有価証券報告書-第145期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/27 15:00
【資料】
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【項目】
115項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府が打ち出した経済政策や日銀の金融緩和を受け、円安・株高が進行し、個人消費が刺激され、内需主導によりゆるやかに回復いたしました。
化学業界におきましては、新興国における経済成長の鈍化や原燃料価格の上昇の影響もあり、先行き不透明な状況が続きました。
このような状況のもと当社グループにおきましては、「新中期経営計画(平成25年度~28年度)」を策定し、その初年度として、製品の拡販、製品価格の改定をはじめ積極的な営業活動を推進してまいりました。加えて為替レートが円安基調であった影響もあり、当連結会計年度の売上高は1,406億4千9百万円(前年度比10.2%増)となりました。営業利益に関しましては63億9千9百万円(前年度比56.3%増)となりました。経常利益は、97億4千万円(前年度比17.1%増)となりましたが、連結子会社の製造設備にかかる減損損失を計上したこと等により当期純利益は58億3千3百万円(前年度比10.0%増)となりました。
セグメントの業績は次の通りであります。
[化学品事業]
工業薬品は、青化ソーダの輸出向けが伸長したこと等により、増収となりました。
化成品は、特殊イソシアネート及び感熱紙用顕色剤の輸出向け等が伸長したことにより、増収となりました。
機能材料は、樹脂添加剤「NISSO-PB」及び各種電子材料用樹脂が伸長したことにより、増収となりました。
エコケア製品は、水処理剤「日曹ハイクロン」の輸出向け及び重金属固定剤「ハイジオン」等の伸長により、増収となりました。
医薬品・医薬中間体は、医薬用添加剤「HPC」等が伸長したものの、抗生物質中間体「AOSA」等の減少により、前年並みとなりました。
工業用殺菌剤は、主として住宅関連用途での防腐剤、防カビ剤及び防虫剤の販売が伸長したことにより、増収となりました。
以上により、[化学品事業]の売上高は408億2千5百万円(前年度比12.6%増)となりました。
[農業化学品事業]
国内向けは、殺虫剤「モスピラン」及び新規殺菌剤「ファンタジスタ」等の伸長に加え、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要により、増収となりました。
輸出向けは、殺虫剤「モスピラン」、殺菌剤「パンチョ」・「トップジンM」、及び除草剤「ナブ」等の伸長により、増収となりました。
以上により、[農業化学品事業]の売上高は433億2千1百万円(前年度比13.9%増)となりました。
[商社事業]
各種無機・有機薬品やウレタン原料及び樹脂原料等の伸長により、[商社事業]の売上高は357億9千4百万円(前年度比10.6%増)となりました。
[運輸倉庫事業]
運送業が堅調に推移したものの、保管数量及び保管残高の減少等により倉庫業が減収となり、[運輸倉庫事業]の売上高は37億5千6百万円(前年度並み)となりました。
[建設事業]
土木工事等が減少し、[建設事業]の売上高は103億6千8百万円(前年度比7.5%減)となりました。
[その他]
[その他]の売上高は65億8千2百万円(前年度比10.8%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ19億4千4百万円減少し、当連結会計年度末には124億2百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は112億6千万円(前年同期比14.5%増)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益81億9千6百万円(非キャッシュ項目である持分法による投資利益27億5百万円を含む)に加え、減価償却費64億8千万円、配当金の受取額45億1千4百万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は118億5百万円(前年同期比9.5%増)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出81億5千4百万円や、投資有価証券の取得による支出34億6千1百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は18億8千8百万円(前年同期は2億3百万円の獲得)となりました。これは主として、借入金の減少4億1千9百万円や、配当金の支払額9億9百万円等によるものであります。