有価証券報告書-第73期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/27 11:44
【資料】
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【項目】
109項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度における日本経済は、政府による経済政策や日銀の金融緩和政策による効果等を背景に公共事業投資の拡大や円高是正が図られ輸出環境が好転するなど企業収益も好転し、雇用・所得環境にも改善傾向があり、景気感に緩やかな回復の兆しが見られたものの、円安による原材料価格の上昇、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動などの影響により先行きの不透明感や不安感などの懸念材料も残り、本格的な景気回復にはいたらない状況で推移いたしました。
医薬品業界におきましては、後発医療品の使用促進政策の動きが強まっており、新薬開発の成功確率の低下の要因ともなりえる承認審査の厳格化、市場構造の変化などから、引き続き厳しい事業環境が続くものと予測されます。
このような状況のもと2012年度からスタートさせた’12年度-’15年度中期計画の2年度目として「全社売上の拡大」「パイプラインの拡充」「海外事業の拡大」「事業体質の改善(生産性の向上)」を最重要課題にかかげ積極的に事業活動を展開し、今年度は特に利益を出し続ける利益体質(筋肉体質)への転換を目指し、「売上拡大」「コスト削減」だけでなく「効率性の追求」を意識し取組みました結果、売上高は前年同期比16.1%増の333億7百万円となりました。
利益面におきましては、売上高及び受取技術料の伸張により、経常利益は48億88百万円(前年同期比96.9%増)となりました。
当期純利益につきましては、経常利益と同様の背景により、33億17百万円(前年同期比30.9%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
[①製薬事業]
緑内障・高眼圧症治療剤「アイファガン点眼液」が売上に大きく貢献し、又、緑内障・高眼圧症治療剤「ルミガン点眼液」、角結膜上皮障害治療用点眼剤「ティアバランス点眼液」、眼科手術用補助剤「オペリード眼粘弾剤」等が順調に増加しました。しかしながら緑内障・高眼圧症治療剤「ミケラン点眼液」、非ステロイド性抗炎症点眼剤「ニフラン点眼液」が前年を下回り、一般用目薬ではアレルギー専用目薬「マイティアアイテクトアルピタット」、「マイティアアイテクトアルピタットN」が前年を下回りました。
以上の結果、当事業における売上高は、332億49百万円となりました。
[②その他事業]
化粧品原料「EPC」が前年同期に比べ9.5%増加いたしましたことから、当事業における売上高は、58百万円となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、売上債権の増加、その他流動負債の減少等の要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益が48億29百万円(前年同期比20.1%増)と増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ13億46百万円増加し、当連結会計年度末には93億43百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は27億円(同63.5%減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が48億29百万円、減価償却費が31億円の計上があった一方、法人税等の支払21億16百万円、売上債権の増加10億56百万円、その他流動負債の減少5億51百万円、未払消費税等の減少4億89百万円等の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は11億28百万円(同73.9%減)となりました。これは主に保険満期解約による収入が50百万円、投資有価証券の売却による収入が50百万円があった一方、無形固定資産の取得による支出5億80百万円、有形固定資産の取得による支出3億73百万円、投資有価証券の取得による支出3億3百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1億44百万円(同11.8%減)となりました。これは主に配当金の支払い1億26百万円等によるものであります。