有価証券報告書-第65期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/29 13:14
【資料】
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【項目】
141項目

研究開発活動

当社グループの研究開発活動につきましては建材、住宅、工業用等各分野の仕上塗材において市場で求められる製品の開発改良を中心に、新市場への基礎研究及び製品化、新しい機能を備えた高機能製品、多様なニーズに対応できる多機能製品などの開発に努めております。これらの研究活動に携わる技術部は建材塗料事業本部(国内建築用仕上塗材用、工業用、海外用)と住宅事業本部(住宅用)に関わる分野での研究開発に取り組んでおります。当連結会計年度において当社グループが支出した研究開発費の総額は313,772千円(2022年3月期)であります。
なお、2022年3月末日現在の特許及び実用新案権の登録中の件数は54件、出願中のものは40件であります。
当社グループは、製品販売・工事の単一セグメントであるため、セグメント別に替えて事業部別に記載しております。
[1] 建材塗料事業本部
(国内建築用仕上塗材)
主力分野である国内建築用仕上塗材の研究活動は、社是「みんなのために よりよい商品 ゆたかな愛情」のもと、人や社会、更には地球環境にとって何が大切かを追求してきました。その中で、今期は改修市場用途への拡充として水性多機能シリコン・フッ素樹脂系クリヤー、水性遮熱断熱性多彩模様塗料を開発製品化、また環境に配慮した水性遮熱性トップコートのラインナップ充実化、新環境配慮材料のセルロースナノファイバー(CNF)を建築用仕上塗材で初めて製品化した特殊微弾性フィラーなど様々な新規開発を進めてきました。今後も環境や機能に優れた水性・弱溶剤製品、仕上塗材とセメント系製品のトータルシステム化提案、無機塗料など機能性高付加価値商品の開発・普及推進、耐火断熱塗料、各種建材のシート化による乾式工法の拡大、アスベスト除去に適した工法の開発・普及など、幅広い分野に対応できる製品開発を今後も進めてまいります。
(海外用建材塗料)
海外用建材塗料の研究活動は、国内建築塗料・仕上塗材の分野で培ってきた技術やノウハウを活用し、海外市場に適した商品開発を進めてまいります。
(工業用塗料)
工業用塗料の研究活動は、工場内ライン塗装用の塗料開発をメインに研究開発を行っています。
研究開発活動方針としましては、窯業系サイディング市場向けの塗料開発・板材メ-カ-向け専用塗料の開発を中心に当社の強みである水系塗料技術を生かしてまいります。
建材塗料事業本部に係る全体の研究開発費は284,166千円であります
[2] 住宅事業本部
研究開発活動の方針としまして、拡大する塗替え市場において、材(自社開発塗材製品)と工(自社施工体制)を一体化させたメーカー責任施工により、世の中により良い完成塗膜と完成工事を提供し、安定した高品質の塗膜を継続的に供給する事により、顧客に安心と満足を与えることを研究の目的としています。
顧客ニーズを取り込んだ製品および工法の開発・改良を行い、特に製品の水系化や高性能化および高意匠化に重点を置き、より分かり易い促進ツールの企画・作成にも取り組んでいます。
住宅事業本部に係る研究開発費は29,606千円であります。