有価証券報告書-第104期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/28 11:18
【資料】
PDFをみる
【項目】
111項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀による金融緩和を背景として、企業収益や雇用情勢に改善の動きがみられるなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、中国をはじめとする新興国経済の減速や金融資本市場の変動等により、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きました。
特殊鋼業界におきましては、主要な向け先である自動車業界、産業機械業界における生産減や在庫調整等により、需要は前連結会計年度に比べて低い水準で推移しました。
このような中、当社グループの当連結会計年度の売上高は、販売数量が前連結会計年度に比べ減少したことや鉄スクラップサーチャージ制度の適用に伴う販売価格の低下などにより、前連結会計年度比223億46百万円減の1,491億48百万円となりました。経常利益は、販売数量は減少したものの、原燃料価格の低下、減価償却費の減少やコストダウンの実施などにより、前連結会計年度比18億5百万円増の115億40百万円、ROS(売上高経常利益率)は7.7%(前連結会計年度は5.7%)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比8億69百万円増の74億16百万円、ROE(自己資本利益率)は6.6%(前連結会計年度は6.1%)となりました。
セグメント別の売上高および営業損益の状況は、次のとおりであります。なお、各セグメントの売上高につきましては、セグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。
(鋼材事業)
当連結会計年度の販売数量が前連結会計年度に比べ減少したことや鉄スクラップサーチャージ制度の適用に伴う販売価格の低下などにより、売上高は前連結会計年度比185億40百万円減の1,336億41百万円となりました。営業利益は、販売数量は減少したものの、原燃料価格の低下、減価償却費の減少やコストダウンの実施などにより、前連結会計年度比27億22百万円増の87億77百万円となりました。
(特殊材事業)
当連結会計年度の販売数量が前連結会計年度に比べ減少したことなどにより、売上高は前連結会計年度比13億46百万円減の71億98百万円、営業利益は販売数量の減少などにより、前連結会計年度比3億72百万円減の13億85百万円となりました。
(素形材事業)
当連結会計年度の販売数量が前連結会計年度に比べ減少したことなどにより、売上高は前連結会計年度比44億23百万円減の161億41百万円、営業利益は販売数量の減少などにより、前連結会計年度比4億11百万円減の12億88百万円となりました。
(その他)
子会社を通じて情報処理サービス等を行っており、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比10百万円増の16億80百万円、営業利益は前連結会計年度比0百万円増の58百万円となりました。
(注) 金額に消費税等は含まれておりません。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、営業活動で287億70百万円の収入、投資活動で85億10百万円の支出、財務活動で188億7百万円の支出となりました。
これらにより、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、206億28百万円(前連結会計年度末比13億2百万円増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益(111億31百万円)、減価償却費(93億43百万円)に加え、売上債権の減少(85億17百万円)、たな卸資産の減少(89億4百万円)、仕入債務の減少(△42億47百万円)、法人税等の支払(△48億28百万円)などにより、287億70百万円の収入(前連結会計年度比80億72百万円の収入増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
省エネ、省力、既存設備の更新などを目的とする有形固定資産の取得による支出(△70億89百万円)などにより、85億10百万円の支出(前連結会計年度比26億36百万円の支出増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
借入金の減少(△166億81百万円)などにより、188億7百万円の支出(前連結会計年度比13億80百万円の支出増)となりました。