有価証券報告書-第88期(平成29年4月1日-平成29年12月31日)

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2018/03/29 13:34
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コーポレート・ガバナンスの状況

(1)【コーポレート・ガバナンスの状況】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、創業以来の経営理念(「技術のたゆまざる研鑽」、「製品の高度化」、「社会への貢献」、「自由闊達」)の下に掲げた「高付加価値製品による感動(満足できる性能、コスト、品質)を通じて、世界で信頼される企業グループを目指す。」という経営ビジョンを実現することが、株主の皆様をはじめ、多くのステークホルダーに共通する利益の実現ならびに企業価値の向上につながるものと確信しており、この経営ビジョンの実現に向けて、経営の透明性、健全性ならびに意思決定の迅速化等による効率性の確保を目的としたコーポレート・ガバナンスの充実を経営上の重要課題の一つと位置づけ、その達成に向けて鋭意取り組んでおります。
② 当社のコーポレート・ガバナンス体制
当社のコーポレート・ガバナンス体制の模式図は、次のとおりであります。
0104010_001.pngイ 当社のコーポレート・ガバナンス体制および当該体制を採用する理由
当社は、監査役設置会社として引き続き監査役制度を採用しております。これは、会社法に基づき権限の強化が図られている監査役による監査の充実を図る一方で、取締役会の改革と執行役員制度の定着、さらには独立性を有する社外取締役の選任により、「経営意思決定・経営監督」および「業務執行」の各機能の強化と責任の明確化を図ることによって経営を強化していくことがコーポレート・ガバナンスの充実に最も有効であると判断しているためであります。
なお、当社のコーポレート・ガバナンス体制の概要は、次のとおりであります。
(取締役・取締役会)
経営環境の変化に迅速に対応するとともに、事業年度における取締役の経営責任を明確にするため、取締役の任期を2年から1年に短縮する一方、取締役会の透明性を高めるとともに、コーポレート・ガバナンス体制の強化を図ることを目的として、独立性を有する社外取締役を2名選任しております。
また、当社は、原則として取締役会を「代表取締役」と「取締役」の二層にフラット化し、取締役会に本来求められる「経営意思決定・経営監督」機能の発揮に適した体制としております。
提出日現在、取締役は8名(うち、社外取締役2名)で構成され、業務執行に関する重要事項等を決定するとともに、代表取締役および取締役の職務執行を監督することを目的に、定時取締役会を原則として毎月1回開催するほか、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。
なお、当社は、取締役の員数を10名以内とする旨ならびに取締役の選任決議について、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨および累積投票によらない旨を定款に定めております。
(執行役員・執行役員会)
取締役会の「経営意思決定・経営監督」機能の充実を図る一方、「業務執行」機能のさらなる強化に向け、各執行役員が担当する職務の責任領域・能力等を総合的に勘案して、「執行役員社長」以下、「執行役員副社長」、「専務執行役員」、「常務執行役員」、「執行役員」という階層的な役位を設定するとともに、全執行役員で構成する「執行役員会」を設置しております。
提出日現在、執行役員は15名(うち、取締役を兼務する執行役員6名)で構成され、取締役会における決定事項の指示・命令、執行役員相互の活動情報の共有化および取締役会付議基準未満の一定の重要事項の意思決定等を目的に、定時執行役員会を原則として毎月1回開催するほか、必要に応じて臨時執行役員会を開催しております。
(監査役・監査役会)
提出日現在、監査役は4名(うち、社外監査役3名)で構成され、監査に関する重要事項について、各監査役から報告を受け、協議を行い、または決議することを目的に、定時監査役会を原則として毎月1回開催するほか、必要に応じて臨時監査役会を開催しております。各監査役は、監査役会が定めた監査基準(監査役監査規程)に準拠して、監査の方針、職務の分担等に従い、取締役会、執行役員会その他重要な会議に出席するほか、取締役等からその職務の執行状況について報告を受け、必要に応じて説明を求めるなどして、取締役の職務執行を監査しております。また、会計に関する事項につきましては、会計監査人からその職務の執行状況について報告を受け、必要に応じて説明を求めるなどして、監査の方法および結果の相当性を確認しております。
なお、監査役監査の実効性を高め、監査職務を円滑に遂行するために、監査役の補助使用人を1名配置しております。
(会計監査人)
