訂正有価証券報告書-第64期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/07/04 13:58
【資料】
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【項目】
122項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度の世界経済は、欧州債務問題の継続や米国の政府支出削減の影響などが残り、一部の新興国にも成長ペースの鈍化が見られたものの、米国において住宅市場の回復や雇用者数の増加を背景に民間需要が堅調に推移し、欧州経済も持ち直しの動きが見られるなど、全体としては緩やかな持ち直しの傾向がみられました。
このような世界経済の下、わが国経済は、日銀による金融緩和策や、政府による成長及び消費拡大のための財政政策の効果が、まず金融市場において円安傾向や株価上昇という形で表れました。そして、その影響を受けた家計や企業における景況感の改善に伴って個人消費や設備投資等に持ち直しの動きが見られ、輸出や公共投資が増加するなど、景気は緩やかな回復傾向が見られました。一方、当社グループの事業環境は、円安・原油高により原燃料価格が上昇基調にあることから、予断を許さぬ状況のうちに推移しました。
このような状況の中、当社グループはお客様との関係強化に努め、お客様のニーズに応えるべく新製品の開発や既存製品の拡販に取り組んだ結果、当連結会計年度の売上高は、14,944,125千円(前期比+802,630千円、+5.7%)となりました。損益面では、下半期にかけて円安による増収効果はあったものの、前期と当期初に竣工した2つの新工場による償却負担増及び立ち上がりの遅れ等により、営業損失は444,256千円(前期比△715,930千円)となりました。経常損失は455,322千円(前期比△590,842千円)、当期純損失は673,153千円(前期比△716,415千円)となりました。
[感光性材料事業]
半導体向け感光性材料においては、スマートフォンやタブレット端末など高精細な表示性能が要求される電子機器の拡大が進み、高価格品を中心に需要が伸長しました。液晶用途向け感光性材料は、液晶テレビや液晶ディスプレイなどの需要拡大により、好調に推移しました。一方、現像液においては、国内市場規模の縮小が続いていることから、やむなく製造・販売を中止することと致しました。しかし、電解液・イオン液体においては、車載用途向け電解液の需要が伸長しており、継続して需要開拓を進めております。
以上の結果、同事業の売上高は8,302,841千円(前期比+829,641千円、+11.1%)となりました。
[化成品事業]
香料材料部門は、前期からのアベノミクスによる円安の追い風を受け販売量が拡大しました。また、グリーンケミカル部門においても、高付加価値品と溶剤リサイクルを中心に引き続き市場開拓を進めましたが、前期に竣工した香料工場及び今期初に竣工した淡路工場の減価償却負担の上昇が利益を押し下げる結果となりました。一方、ロジスティック部門は、顧客満足度の維持・向上に努めた結果、タンク契約率を高水準で維持し、高い利益率を確保しております。
以上の結果、同事業の売上高は6,641,284千円(前期比△27,011千円、△0.4%)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ118,540千円減少し、1,050,916千円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費1,791,940千円、売上債権の増減額△192,854千円などにより、1,059,729千円(前期比△606,526千円)の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出△1,960,032千円などにより、△2,000,553千円(前期比+3,326,991千円)の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増額488,000千円、長期借入金の純増額411,907千円などにより、818,208千円(前期比△2,700,159千円)の収入となりました。