有価証券報告書-第188期(平成27年1月1日-平成27年12月31日)

【提出】
2016/03/30 11:26
【資料】
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【項目】
109項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 提出会社の代表者による財政状態及び経営成績に関する分析・検討内容
① 財政状態の分析
当連結会計年度末において総資産は、投資有価証券の新規取得等により13億8千2百万円増加しましたが、現金及び預金が18億3千7百万円及び受取手形及び売掛金が1億1千6百万円減少したこと等に伴い、前連結会計年度末に比べ8億1千9百万円の減少となりました。
負債につきましては、退職給付に係る負債が6千6百万円及び未払金が6千5百万円増加しましたが、投資有価証券の時価評価等に伴う繰延税金負債が1億5千2百万円減少したこと等により、1億3百万円の減少となりました。
純資産は、利益剰余金が6億6千6百万円及びその他有価証券評価差額金が7千2百万円減少したこと等の結果、7億1千6百万円の減少となりました。
② 経営成績の分析
当連結会計年度は、建材業界における重要な指標である新設住宅着工戸数は、緩やかな持ち直しの傾向はあるものの依然として低い水準で推移しており、また、建築コストの上昇や人手不足等の不安定要因もあり厳しい事業環境が続きました。
当社グループにおきましては、関東圏の営業体制強化を目的とし、平成27年1月より株式会社Danto Tileの北関東支店を出店させるとともに、各種セール・キャンペーンの実施、商業店舗及び住宅リフォーム市場等への積極的な営業展開を実施しました。また、円安による原材料価格及び製品仕入価格の上昇分については、合理化の推進及び一部販売価格への転嫁を行い利益率改善に取り組みましたが、市場が低迷している中、消費税率引き上げに伴う需要の反動等もあり厳しい状況で推移し、売上高は58億6百万円となり、前連結会計年度を6億3千1百万円下回る結果となりました。
営業損失につきましては、売上高の減少に伴い4億6千9百万円となり、また、経常損失につきましても、4億6千3百万円と前連結会計年度を下回りました。
当期純損失につきましては、たな卸資産評価損1億2千1百万円を特別損失に計上したことにより6億6千万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
(2) 事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策
当社グループには、将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりますが、これは4億6千9百万円の営業損失及び2億7千2百万円の営業活動によるキャッシュ・フローの減少を計上しているためであります。
このような状況の中、当社グループは、当該状況を解消すべく、生産から営業における経営の一体化及び経営の効率化並びにグループ資源の一元化、併せてグループ組織のスリム化を図ることによるコスト削減に取り組み、企業価値を向上させることを目的として、連結子会社であります株式会社Danto Tile、株式会社Danto及びダントーキャピタル株式会社の3社を株式会社Danto Tileを存続会社として平成28年1月1日付けで合併することといたしました。また、アメリカ合衆国ハワイ諸島における住宅開発関連事業に参画することを目的とし、また、当該住宅開発に付随し、将来的にタイルの販売も視野に入れ、平成27年12月23日付けで子会社Danto USA Inc.を設立いたしました。
取り組みといたしましては、徹底した経営資源の効率化を図り、開発・生産・販売の連携の強化及び商品開発のスピードを向上させることにより販売力の強化及び新規市場の開拓を実施し、また、効率的な生産により原価低減に努め、併せて遊休資産の活用を進め、当連結会計年度計上の営業損失4億6千9百万円を早期に解消し、営業黒字体質の構築に取り組む所存であります。
なお、資金面に関しては、急激な市場環境等の変化に対応するための現金及び預金を中心とした金融資産を有しております。