公正かつ独立的な立場から当社の会計監査を実施しております。当社の会計監査業務を執行した公認会計士は、有限責任監査法人トーマツの指定有限責任社員・業務執行社員の大中康宏氏および指定有限責任社員・業務執行社員の東海林雅人氏の2名であります。また、当社の会計監査業務にかかる補助者は、公認会計士5名、会計士補等2名、その他13名であります。
(監査室)
取締役社長直轄の組織として監査室(監査室員は6名)を設置しており、業務活動に係る内部監査に加え、財務報告に係る内部統制の有効性の評価を通じて継続的改善のための指摘、提言、助言を行っております。
(その他)
複数の法律事務所と顧問契約を締結し、法律上の判断を必要とする場合等には顧問弁護士より適宜助言を受けております。
ロ 内部統制システムの整備の状況
当社は、取締役会において内部統制システムの構築に関する基本方針を決議しております。
なお、提出日現在における当該基本方針の内容および整備状況は、次のとおりであります。
○ 内部統制システムの構築に関する基本方針
⦅当社の取締役・使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制⦆
・ 「コンプライアンス行動基準」に基づき、役職員が法令、定款、社内規程等を遵守する体制を構築する。
・ 取締役社長を委員長とするコンプライアンス委員会を設置し、法令・行動基準違反等への対応を図る。
・ 法令・行動基準違反等の事実の早期発見・解決を図るため、監査役ルートおよび社外ルートを含めた内部通報制度を設けるとともに、当該通報制度利用者が不利益な扱いを受けることのない体制を構築する。
・ 取締役の職務執行の適法性を確保するため、当社と利害関係のない社外取締役を置く。
・ 財務報告の信頼性を確保するための体制の整備・充実を図る。
・ 市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力とは一切の関わりを持たず、また、不当な要求に対しては断固としてこれを拒絶する。
⦅当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制⦆
・ 取締役会議事録、稟議書等重要な意思決定に係る情報を適切に保存し、管理する。
・ 取締役および監査役はこれらの情報に係る文書または電磁的媒体(以下、「文書等」という。)を常時閲覧できるものとする。
・ 総務本部長を委員長とする情報管理委員会を設置し、当社グループにおける有用な情報資産の保護および管理を行い、かつ適切な情報資産の共有を図る。
⦅当社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制⦆
・ 取締役社長を委員長とするリスク管理委員会を設置し、当社グループのコンティンジェンシー・プランである事業継続計画の策定を行い、平時における危機(リスク)の事前予知、予防措置・未然防止策の確立および社内への徹底ならびに緊急事態発生時の迅速・的確な対応を図る。
・ 当社が保有する金融資産の保全および効率的な運営を行うとともに、財務リスクから当社の資産・負債と利益の効率的かつ機動的な保全を図る。
⦅当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制⦆
・ 中期計画を策定し、会社として達成すべき目標を明確化する。
・ 執行役員制度を導入し、経営意思決定・経営監督および業務執行の各機能の強化と責任の明確化を図る。
・ 「取締役会規程」等に基づき、取締役の職務執行ルールを明示するとともに、「執行役員会規程」、「職務権限規程」等の厳正な運用に努め、取締役会における意思決定の効率的な執行を担保する。
・ 取締役の任期を1年とし、経営責任を明確化する。
⦅当社および子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制⦆
(子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制)
子会社の営業成績、財務状況その他の重要な情報について、当社役員への定期的な報告を義務付けるとともに、子会社における経営判断上重要な一定の事項については、当社の指導・承認を得ることとする。また、必要に応じて子会社管理の担当部署が報告内容等を確認する。
(子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制)
・ 不測の事態や危機の発生時にグループの事業の継続を図るため、事業継続計画を子会社の役職員にも周知する。
・ 子会社に対し、事業を継続させるための組織および活動について指導する。また、海外子会社においては、現地特有のリスクに配慮しつつ、指導を行う。
・ 子会社に対し、内在する財務リスクの軽減策等の指導を行う。
(子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制)
・ グループ中期計画を策定し、事業年度毎のグループ全体の重点経営目標および予算等を定めるとともに、定期的に当社および子会社においてグループの経営方針等を共有する体制を構築する。
