有価証券報告書-第135期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/29 9:21
【資料】
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【項目】
88項目

業績等の概要

(1) 業績
当事業年度におけるわが国経済は、政府主導の経済対策、日銀の金融緩和策を背景に企業収益が堅調に推移し株式市場も活況を呈するなど、景気は概ね緩やかな回復基調にありました。一方、円安に伴う原材料価格等の上昇、消費税増税の影響から個人消費は低調であり、海外経済の不安定要因も加わって先行きの不透明な状況が続きました。
当社の関連するコンクリート製品業界は、公共事業が天候不順・人手不足等から執行に遅れが生じており、さらに一部地域を除いて縮減傾向にあります。受注競争が激化するなか、事業環境は次第に厳しさを増しつつあります。
このような状況下、当社は「RebirthⅢ 中期経営3ヶ年計画」grow up ASAHI(成長する旭へ)の第二年次に取組み、当社の主力製品・ボックスカルバートの優位性を高める耐震性及び止水性に優れた接着継手工法「TB(タッチボンド) 工法」 や環境配慮型の施工方法である「ECO-C・L(エコ・クリーンリフト)工法」の積極的な普及に努め、関係各方面から戴いた高評価を支えに営業活動を展開いたしました。
またTB工法技術を応用した新商品として、橋脚の振動から河川堤防を守るプレキャスト鞘管ブロックを開発し、着々と実績を広げております。
こうした取組みにより、当事業年度の売上高は131億2千3百万円と前事業年度に比べ1.4%の増収となりました。損益面におきましては、製造部門をはじめ各部門でのコスト削減、採算重視の受注活動等に取組み、営業利益は9億4千6百万円と前事業年度に比べ20.6%の増益、経常利益は9億5千6百万円と前事業年度に比べ20.5%の増益となりました。
さらに、特別利益として固定資産売却益等1百万円、特別損失として固定資産除却損等で1千4百万円を計上し、税金費用等3億2千7百万円を差し引きした結果、当期純利益は6億1千6百万円と前事業年度に比べ42.9%の増益となりました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
○コンクリート関連事業
コンクリート関連事業は、激しい受注競争が続く厳しい市場環境下で拡販努力を重ね、当事業年度の受注高は130億8千8百万円(前事業年度比2.1%減少)、売上高は130億7千4百万円(前事業年度比1.4%増収)となりました。セグメント利益は9億6千6百万円(前事業年度は7億9千4百万円)となりました。
①セメント二次製品部門は、受注高が62億9千3百万円、売上高は61億4千8百万円となりました。
②工事部門は、受注高が5億5千4百万円、売上高は5億4千1百万円となりました。
③その他の部門は、工事用資材及びコンクリート製品に装着する資材等で、売上高は63億8千4百万円となりました。
○不動産事業
不動産事業は、当社が保有するマンション等の賃貸収入で、売上高は4千9百万円(前事業年度比2.7%減収)となりました。セグメント利益は2千万円(前事業年度は2千7百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」と云う)は前事業年度に比べ、5億6千万円の減少(前事業年度は6億9千5百万円の増加)し、当事業年度末残高は7億9千8百万円となりました。
(現金及び現金同等物の範囲について)
当社のキャッシュ・フロー計算書における資金の範囲は手許現金・要求払い預金に限定しております。
(営業活動におけるキャッシュ・フローの状況)
営業活動における資金収支は、税引前当期純利益が9億4千3百万円となり、減価償却実施額3億7百万円等の資金の増加が、売上債権の増加1億5千1百万円、法人税等の支払額4億7千9百万円等の資金の減少を上回ったことにより、資金の増加は4億7千2百万円(前事業年度は10億5千7百万円の増加)となりました。
(投資活動におけるキャッシュ・フローの状況)
投資活動における資金収支は、関係会社株式の取得に支出4億1千万円、有形固定資産の取得による支出3億5千9百万円等の資金の減少により、資金の減少は8億8千2百万円(前事業年度は2億4千8百万円の減少)となりました。
(財務活動におけるキャッシュ・フローの状況)
財務活動における資金収支は、配当金の支払額1億3千2百万円等の資金の減少により、1億5千万円の減少(前事業年度は1億1千3百万円の減少)となりました。