有価証券報告書-第45期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/30 11:46
【資料】
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【項目】
115項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、国内需要を中心に順調に回復を続けました。個人消費は、雇用・所得環境の改善を背景に底堅く推移し、年度末にかけて消費税率引き上げ前の駆け込み需要が本格化しました。今後は、駆け込み需要の反動減と物価上昇に伴う実質所得低下の影響から、個人消費、住宅投資は減少し、一時的な景気減速は避けられないものの、反動減の影響は次第に弱まり、景気は回復基調に戻るものと想定されます。
当社グループの属する建設業界につきましては、土木事業分野においては、公共投資は復興需要や緊急経済対策の効果から大幅に増加しているものの、大型プロジェクトの受注が来期以降となるため、足元では厳しい事業環境が継続しています。また、建築事業分野においては、被災住宅の再建、金利・地価の先高感に、消費税率引き上げ前の駆け込み需要が加わり、新設住宅着工戸数は高水準となりましたが、受注ベースでは10月以降は駆け込み需要の反動減が顕在化し、低水準で推移している状況です。
このような状況下、当社グループは、平成26年度中期計画(平成25~26年度)に基づき、受注拡大と徹底したコスト削減による利益向上対策のみならず、将来の成長に向けた基盤整備に積極的に取り組みました。また、今後本格的に製造開始が予定される東京外郭環状道路向けセグメントに関しましては、過去最大規模のプロジェクトであり、受注増に向けて検討・準備を行いました。
当連結会計年度の業績は、売上高234億41百万円(前連結会計年度比3.2%減)、営業利益2億44百万円(前連結会計年度比27.6%減)、経常利益2億91百万円(前連結会計年度比21.4%減)、当期純利益1億55百万円(前連結会計年度比90.3%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
土木
平成23年10月1日付の合併により、当社は鋼製セグメントの製造販売及び合成セグメント等についての新日鐵住金株式会社からの受託製造を行うこととなり、シールドトンネルに必要なあらゆる種類のセグメントを製造できる体制を整えることとなりました。
当連結会計年度は、在来工法のプレキャスト化と震災復興プロジェクトの受注拡大に努めた結果、RC土木製品の売上高は増加したものの、大型プロジェクトの谷間に当たることから、セグメント製品の売上高が減少したことにより、土木事業全体の売上高は176億32百万円(前連結会計年度比6.3%減)、営業利益は1億82百万円(前連結会計年度比44.5%減)となりました。
建築
戸建鉄筋コンクリート住宅を担当する100%子会社のレスコハウス株式会社は、抜本的な収益力の強化に取り組んでおります。営業面では、新商品として4月から環境対応型住宅「スマートフォルテ」、10月からは企画住宅を進化させた「マイライフプラス」を市場投入すると共に、鉄筋コンクリート住宅の優位性を訴求するため、セミナー・現場見学会等の開催やネット広告の強化を行って、受注の確保・拡大に全力で取り組んでおります。また、コスト面では、協力会社と一体となったコスト削減と工場の生産性向上を推進しております。以上の結果、建築事業全体の売上高は58億8百万円(前連結会計年度比7.4%増)、営業利益は62百万円(前連結会計年度比591.2%増)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ17億22百万円減少し、24億93百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、5億75百万円の支出(前連結会計年度は6億53百万円の支出)となりました。税金等調整前当期純利益は2億98百万円でありましたが、売上債権の増加額(△10億3百万円)、仕入債務の減少額(△9億53百万円)、法人税等の支払額(△8億49百万円)、前受金の減少額(△3億58百万円)等の減少要因が、たな卸資産の減少額(24億42百万円)等の増加要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、2億53百万円の支出(前連結会計年度は20億76百万円の収入)となりました。有形固定資産の取得による支出(△2億64百万円)が主なものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、8億94百万円の支出(前連結会計年度は2億21百万円の支出)となりました。短期借入金の返済額(△7億40百万円)、配当金の支払額(△1億41百万円)が主なものであります。