・ グループにおける権限および意思決定プロセスを定め、子会社にこれに準拠した体制を構築させる。
・ 子会社担当役員を置くとともに、子会社管理の担当部署を設置する。
(子会社の取締役等の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制)
・ 子会社に対し各社の「コンプライアンス行動基準」を制定させるとともに、すべての役職員に周知徹底を図らせることにより、グループ全体のコンプライアンス体制を構築する。
・ 子会社の役職員が通報を行うことができる内部通報制度を設けるとともに、当該通報制度利用者が不利益な扱いを受けることのない体制を構築する。
・ 当社のコンプライアンス委員会において定期的に子会社におけるコンプライアンス上の問題を確認し、報告を受ける体制を構築する。また、当該報告を踏まえ、必要に応じて、当社から子会社に対し指導・教育を行う。
(その他)
監査室は子会社からの報告を基に、グループにおける内部統制評価を行い、その結果を当社役員に対して報告する。また、当該報告を踏まえ、必要に応じて、子会社に対して内部統制に関する指導を行う。
⦅監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項⦆
監査役の職務を補助すべき専任または兼任の使用人を適切に配置する。
⦅監査役の職務を補助すべき使用人の取締役からの独立性および当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項⦆
監査役の職務を補助すべき使用人は、必要な調査権限・情報収集権限を与えられる。また、当該使用人の人事異動および考課について、事前に監査役会の同意を得るとともに、当該使用人が監査役の指揮命令に従う体制を構築する。
⦅取締役および使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関する体制⦆
・ 監査役は執行役員会その他重要な会議に出席できるものとし、また、グループの役職員は次の事項を監査役に報告または提供する。
ⅰ 会社に著しい損害を与える事項が発生しまたは発生するおそれがあるときは、当該事項
ⅱ 法令・定款等に違反するまたは不正な行為を発見したときは、当該行為の内容等
ⅲ 重要な意思決定に係る文書等
ⅳ 監査室が実施した内部監査の結果
・ 当社および子会社は、内部通報の状況を定期的に当社の監査役に報告するとともに、報告者が報告したことを理由に不利益な扱いを受けることのない体制を構築する。
⦅監査役の職務の執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項⦆
監査役の職務の執行について生ずる費用等を円滑に支弁するため、各事業年度において予算を確保する。また、有事・緊急時など監査役が必要とする場合には、予算外の監査費用の前払・償還に応じる。
⦅その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制⦆
・ 代表取締役との定期的な意見交換会を開催する。
・ 役職員の監査役監査に対する理解を深め、監査役監査の環境を整備するよう努める。
○ 業務の適正を確保するための体制の運用状況の概要
⦅コンプライアンス体制⦆
・ 「コンプライアンス規程」に基づき、コンプライアンス委員会を開催し、その活動内容の概要を取締役会に報告いたしました。
・ 海外子会社から当社への内部通報事案報告制度を整備するなど、グループ・コンプライアンス体制の改善を図りました。
⦅情報の保存および管理体制⦆
・ 「情報管理基本規程」に基づき、情報管理委員会を開催し、その活動内容の概要を取締役会に報告いたしました。
・ 「文書整理保存規程」に基づき、取締役会議事録、稟議書等重要な意思決定に係る情報を種類毎に保存期間を定め、適切に保存・管理しております。また、当社および国内子会社において「文書整理保存規程」の改定等を実施し、保存・管理の充実化を図りました。
・ 当社グループにおける有用な情報資産の保護、管理および共有に係る教育とルールの整備を進めました。
⦅リスクマネジメント体制⦆
・ 「リスク管理規程」に基づき、リスク管理委員会を開催し、その活動内容の概要を取締役会に報告いたしました。
・ 当社および国内子会社では「事業継続計画」および「初期行動基準」の定期見直しを、また、海外子会社では「初期行動基準」の定期見直しを、それぞれ実施いたしました。
・ 「財務リスク管理規程」に基づき、取締役会において当社グループ内での財務リスク状況の報告を行うとともに、年次の対応方針を決定いたしました。
⦅効率的な職務執行体制⦆
・ 平成30年度を最終年度とする3カ年の中期計画「tok中期計画2018」の進捗管理を定期的に行い、取締役会に報告しております。
・ 取締役会(当事業年度中に計11回)、執行役員会(当事業年度中に計9回)において、各付議事項を審議し、効率的な意思決定を行いました。
・ 取締役会および執行役員会における十分な審議時間の確保および資料の提供時期の早期化等を実施いたしました。
