有価証券報告書-第79期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/23 14:21
【資料】
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【項目】
113項目

事業等のリスク

当社グループの経営活動において財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、下記の内容は当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではありません。
(1)景気変動による影響
当社グループの製品は中間体として幅広い分野に使用されておりますが、主要製品分野の業界の需要が低迷した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)原材料価格の変動
当社グループの製品は、石油化学製品、油脂、化成品等を主な原料としており、その仕入価格は特に原油価格の変動の影響を強く受けております。素材市況が高騰し、製品価格への転嫁が困難な場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)カントリーリスク
当社グループは製品の一部を中国で生産しており、中国を含むアジア、欧米など海外市場に向けて販売しております。海外における政治・経済情勢の悪化、予期しない法律・規則の変更、治安の悪化等が当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(4)金利変動による影響
当社グループは有利子負債による資金調達の比率が高いため、市場金利が上昇した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)減損会計
当社グループの資産の時価が著しく下落した場合、又は事業資産の収益性が悪化し、回復の可能性が見込めない場合には、減損会計の適用により当該固定資産について減損処理を行うこととなり、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(6)製品の欠陥
当社グループでは、工場における生産活動に関し、品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001の認証を取得し、各種製品の製造及び品質管理を行っております。また製造物責任賠償保険にも加入しております。
しかしながら、将来的にすべての製品に欠陥がなく、不良品が発生しない保証はありませんし、この保険が、最終的に負担する賠償額をすべてカバーできるとも限りません。このような保険金額を上回る損害賠償や、大規模なクレームを引き起こす欠陥は、多額のコスト上昇や当社グループへの評価・信用に重大な悪影響を与え、その結果、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(7)災害等による影響
当社グループでは製造工程の中断によるマイナス影響を最小限にするため、安全教育の徹底のほか、すべての設備について日常点検と、シャットダウンしての定期的な点検を行い、耐震補強工事も順次実施して、製造工程の中断を最小にすべく努めております。更に、汎用設備で生産可能な製品については順次複数工場での生産を可能とし、製造工程の中断によるリスクの分散を図っております。しかし、一部の製品については専用設備でしか生産できず、しかも専用設備が単独の工場にしかないものもあります。これらの製品については、大規模地震や工場の操業を中断する事象が発生した場合には、生産能力が著しく低下し、顧客への供給に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8)繰延税金資産の回収可能性
税効果会計による繰延税金資産の回収可能性については、一時差異等のスケジューリングや課税所得を合理的に見積もって判断していますが、一時差異等のスケジューリングが不能になった場合や課税所得がその見積り額を下回ることとなった場合、繰延税金資産が取り崩されて税金費用が計上される可能性があります。
(9)為替相場変動による影響
当社グループの在外連結子会社の財務諸表は、連結財務諸表作成のため円換算しておりますが、その円換算額は為替相場の動向に左右されるため、大幅な変動が生じた場合は当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(10)厚生年金基金に係る影響
当社及び連結子会社1社は、総合設立型の「日本界面活性剤工業厚生年金基金」に加入しております。同基金は、平成27年2月20日開催の代議員会において特例解散の方針を決議し、また平成28年2月19日開催の代議員会において同基金の解散時不足金の割り当て基準について決議しております。解散までには相応の期間を要しますが、同基金の清算に伴い相当の費用が発生することが見込まれるため、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。