有価証券報告書-第93期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/03/29 13:08
【資料】
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【項目】
63項目

対処すべき課題

本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は2018年3月29日現在において判断したもの
です。
(1)経営の基本方針
当社グループでは、グループの全ての事業活動、社会活動を貫く企業理念としてのグループビジョン“Look Beyond” を定めています。このグループビジョンにおいて、当社グループが世の中に提供すべき価値、グループの存在意義を示すものとして「私たちの使命」を掲げています。
[私たちの使命]
“AGC、いつも世界の大事な一部”
~独自の素材・ソリューションで、いつもどこかで世界中の人々の暮らしを支えます~
また、グループビジョン“Look Beyond” では、以下の通り、グループ全体で共有すべき最も重要な価値観およびグループメンバーが世代を超えて受け継ぎ、実践していく基本精神(スピリット)を掲げています。
[私たちの価値観]
「イノベーション&オペレーショナル・エクセレンス(革新と卓越)」、
「ダイバーシティ(多様性)」、「エンバイロンメント(環境)」、「インテグリティ(誠実)」
[私たちのスピリット]
“易きになじまず難きにつく”
(2)中期経営計画 AGC plus-2020 について
当社グループは「2025年のありたい姿」とその実現のための長期経営戦略を以下の通り定めています。
2018年~2020年までの3か年を「2025年のありたい姿 実現のための礎を築く期間」と位置付け、今回策定した新中期経営計画 AGC plus-2020 の経営財務目標と主要課題、各事業の実施施策を以下の通り定めました。
(経営財務目標)
2017年度実績2020年度目標2025年度目標
営業利益1,196億円1,600億円以上2,292億円以上
(過去最高益更新)
ROE6.1%8%以上10%以上
戦略事業利益貢献比率10%25%以上40%以上
D/E0.380.5以下0.5以下

(当社グループの主要課題)
■ 市況変動に強い高付加価値事業を伸ばす
■ 戦略事業の成長戦略を推進する
■ 成長地域・勝てる地域へ経営資源を集中する
■ 戦略的なM&Aにより持続的成長を図る
(各事業セグメントの施策)
事業セグメント主な施策
ガラス[ビル産業ガラス]
・成長地域、勝てる地域に集中
・スマートシティ化を見据えた高機能ガラス化の推進
[オートモーティブ]
・エコカー、自動運転化による高機能ニーズへの対応
電子[液晶用ガラス]
・中国へのスムーズな生産シフト、大型化対応、更なるコストダウン
[エレクトロニクス]
・オプトエレクトロニクス用部材、半導体関連製品を中心に、業界のニーズを先取りし、差別化された製品を提供
化学品[クロールアルカリ]
・M&A効果の最大化に加え、増設も視野に入れた東南アジアでの更なる事業成長
[フッ素]
・独自技術を生かしたグローバルニッチ市場の確実な取込
[ライフサイエンス]
・M&A効果の最大化によるグローバルな事業拡大

更なる成長の実現のため、コア事業における安定的な収益基盤構築のための投資に加え、自動運転をはじめとする交通インフラの進化や、IoT/AI時代の本格的到来、長寿命化や世界人口の増加などのマクロ環境変化を機会と捉え、戦略事業に積極投資を行います。
2018~2020年の投資(M&Aを含む)・株主還元の総額および事業別の投資内訳は以下の通りです。

積極的かつメリハリのある投資の実行を通じて、2020年には以下の事業別営業利益を目指します。

(3)ESGへの取り組みについて
当社グループは省エネ・創エネ製品の拡販や、地域社会への貢献、コーポレートガバナンス改革など、ESGに関わる取り組みを進めています。
本年1月にはSDGs推進部を新設し、持続可能な社会の実現に向けて、社会課題の解決につながる取り組みに引き続き注力していきます。
当社グループは、中期経営計画 AGC plus-2020 で掲げた戦略の実行と経営財務目標の達成を通じて、持続的成長を実現し、全てのステークホルダーに価値をプラスします。