・ 当社および子会社における承認プロセスを見直したほか、効率的かつ適正な意思決定を行うための体制を整備いたしました。
・ 当社グループ内でのグループ共通の課題に対する審議や情報共有を目的に、各種会議を定期的に開催し連携を図っております。
⦅業務執行の報告およびその他のグループ内部統制体制⦆
・ 「子会社管理規程」に基づき、子会社から月次業務報告書の提出を受けております。加えて、海外子会社から当社取締役会等において年次報告を受けております。
・ 当社と子会社との一体性を確保し、当社グループの企業価値向上を図ることを目的とした方針や規程を整備し、運用を開始いたしました。
・ 「財務報告に係る内部統制に関する基本方針」に基づき、内部統制評価を年1回実施し、内部統制委員会に報告するとともに、その概要を取締役会に報告いたしました。
⦅監査役関連体制⦆
・ 監査役は、取締役会をはじめ、執行役員会その他重要な会議への出席、稟議書等の重要書類の閲覧および当社グループの国内外拠点における往査を通じて、取締役の職務執行に対する監査を行っております。
・ 監査役は、代表取締役に対して定期的なヒアリングを行うほか、監査室および会計監査人と定期的に情報・意見交換を行うなど、連携して監査の実効性と効率性を高めております。
・ 監査役(常勤監査役および社外監査役)は、社外取締役との定期的な会合を開催することとし、社外取締役との情報・意見交換に努めております。
・ 監査役の職務を補助すべき兼任の使用人を1名配置し、監査役の職務が円滑に遂行できる体制を確保しております。
ハ リスク管理体制の整備の状況
当社を取り巻く様々なリスクの発生を未然に防止するとともに、経営に及ぼす損害を最小限に食い止めるため、リスク管理対応の強化を図っております。
具体的には、経営に重大な影響を及ぼすリスクに的確に対処することが当社の永続的な発展に不可欠であるとの考えから「リスク管理規程」の下に「リスク管理マニュアル」を制定しております。同マニュアルに基づき、「経営リスク」、「社会リスク」および「災害・事故リスク」の各項目において重大な影響を及ぼすリスクの特定、当該リスクの分析および対策内容の決定、対策の実行ならびに評価等のリスクマネジメントを実施することによって平時の予防措置を講じております。また、万が一各項目におけるリスクが顕在化し、緊急事態が発生した場合には、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を含む同マニュアルに従い、迅速かつ的確に対処するための体制を構築しております。
③ 内部監査および監査役監査の状況
イ 内部監査および監査役監査の組織、人員および手続
前記「② 当社のコーポレート・ガバナンス体制」の「イ 当社のコーポレート・ガバナンス体制および当該体制を採用する理由」(「監査役・監査役会」および「監査室」)に記載のとおりであります。
ロ 内部監査、監査役監査および会計監査の相互連携ならびにこれらの監査と内部統制部門との関係
(監査役と会計監査人の連携状況)
監査役は、四半期レビューを含め、毎年4回、会計監査人より会計監査等の結果報告を受けております。また、監査役は、毎年1回、会計監査人より監査計画について説明を受けております。
さらに、監査役は、必要に応じて、取締役の職務執行監査の一環として、会計監査人が実施する工場往査に立ち会うとともに、会計監査人の監査の方法について調査しております。
なお、前記のほか、必要に応じて監査役と会計監査人との間で情報交換や意見交換を行っております。
(監査役と監査室の連携状況)
監査役は、内部監査部門である監査室より内部監査および財務報告に係る内部統制の有効性の評価に関する資料の提供や報告を受けております。また、必要に応じて監査役と監査室との間で情報交換や意見交換を行っております。
(内部監査、監査役監査および会計監査と監査室、内部統制部門との関係)
当社では、内部監査および財務報告に係る内部統制の有効性の評価を担当する監査室のほか、コンプライアンス、リスク管理等を所管する各部署を内部統制部門としております。
内部監査におきましては、監査室が、監査した結果の報告を取締役社長、監査役および関係部署に対して行うとともに、必要に応じて関係部署に対し指摘、提言、助言を行っております。
監査役監査におきましては、監査役が、取締役の職務執行に関する監査役会の監査結果の報告を取締役社長および会計監査人に対して行っておりますが、内部統制の監査に際しては、必要に応じて、監査室および内部統制部門より評価等に関する報告を受けております。
また、会計監査におきましては、会計監査人が、監査した結果の報告を取締役社長および監査役に対して行っておりますが、内部統制監査については、監査室との間で協議を行っております。
④ 社外取締役および社外監査役
イ 社外取締役および社外監査役の員数
当社の社外取締役は2名(栗本弘嗣氏および関口典子氏)、社外監査役は3名(斎藤広志氏、深田一政氏および高橋浩一郎氏)であります。
