有価証券報告書-第92期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/17 14:47
【資料】
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【項目】
120項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度(平成27年4月~平成28年3月)における当社グループを取りまく経営環境は、自動車業界において、北米市場の需要は緩やかに拡大しているものの、国内の販売台数は減少しました。建設機械業界では、国内及び中国をはじめとするアジア圏の需要が低迷しました。
このような状況下、期末円高に振れた為替の影響もあり、連結売上高は、前期比121億9千9百万円(10.3%)減収の1,065億3千9百万円となりました。連結営業利益は、前期比6億4千6百万円(13.1%)減益の42億8千6百万円となりました。また、海外子会社における投資評価の見直し及び固定資産の減損処理を実施したことにより、特別損失を計上したものの、投資有価証券の売却及び債権の株式化の実行に伴う税金費用の削減があり、親会社株主に帰属する当期純利益は、24億8千6百万円となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
特殊鋼鋼材事業につきましては、主要顧客である建設機械向けの売上減が大きく影響し、原料価格低下による価格対応もあり、売上高は、前期比99億3千3百万円(19.7%)減収の405億6千9百万円となりました。営業利益は、原料価格低下及びコスト改善の効果があったものの、売上減の悪化影響がこれを上回り、前期比14億9千7百万円(57.9%)減益の10億8千8百万円となりました。
ばね事業につきましては、国内は建設機械需要低迷による販売減少、海外はアジアでの売上拡大を進めたものの北米における為替の影響により、売上高は、前期比19億4千2百万円(3.9%)減収の481億6千2百万円となりました。営業利益は、国内の販売減少の影響を受けたものの、米国子会社での収益改善と材料調達の一過性コストの解消により、前期比4億6千4百万円(44.6%)増益の15億5百万円となりました。
素形材事業につきましては、特殊合金粉末と精密機械加工品の増収要因があったものの、精密鋳造品の新規品立ち上げの遅れ、建設機械向け鋳鋼品の需要低迷等により、売上高は、前期比12億6千4百万円(12.2%)減収の91億2千2百万円となりました。営業利益は、特殊合金粉末の売上増や原料価格低下による利益増がありましたが、精密鋳造品及び建設機械向け鋳鋼品の売上減の影響が大きく、前期比6千9百万円(12.9%)減益の4億7千1百万円となりました。
機器装置事業につきましては、電力機器関連の売上増により、売上高は、前期比4億1千8百万円(4.5%)増収の97億6千4百万円となりました。営業利益は、電力機器関連の売上増及び採算改善と為替の影響により、前期比4億5千2百万円(81.6%)増益の10億6百万円となりました。
その他の事業につきましては、流通及びサービス業等でありますが、売上高は、前期比3億6千6百万円(9.8%)減収の33億7千4百万円、営業利益は、前期比8百万円(4.5%)増益の1億9千4百万円となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローは営業活動により34億6千6百万円の収入、投資活動で25億5千3百万円の支出、財務活動では63億4千5百万円の収入となりました。
この結果、現金及び現金同等物は当連結会計年度に68億1千2百万円増加し、当連結会計年度末残高は297億6千6百万円となりました。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
税金等調整前当期純利益27億6千9百万円、減価償却費30億6千1百万円ありましたが、所要運転資金5億3千万円、税金等への支払いが16億7千8百万円等ありましたので営業活動全体として34億6千6百万円の収入となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出22億8千2百万円等により、投資活動全体として25 億5千3百万円の支出となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
将来の投資に備えた長期借入金による収入104億5千万円、短期借入金による調達15億6千万円、長期借入金の返済45億9千9百万円、配当金の支払い9億1千7百万円等により、財務活動全体として63億4千5百万円の収入となりました。