有価証券報告書-第102期(平成27年1月1日-平成27年12月31日)

【提出】
2016/03/28 15:09
【資料】
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【項目】
123項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績が好調に推移していることに加え、個人消費の持ち直しの動きがみられるなど、緩やかな回復基調で推移しておりますが、中国の景気減速や新興国経済の伸び悩み等の影響が懸念され、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは化学品事業において、中国をはじめとする東アジア地区へ積極的に経営資源を投入し、事業拡大や新規開拓を行いました。化粧品事業においては、主力のデミコスメティクスの拡販や新ブランドの積極的な事業展開を進めました。
この結果、売上高は465億2千6百万円(前年同期比16.5%増)、営業利益23億6千4百万円(同17.5%減)、経常利益24億4千2百万円(同20.5%減)、当期純利益は11億5千1百万円(同20.4%減)となりました。
①化学品事業
化学品事業には、当社グループの主力となる繊維加工用薬剤のほかに情報記録紙用薬剤、樹脂原料、業務用クリーニング薬剤、医療・介護施設向け薬剤及びその他機能性化学品が含まれております。
売上高は356億9千6百万円(同11.8%増)、セグメント利益は22億5千1百万円(同9.4%減)となりました。
海外では、台湾及び韓国において撥水剤の販売が好調に推移したほか、中国・香港において繊維加工用薬剤の販売も好調に推移しました。国内では、インテリア・自動車関連は厳しい反面、スポーツ・アウトドア衣料関連の撥水剤の販売は好調に推移しました。また、大智化学産業株式会社の子会社化により売上高が増加したことに加え、円安の影響もあり、売上高が伸長しました。利益に関しては、将来の成長に向けた増員や新規事業への投資を積極的に実施したことでセグメント利益が減少しました。
②化粧品事業
化粧品関連事業はヘアケア剤、ヘアカラー剤、パーマ剤、スキャルプケア剤及びスタイリング剤が主な取扱品であります。
売上高は106億4千4百万円(同32.8%増)、セグメント利益は18億1千2百万円(同0.7%減)となりました。
国内美容サロン業界が伸び悩む中、デミコスメティクスやイーラル等のナショナルブランド事業が堅調に推移したことに加え、山田製薬株式会社における製造受託事業や海外事業が大幅に伸長したこと等により売上高は増加しましたが、需要急増に対して一時的な外注加工費の増加や長期成長に向けた増員を行った結果、セグメント利益は減少しました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、有形固定資産の取得に
よる支出26億6千1百万円があったものの、営業活動によるキャッシュ・フローが46億2百万円得られたことや財
務活動によるキャッシュ・フローが4億4千9百万円の調達となったこと等により、前連結会計年度末に比べ、17
億2千万円増加し、当連結会計年度末には75億3千9百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は46億2百万円となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益21億6千9百万円、減価償却費22億4千6百万円を計上し、仕入債務の増加による増加15億6千6百万円がありましたが、売上債権の増加に伴う減少9億8千5百万円及びたな卸資産の増加に伴う減少4億1千2百万円、法人税等の支払額7億4千6百万円等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は30億1千4百万円となりました。
これは主に、有形固定資産の取得によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果調達した資金は4億4千9百万円となりました。
これは主に、借入金の増加29億7千9百万円、自己株式の取得14億1千1百万円、配当金の支払4億4千万円等によるものです。