ロ 社外取締役および社外監査役と当社との人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係
(社外取締役)
社外取締役栗本弘嗣氏は、「5 役員の状況」に記載のとおり当社株式を保有しておりますが、その他には、当社との人的関係、資本的関係および取引関係その他利害関係はありません。
社外取締役関口典子氏は、「5 役員の状況」に記載のとおり当社株式を保有しておりますが、その他には、当社との人的関係、資本的関係および取引関係その他利害関係はありません。
(社外監査役)
社外監査役斎藤広志氏と当社との間に人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係はありません。また、同氏は、三菱UFJ信託銀行株式会社の出身者であり、同社は、当社株式を所有しているほか、当社との間において定型的・標準的な取引条件下での資金の預入、株式事務の委託等に係る取引がありますが、これらの資本関係および取引関係は、同氏の社外監査役としての独立性に影響を及ぼすものではありません。さらに、同氏は、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループの出身者であり、当社は、同社株式を所有しておりますが、当該資本関係は、同氏の社外監査役としての独立性に影響を及ぼすものではありません。
社外監査役深田一政氏と当社との間に人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係はありません。また、同氏は、東京海上日動火災保険株式会社の出身者であり、同社は、当社株式を所有しているほか、当社との間において定型的・標準的な取引条件下での保険に係る取引がありますが、これらの資本関係および取引関係は、同氏の社外監査役としての独立性に影響を及ぼすものではありません。
社外監査役高橋浩一郎氏と当社との間に人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係はありません。また、同氏は、明治安田生命保険相互会社の出身者であり、同社は、当社株式を所有しているほか、当社との間において定型的・標準的な取引条件下での保険に係る取引がありますが、これらの資本関係および取引関係は、同氏の社外監査役としての独立性に影響を及ぼすものではありません。
ハ 社外取締役および社外監査役を選任するための当社からの独立性に関する基準または方針の内容、社外取締役および社外監査役がコーポレート・ガバナンスにおいて果たす機能および役割ならびに社外取締役および社外監査役の選任状況に関する当社の考え方
(社外取締役および社外監査役を選任するための当社からの独立性に関する基準または方針の内容)
当社は、社外取締役および社外監査役を選任するための独立性に関する基準または方針を以下のとおり定めております。
⦅社外役員独立性基準⦆
本基準における独立性を有する社外役員とは、法令上求められる社外役員としての要件を満たす者であり、かつ、次の各号のいずれにも該当しない者をいう。
a.当社または当社の連結子会社(以下、当社グループ)の業務執行者。または、その就任前10年間において当社グループの業務執行者であった者。
b.当社グループを主要な取引先とする者(注1)またはその業務執行者。
c.当社グループの主要な取引先(注2)またはその業務執行者。
d.当社グループの主要な借入先(注3)またはその業務執行者。
e.当社グループから役員報酬以外に多額の金銭その他の財産(注4)を得ているコンサルタント、会計専門家、法律専門家(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は、当該団体に所属する者をいう)。
f.過去3年間において上記b.からe.に該当していた者。
g.当社グループから過去3年間の平均で年間3百万円以上の寄付を受け取っている者。
h.当社グループの主要株主(注5)またはその業務執行者。
i.社外役員の相互就任関係(注6)となる他の会社の業務執行者。
j.配偶者及び二親等内の親族が上記a.からi.のいずれかに該当する者。
k.社外役員としての在任期間が通算で8年を経過している者。
l.前各項の定めにかかわらず、その他、当社と利益相反関係が生じ得る事由が存在すると認められる者。
注1:当社グループを主要な取引先とする者とは、当社グループに対して製品またはサービス等を提供している取引先であって、取引額が、過去3年間の平均で年間1千万円以上かつ直近事業年度における当該取引先の年間連結売上高の2%を超える者をいう。
注2:当社グループの主要な取引先とは、当社グループが製品またはサービス等を提供している取引先であって、取引額が過去3年間の平均で年間1千万円以上かつ直近事業年度における当社グループの年間連結売上高の2%を超える者をいう。
注3:当社グループの主要な借入先とは、当社連結総資産の2%以上に相当する金額の借入先である金融機関をいう。
