有価証券報告書-第85期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/28 10:29
【資料】
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【項目】
154項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「エネルギーと住まいと暮らしのサービスで、地域すべてのお客様の快適生活に貢献する」ことを経営理念として、環境に優しいエネルギーを安全に、かつ安定的にお届けするとともに、お客様の快適な住まいと暮らしを実現することを目指します。同時にコンプライアンスの重視、地球環境への配慮などをグループ全体に浸透させながら、株主、取引先、地域社会、従業員等の利益を十分に考慮した経営に取り組んでまいります。
(2)経営環境
当社グループのコア事業である石油・ガス事業を取り巻く環境は、国内人口の減少、省エネ機器の普及、節約志向の高まり等により引き続き厳しい状況が続いております。さらに電力・都市ガス小売の全面自由化により、市場構造が大きく変化し、競争が激化しています。
(3)対処すべき課題
[コーポレートガバナンスの強化]
当社連結子会社において、不適切な会計処理が行われていたことが判明いたしました。これを受け設置した特別調査委員会による最終の調査報告書の提言を踏まえ、再発防止策を策定し、内部統制上の改善に取り組み、コーポレートガバナンスの強化及びコンプライアンスの徹底を行ってまいります。
[事業改革]
当社は、経営環境変化とお客様のニーズの変化に対応するため、エネルギー供給を目的とする会社から、地球環境に優しいエネルギー供給を手段とし、お客様の快適な住まいと暮らしを実現する「総合エネルギーサービス企業グループへの進化」を目指した中期経営計画「第一次中期経営計画」を2017年4月より実施してまいりました。
今後の重点課題としては、石油・ガス事業の更なる効率化を進め、また非石油・ガス事業への積極的な経営資源投資により、次世代のコアとなり得る事業を開拓し、連結の利益構成比を変革していくことだと考えています。
そのため、石油・ガス事業では競争力を維持するため、M&Aによる顧客基盤の拡大や他社提携を含めた物流合理化施策などのコスト効率化を推進します。また、建物維持管理事業、シェアサイクル事業の事業拡大に向けた投資を行うほか、新規事業開発に向けた取り組みを進めています。さらに、国内に限らず、国外での事業活動本格化に向け、アジアでのエネルギーソリューション事業、再生可能エネルギー事業、欧米・アジアでの抗菌事業、ブラジルでのバイオマス事業を早期に拡大し「グローバル総合エネルギーサービス企業グループ」への足掛かりとすることを目指します。
[働き方改革]
当社グループでは人材が重要な財産であると考え、「働き方改革」を推進しています。長時間労働の是正については、グループ各社で取り組みが実施されています。さらに抜本的な業務の改善・改革を推し進め、労働の効率性を高め、生産性を向上させることが競争優位性を築くものと考えています。加えて、次世代人材の育成を目的に、将来の成長戦略を担える人材を輩出できるよう、複数の「選抜型経営人材育成計画」を立ち上げました。