有価証券報告書-第104期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 11:55
【資料】
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【項目】
76項目

業績等の概要

(1) 業績
当事業年度におけるわが国経済は、政府による経済財政政策や日銀による金融緩和策を背景として、大企業を中心とした企業収益に改善の動きが見られたものの、消費税増税の駆け込み需要の反動による個人消費の回復の遅れ、円安による輸入原材料の上昇懸念やそれに伴う物価の上昇等、実体経済としてはまだまだ厳しい状況が続いております。一方、海外におきましては、米国経済および欧州経済の緩やかな回復が見られるものの、中国経済の減速感および新興国経済の減速など依然として先行きに不透明感が強まる状況で推移しております。
鋳造業界をとりまく経営環境は、国内での自動車向け需要の減少および新興国経済の減速による産業機械関連向け需要の減少等の影響により、受注の拡大には至っておりません。また、輸入鋳物副資材価格の高騰や電気料金の値上げなどにより依然として厳しい状況が続いております。
このような状況下、営業活動におきましては新規顧客の開拓及び積極的な提案営業活動を推進してまいりました。生産活動におきましては生産性向上活動および品質向上活動の強化、徹底した原価低減活動による製造諸経費の削減等を行い収益改善に努めました。それらの結果、当社の売上高は、3,844百万円と前年度に比べ148百万円、率にして3.7%の減少となりました。利益面につきましては、199百万円(前事業年度は119百万円)の経常利益を計上することとなりました。また、当期純利益につきましては、投資有価証券売却益142百万円等の計上により293百万円(前事業年度は185百万円)となりました。
事業のセグメント別の業績を示しますと、次のとおりであります。
①鋳物事業
当事業部門におきましては、積極的な営業活動の推進に努めましたものの自動車部品、油圧部品を含むすべての部門の販売・生産が減少いたしました。収益面におきましては、鋳物副資材価格の高騰や電力料金の値上げにより厳しい状況が続いております。これらの状況に対処すべく、生産性向上活動および徹底した製造諸経費の削減等、収益改善に努めました結果、売上高は、3,827百万円(前年同期比3.7%減少)、営業利益141百万円(前年同期比132.9%増加)となりました。
②その他
機工事業部におきましては、販売先の新規開拓およびレンタル品の拡販等、積極的な販売促進活動の展開を図りましたが、いまだに設備メンテナンス工事には消極的なメーカーの傾向は継続しており、当初の計画に達することができませんでした。それらの結果、売上高は、16百万円(前年同期比8.5%減少)、営業損失は、8百万円(前事業年度は、営業損失1百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、342百万円の収入(前年同期は205百万円の収入)となりました。主な内訳は税引前当期純利益321百万円、減価償却費222百万円、投資有価証券売却益135百万円、売上債権の減少額95百万円、仕入債務の減少額48百万円等を計上したためであります。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、135百万円の支出(前年同期は981百万円の支出)となりました。これは投資有価証券の取得による支出1,372百万円、投資有価証券の売却による収入1,541百万円および有形固定資産の取得による支出96百万円が主なものであります。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、218百万円の収入(前年同期は244百万円の収入)となりました。これは長期借入れによる収入869百万円および長期借入金の返済による支出650百万円が主なものであります。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、1,379百万円となりました。