注4:多額の金銭その他の財産とは、過去3年間の平均で年間1千万円以上かつ直近事業年度における当該コンサルタント、会計専門家、法律専門家の年間連結売上高の2%を超える経済価値を有する財産をいう(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は、過去3年間の平均で年間1千万円以上かつ直近事業年度における当該団体の年間連結売上高の2%を超える経済価値を有する財産をいう)。
注5:主要株主とは、議決権保有割合が10%以上の株主をいう。
注6:社外役員の相互就任関係とは、当社グループの業務執行者が他の会社の社外役員であり、かつ、当該他の会社の業務執行者が当社の社外役員である関係をいう。
(社外取締役および社外監査役がコーポレート・ガバナンスにおいて果たす機能および役割ならびに社外取 締役および社外監査役の選任状況に関する当社の考え方)
[社外取締役]
栗本弘嗣氏を社外取締役として選任している理由は、上場企業の経営者としての豊富な経験と幅広い見識をもとに、客観的かつ中立的な視点から当社の経営を監督していただくとともに、当社の経営全般に助言を頂戴することによりコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくためであります。
関口典子氏を社外取締役として選任している理由は、公認会計士業務を通じて培われた会計における高度な専門性と企業での豊富な実務経験を有し、これらをもとに、複数の上場企業の不正経理に関する外部委員を務められるなど、内部統制にも精通されていることから、これまでに当社の社外取締役となること以外の方法で直接会社の経営に関与されたご経験はないものの、客観的かつ中立的な視点から当社の経営を監督していただくとともに、当社の経営全般に助言を頂戴することによりコーポレート・ガバナンス強化に寄与していただくためであります。
栗本弘嗣および関口典子の両氏は、独立した立場からの監督という社外取締役としての機能および役割を十分に果たしていると考えております。
[社外監査役]
斎藤広志氏を社外監査役として選任している理由は、金融機関の経営者としての豊富な経験と幅広い見識に加え、他の会社における監査役の経験をもとに、客観的かつ中立的な視点からの経営監視に寄与していただくためであります。
深田一政氏を社外監査役として選任している理由は、金融機関等における豊富な経験と経営者としての幅広い見識をもとに、客観的かつ中立的な視点からの経営監視に寄与していただくためであります。
高橋浩一郎氏を社外監査役として選任している理由は、金融機関等における豊富な経験と経営者としての幅広い見識をもとに、客観的かつ中立的な視点からの経営監視に寄与していただくためであります。
斎藤広志、深田一政および高橋浩一郎の各氏は、独立した立場からの監視という社外監査役としての機能および役割を十分に果たしていると考えております。
ニ 社外取締役および社外監査役による監督または監査と内部監査、監査役監査および会計監査との相互連携ならびに内部統制部門との関係
社外取締役は、取締役会への出席を通じて各取締役の職務執行を監督しておりますが、内部監査、監査役監査および会計監査との相互連携ならびに内部統制部門(コンプライアンスおよびリスク管理等を所管する各部署)との関係について特記すべき事項はありません。
一方、社外監査役は、取締役会に出席するほか、監査室からの内部監査報告、常勤監査役からの重要な会議に出席のうえ実施した監査の結果や重要書類の閲覧・調査による監査の結果等に関する報告、会計監査人からの監査報告を受けることにより、取締役の職務執行に関する監査を実施するとともに、必要に応じて、監査室、常勤監査役、会計監査人との間で情報交換や意見交換を行っております。また、社外監査役は、監査室から財務報告に係る内部統制の有効性の評価ならびに会計監査人からの内部統制監査に関する意見等について適宜報告を受けております。
ホ 社外取締役および社外監査役との責任限定契約の内容の概要
当社は、取締役栗本弘嗣、取締役関口典子、監査役斎藤広志、監査役深田一政および監査役高橋浩一郎の各氏と会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約(責任限定契約)を締結しており、当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は法令が規定する最低責任限度額であります。
⑤ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができることとしている事項
イ 自己株式の取得
当社は、機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款に定めております。
ロ 中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、取締役会の決議によって毎年9月30日の最終の株主名簿に記載または記録された株主または登録株式質権者に対し、会社法第454条第5項に定める剰余金の配当(中間配当)をすることができる旨を定款に定めておりましたが、平成29年6月28日開催の第87回定時株主総会において定款一部変更の件を決議し、事業年度の末日を3月31日から12月31日に変更したため、中間配当の基準日を6月30日といたしました。ただし、第88期事業年度に限り、中間配当の基準日は9月30日といたしました。
