有価証券報告書-第78期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/27 13:17
【資料】
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【項目】
115項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府や日銀による経済政策や金融政策の効果等から円安・株高が進行し景気は緩やかな回復傾向となり、個人消費も持ち直しの動きが見られました。
しかしながら、国内医薬品業界におきましては、医療費抑制策の基調は変わらず、引き続き厳しい環境下で推移しました。
このような状況下、当社グループにおける当連結会計年度の売上高は、医療用漢方製剤の堅調な販売増加等により、前連結会計年度に比べ4.2%増の1,100億5千7百万円となりました。営業利益は前連結会計年度に比べ2.9%減の224億6千1百万円、経常利益は前連結会計年度に比べ1.4%減の239億6千6百万円となりました。売上原価率は、生産量増加による効率化が製造原価率改善に寄与したものの、原料生薬の価格上昇の影響等により前連結会計年度に比べ1.2ポイント上昇しました。販売費及び一般管理費は、販売関連費用の増加等により前連結会計年度に比べ22億2千1百万円の増加となり、販管費率は0.2ポイント上昇しました。これらの結果として営業利益率は20.4%(前連結会計年度比1.5ポイント低下)となりました。
また、当期純利益は、投資有価証券売却益44億1千6百万円を特別利益に計上したこと等により、前連結会計年度に比べ17.4%増の180億5千万円となりました。
医療用漢方製剤全体の売上高は、前連結会計年度に比べ3.2%伸長しました。
営業施策としては、医師への訪問・面談活動を強化し、各種の漢方医学セミナーや講演会・研究会、医療機関説明会、臨床研修指定病院における研修医対象の勉強会等の積極的な開催を通じて、漢方医学及び漢方製剤に関する情報提供の拡充を図っております。
また、育薬処方である「大建中湯」「六君子湯」「抑肝散」「牛車腎気丸」「半夏瀉心湯」につきましては、多施設二重盲検群間比較試験等による臨床研究とその効果を裏付ける薬物動態試験や基礎研究等が進み、有効性及び安全性について質の高いエビデンスが確立されつつあります。各種学会や論文での研究成果の発表に加え、医薬情報担当者を通じた、エビデンスに基づくプロモーション活動を展開する中、各専門領域での漢方製剤に対する評価は着実に高まっています。その結果、前述の5処方合わせた売上高は、前連結会計年度に比べ6.9%伸長しました。
(2) キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、59億8百万円の収入となりました。前連結会計年度との比較では、一部の原料生薬の戦略的調達を意図した支出の増加等により61億2百万円減少しております。
投資活動によるキャッシュ・フローは、16億9千4百万円の支出となりました。前連結会計年度との比較では、投資有価証券の売却による収入が増加したこと等により63億2千7百万円増加しております。
財務活動によるキャッシュ・フローは、45億7千5百万円の支出となりました。前連結会計年度との比較では、配当金の支払額が増加したこと等により2億9千9百万円支出が増加しております。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べて6億5千6百万円増加し、144億1千8百万円となりました。