイフェンブリー) 133,457百万円
2024/06/21 15:28- #10 注記事項-重要性がある会計方針、連結財務諸表(IFRS)(連結)
ステップ5:履行義務の充足による収益の認識
当社グループは、エッセンシャルケミカルズ、エネルギー・機能材料、情報電子化学、健康・農業関連事業及び医薬品の各製品の製造・販売を主な事業としており、これらの製品の販売については、製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、製品の引渡時点で収益を認識しております。また、収益は顧客との契約において約束された対価から、返品、値引き及び割戻し等を控除した収益に重大な戻入れが生じない可能性が高い範囲内の金額で算定しております。
化学産業設備の設計・工事監督等の一部の履行義務については、製品または役務に対する支配が一定期間にわたり移転することから、履行義務の進捗に応じて一定期間にわたり収益を認識しております。進捗度の測定は、見積原価総額に対する実際原価の割合で算出しております(インプット法)。
2024/06/21 15:28- #11 減損損失に関する注記
当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
・エッセンシャルケミカルズ製造設備及び工場共用資産 21,629百万円
(建物及び構築物6,951百万円、機械装置及び運搬具14,678百万円)
2024/06/21 15:28- #12 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(連結)
ペトロ・ラービグ社については、当社とサウジアラビアン オイル カンパニー(以下「サウジ・アラムコ社」という。)で「共同タスクフォース」を結成し、収益力強化を含む、緊急度の高い課題解決に向け、短期集中で取り組むことを両社で合意しました。
国内の
エッセンシャルケミカルズ事業については、エチレンプラントの合理化やポリオレフィンにおける企業連携等、生き残りをかけた事業再編に取り組みます。
抜本的構造改革(成長戦略)
2024/06/21 15:28- #13 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(連結)
(売上収益)
売上収益は、医薬品においてラツーダの独占販売期間終了により販売が減少しました。エッセンシャルケミカルズにおいては原料価格の下落に伴い市況が低水準で推移し、さらに石油化学品の需要減少等により出荷も減少しました。健康・農業関連事業においては南米での農薬のジェネリック品の高騰売価が落ち着いたことに加え、流通在庫の増加の影響により出荷が減少しました。また、メチオニン(飼料添加物)の市況も下落しました。
この結果、売上収益は、前連結会計年度の2兆8,953億円に比べ4,484億円減少し、2兆4,469億円となりました。
2024/06/21 15:28- #14 設備の新設、除却等の計画(連結)
当連結会計年度後1年間の設備投資計画(設備の新設、増強、整備等)は1,580億円であり、セグメントごとの内訳は次のとおりであります。
セグメントの名称 | 2024年3月末計画金額 | 計画の内容 |
| 百万円 | |
エッセンシャルケミカルズ | 26,000 | エッセンシャルケミカルズ研究施設等の新設、整備等 |
エネルギー・機能材料 | 20,500 | エネルギー・機能材料製造設備等の新設、増強等 |
(注) 1 所要資金については、自己資金等を充当する予定であります。
2 計画金額には、有形固定資産のほか、無形資産への投資を含めております。
2024/06/21 15:28- #15 設備投資等の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)では、当連結会計年度は、製造設備の新設、増強、整備を中心に総額1,584億円の設備投資を行いました。
セグメントの名称 | 設備投資金額 | 設備投資の内容 |
| 百万円 | |
エッセンシャルケミカルズ | 26,911 | 主に当社と子会社においてエッセンシャルケミカルズ製造設備等の増強、整備を行いました。 |
エネルギー・機能材料 | 23,839 | 主に当社と子会社においてエネルギー・機能材料製造設備等の新設、増強、整備を行いました。 |
(注) 1 所要資金については、自己資金等を充当しました。
2 設備投資金額には、有形固定資産のほか、無形資産への投資を含めております。
2024/06/21 15:28- #16 連結損益計算書(IFRS)(連結)
②【連結損益計算書】
(単位:百万円) |
その他の営業費用 | 31 | △36,079 | | △71,934 |
持分法による投資損益(△は損失) | 17 | △6,797 | | △57,398 |
営業利益(△は損失) | | △30,984 | | △488,826 |
2024/06/21 15:28- #17 重要な会計方針、財務諸表(連結)
ステップ5:履行義務の充足による収益の認識
当社は、エッセンシャルケミカルズ、エネルギー・機能材料、情報電子化学、及び健康・農業関連事業の各製品の製造・販売を主な事業としており、これらの製品の販売については、製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、製品の引渡時点で収益を認識しております。ただし、国内の取引については、出荷時から当該製品の支配が顧客に移転される時までの期間が通常の期間であるため、出荷時点で収益を認識しております。また、収益は顧客との契約において約束された対価から、返品、値引き及び割戻し等を控除した収益に重大な戻入れが生じない可能性が高い範囲内の金額で算定しております。
(2) 利息収益
2024/06/21 15:28