⑥ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うためであります。
⑦ 役員報酬等
イ 当事業年度における役員区分毎の報酬等の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数
役員区分報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額
(百万円)
対象となる
役員の員数
(名)
基本報酬ストック
オプション
賞与
取締役
(社外取締役を除く)
12910215127
監査役
(社外監査役を除く)
1616--1
社外役員3534-07

(注)1 取締役(社外取締役を除く)の報酬等の総額および種類別の総額には、執行役員兼務取締役の執行役員分の報酬等を含めておりません。
2 取締役(社外取締役を除く)および社外役員の報酬等の総額および報酬等の種類別の総額には、平成29年6月28日開催の第87回定時株主総会(以下、「第87回定時株主総会」といいます。)終結の時をもって退任した取締役1名および監査役2名分を含めております。
なお、連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、役員毎の連結報酬等の総額等を記載しておりません。
ロ 役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針の内容および決定方法
当社の取締役および監査役の報酬は、業績の拡大により企業価値の向上を図り、株主をはじめとするステークホルダーの皆様のご期待にお応えするとともに、法令等を遵守し経営の健全性を維持することに主眼を置いて以下の要領でこれを定めております。
(取締役の報酬)
基本報酬である定額報酬、単年度の業績連動報酬である賞与および中長期の業績連動報酬である株式報酬型ストックオプションで構成されております。
定額報酬は、株主総会において承認された報酬枠の範囲内(年額4億2,000万円以内)で、取締役会が当社の定める一定の基準に基づいて決定し、これを支給することとしております。
賞与は、上記報酬枠の範囲内(年額4億2,000万円以内)で、取締役会が会社および個人の業績等を勘案のうえ、支給の当否、支給額等を決定しております。
株式報酬型ストックオプションは、平成26年6月26日開催の第84回定時株主総会において承認された報酬体系の見直しに基づき、上記報酬枠の範囲内(年額4億2,000万円以内)で、取締役会が当社の定める一定の基準に基づいて決定し、基本報酬の一部から置き換えることにより、株価上昇ならびに長期的な業績および企業価値向上への貢献意欲や士気を一層高めることを目的として、付与することとしております。なお、社外取締役には役割に鑑み株式報酬型ストックオプションを付与しないこととしております。
(監査役の報酬)
取締役会からの独立性をもって取締役の職務執行の監督、監査を行うという職責に鑑み、基本報酬のみとし、株主総会において承認された報酬枠の範囲内(年額7,200万円以内)で、監査役の協議により決定し、これを支給することとしております。
⑧ 株式の保有状況
イ 投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数および貸借対照表計上額の合計額
32銘柄 16,486百万円
ロ 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額および
保有目的
前事業年度
特定投資株式
銘柄株式数(株)貸借対照表計上額
(百万円)
保有目的
信越化学工業㈱451,5004,354仕入取引関係の維持・発展
日本曹達㈱1,703,0001,047仕入取引関係の維持・発展
㈱ダイセル750,9001,006仕入取引関係の維持・発展
㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ931,902652金融・財務取引関係の維持・
発展
群栄化学工業㈱168,330612仕入取引関係の維持・発展
KHネオケム㈱403,400562仕入取引関係の維持・発展
㈱ニコン328,700530研究開発における協力関係の
維持・発展
日本通運㈱910,000520物流取引の維持・発展
大日本印刷㈱424,787509販売及び仕入取引関係の維持
・発展
三洋化成工業㈱103,500483仕入取引関係の維持・発展
日産化学工業㈱140,400454研究開発における協力関係の
維持・発展
三菱鉛筆㈱71,700400仕入取引関係の維持・発展
ダイトーケミックス㈱522,080368仕入取引関係の維持・発展
㈱岡村製作所342,600338設備取引関係の維持・発展
東亞合成㈱266,495338研究開発における協力関係の
