有価証券報告書-第41期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/25 10:39
【資料】
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【項目】
114項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度の世界経済は、米国においては雇用環境の堅調な回復、株価上昇や個人消費の向上などが景気を下支えしたことなどにより回復の傾向が見られ、欧州においても混乱が続いた金融市場が小康状態となりました。一方、中国をはじめとするアジア経済は拡大が期待されるものの、成長の陰りや成長率の鈍化が見受けられ、さらには不安定な政治情勢により為替を含め先行き不透明な状況下にありました。
国内経済におきましても、アベノミクスの第一・第二の矢における金融・財政政策により、株価上昇に伴う資産効果、高額品への消費意欲の向上、さらに、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要も加わり、長く続いたデフレ状態の脱却の兆しも経済指標に現れてきました。しかしながら、第三の矢である成長戦略に関しては未だ力強い政策が打ち出されておらず、さらに個人消費の停滞懸念などがあり、未だ先行きの不透明な状況で推移いたしました。
当社グループにおきましても、不透明な市場環境下、セラミック部品事業の分野では差別化商品であります省エネ・環境対応関連のパワーモジュール向けセラミック製品は堅調に推移しました。また、照明機器事業の分野では一昨年当社グループ会社となった照明メーカーの㈱YAMAGIWA(以下、YAMAGIWAという。)が大きく売上に寄与するとともに、YAMAGIWAと当社の技術を融合させた新照明機器の開発・リリースを積極的に行ってまいりました。その効果は、今後期待出来ると確信しております。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は33,475百万円(前期比37.2%増)、営業利益は3,350百万円(前期比46.4%増)、経常利益は3,645百万円(前期比16.2%増)、当期純利益は2,586百万円(前期比26.7%増)となりました。セグメントの業績は次のとおりであります。
セラミック部品事業
当事業セグメントの売上高は、前期比10.5%増の21,279百万円となりました。
当事業における省エネ・環境関連市場は好調であり、特にHEVやLED向けのセラミック製品などの売上高は堅調に推移しました。さらに、デジタル家電向けを中心とした一般汎用電子部品需要や半導体製造装置関連製品なども、緩やかな回復基調で推移しました。
営業利益は、前期比32.9%増の3,939百万円となりました。
照明機器事業
当事業セグメントの売上高は、前期比136.8%増の12,196百万円となりました。
売上高は前期に子会社となったYAMAGIWAが連結されたことにより、大幅な増収となりました。しかし利益面に関しましては、YAMAGIWAの体質強化の為の構造改革を実施したことにより、一時的な費用増となりました。
営業利益は前期比124.3%増の426百万円となりました。
また、今後も、YAMAGIWAの照明技術と当社グループで培われたセラミック技術を融合させたセラミックLEDモジュールや、それらを使用した新しい照明機器の開発・リリースと拡販に注力してまいります。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動から得られたキャッシュは4,056百万円となり、前期比91百万円の減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動に使用したキャッシュは1,927百万円となり、前期比1,512百万円の減少となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が減少したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動に得たキャッシュは170百万円(前期は947百万円の支出)となりました。主な要因は、自己株式の売却による収入があったことによるものです。
上記キャッシュ増減の結果、営業活動及び財務活動で得たキャッシュの合計が投資活動により使用したキャッシュを上回り、当期末の現金及び現金同等物の残高は、前期比2,497百万円増加の12,507百万円となりました。