有価証券報告書-第84期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/26 13:08
【資料】
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【項目】
130項目

研究開発活動

当企業集団において、研究開発活動は、連結財務諸表を提出する当社のほか、当連結会計年度より新たに海外子会社を加え、研究開発体制を強化いたしました。
当企業集団の研究開発は、主に機能性高分子材料の研究とその応用技術の開発を中心としており、特に将来的にも成長が期待される最先端エレクトロニクス分野を重点分野と位置づけ、当社のコアコンピタンスである微細加工技術をより強固なものとするための活動を推進しております。その成果は、素材の開発にとどまらず、素材の特質を最大限に発揮するための高性能関連薬品・関連装置の開発、さらには生産技術の開発にも及んでおります。
当企業集団では、セールスエンジニア・製造技術者・研究開発者の三位一体の体制で研究開発を推進しており、特に国内外のセールスエンジニアがユーザーとのきめ細かな接触から得る情報が研究開発をしていく上で重要な要素になっております。一方、広範かつ中長期的な視点に立った研究開発テーマにも継続的に取り組み、当企業集団と方向性を共有している企業、大学、公的研究機関など幅広く、他機関とも連携し、新材料の基礎研究を行っております。
このような研究開発体制の下、付加価値の高いテーマ・新技術を見出して製品化することに注力し、その成果としてユーザーニーズに合致した製品を世界の市場に供給することにより、社会の進歩・発展に貢献するとともに、高収益を得ることを研究開発の基本方針としております。
(1)材料事業
半導体、液晶ディスプレイ、パッケージ実装材料等の最先端エレクトロニクス分野を重点分野として、ユーザーニーズに合致した特性を持つ製品の早期開発と事業化、また、開発ロードマップに基づく将来を見据えた新技術・新製品の開発を行っております。
当連結会計年度におきましては、微細加工技術における優位性を堅持すべく、半導体製造分野において、新たに設立したTOK尖端材料株式会社を活用するなど、エキシマレーザー用フォトレジストを使用する各種最先端微細加工の開発に注力し着実な成果をあげました。また、次世代露光技術に対応したフォトレジストの開発も積極的に取り組んでまいりました。一方、液晶ディスプレイ製造分野では、多様化するユーザーニーズを的確に捉えた新規材料の開発に注力してまいりました。さらに、当企業集団の微細加工技術を活かせるシリコン貫通電極形成システム「ゼロニュートンⓇ」や、「再生可能エネルギー」、「オプトエレクトロニクス」向け材料の開発にも取り組んでまいりました。
当事業に係る研究開発は、主に相模事業所の開発本部次世代材料開発部・先端材料開発一部・先端材料開発二部・先端材料開発三部・先端材料開発四部とTOK尖端材料株式会社において行っており、その研究開発費は55億78百万円でありました。
(2)装置事業
装置・材料の両面からユーザーニーズを把握できる当企業集団の優位性を活かし、ユーザーのプロセスに適合した製造装置の開発を材料事業と連携して行っております。
当連結会計年度におきましては、今後の市場拡大が期待でき、材料事業との相乗効果を発揮できる分野として、シリコン貫通電極形成システム「ゼロニュートンⓇ」の開発に注力し、相応の成果をあげたほか、引き続き次世代太陽電池製造プロセスの開発を積極的に進めてまいりました。
当事業に係る研究開発は、プロセス機器事業本部技術部が湘南事業所において行っており、その研究開発費は6億65百万円でありました。
なお、研究開発費のうち材料事業、装置事業に配分できない共通費用として1億45百万円があり、当連結会計年度における当企業集団の研究開発費総額は63億89百万円でありました。