維持・発展
㈱コンコルディア・フィナンシャルグループ633,097326金融・財務取引関係の維持・
発展
日機装㈱249,800318研究開発における協力関係の
維持・発展
大阪有機化学工業㈱330,000297仕入取引関係の維持・発展
㈱テクノ菱和99,61693設備取引関係の維持・発展
丸三証券㈱88,98081金融・財務取引関係の維持・
発展
凸版印刷㈱10,00011販売及び仕入取引関係の維持
・発展
㈱東芝30,3007販売取引関係の維持・発展
第一生命ホールディングス㈱2,8005金融・財務取引関係の維持・
発展
テイカ㈱1,3801仕入取引関係の維持・発展
本州化学工業㈱1,0000仕入取引関係の維持・発展

当事業年度
特定投資株式
銘柄株式数(株)貸借対照表計上額
(百万円)
保有目的
信越化学工業㈱451,5005,169仕入取引関係の維持・発展
日本曹達㈱1,703,0001,280仕入取引関係の維持・発展
KHネオケム㈱403,4001,163仕入取引関係の維持・発展
㈱ダイセル750,900962仕入取引関係の維持・発展
㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ931,902770金融・財務取引関係の維持・
発展
㈱ニコン328,700746研究開発における協力関係の
維持・発展
日本通運㈱91,000681物流取引の維持・発展
群栄化学工業㈱168,330655仕入取引関係の維持・発展
日産化学工業㈱140,400631研究開発における協力関係の
維持・発展
三洋化成工業㈱103,500610仕入取引関係の維持・発展
㈱岡村製作所342,600564設備取引関係の維持・発展
大日本印刷㈱212,393533販売及び仕入取引関係の維持
・発展
大阪有機化学工業㈱330,000450仕入取引関係の維持・発展
㈱コンコルディア・フィナンシャルグループ633,097430金融・財務取引関係の維持・
発展
東亞合成㈱266,495382研究開発における協力関係の
維持・発展
ダイトーケミックス㈱522,080361仕入取引関係の維持・発展
三菱鉛筆㈱143,400353仕入取引関係の維持・発展
日機装㈱249,800307研究開発における協力関係の
維持・発展
森六ホールディングス㈱60,000192仕入取引関係の維持・発展
丸三証券㈱88,98089金融・財務取引関係の維持・
発展
㈱テクノ菱和99,61683設備取引関係の維持・発展
凸版印刷㈱10,00010販売及び仕入取引関係の維持
・発展
㈱東芝30,3009販売取引関係の維持・発展
第一生命ホールディングス㈱2,8006金融・財務取引関係の維持・
発展
テイカ㈱6902仕入取引関係の維持・発展
本州化学工業㈱1,0001仕入取引関係の維持・発展

⑨ 会社のコーポレート・ガバナンスの充実に向けた取組みの最近1年間(当事業年度の末日からさかのぼって1か年)における実施状況
第87回定時株主総会においては、前年と同様、集中日開催を回避するとともに、株主総会の議案内容の検討期間を法定日数よりも長く設定することによって、株主の皆様の議決権行使を促進するため、招集通知の早期開示および早期発送(総会開催日の28日前(4週間前)に開示、21日前(3週間前)に発送しております。)を行いました。また、株主総会に出席できない株主様の議決権行使について、書面による行使に加え、電磁的方法による行使(機関投資家向け議決権電子行使プラットフォームの利用を含みます。)を可能にするとともに、海外機関投資家の理解の一助とすべく、招集通知(英文)を作成したほか、株主総会に出席された株主様の理解促進を図るため、映像とナレーションを用いて報告事項の報告を行う(いわゆるビジュアル化)とともに、招集通知、決議通知および株主総会議案の議決結果(いずれも和文および英文)を当社ホームページに掲載するなどの諸施策を講じてまいりました。
また、内部統制システムのさらなる充実に向けて、「コンプライアンス体制」、「情報の保存および管理体制」、「リスクマネジメント体制」、「効率的な職務執行体制」、「業務執行の報告およびその他のグループ内部統制体制」および「監査役関連体制」の整備に取り組んでまいりました。
さらに、経営の透明性を確保するため、会社情報の適時開示や各種IRツールの提供を積極的に行うとともに、機関投資家向け決算説明会の開催(平成29年5月および平成29年11月の決算発表の翌営業日開催)、個人投資家向け説明会の開催、当社ホームページへの決算説明会資料(説明会の動画を含む)、会社案内ビデオ、コーポレート・ガバナンス関連情報、株主総会関連情報、株式関連情報、財務データ、その他IRツール(アニュアルレポート、報告書、有価証券報告書(四半期報告書)、CSRレポート等)等の掲載(当社ホームページの「IR情報」(http://www.tok.co.jp/ir)および「企業情報」(http://www.tok.co.jp/company)を参照)を行うなど、コーポレート・ガバナンスの充実に向けた諸施策を講じてまいりました。