有価証券報告書-第68期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/24 9:05
【資料】
PDFをみる
【項目】
123項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度における経済環境は、海外では、中国を中心とした新興国経済の失速、原油の大幅下落、中東における地政学的リスクの高まりなど不安定要素が増してきましたが、米国及び欧州は好調だったことから、底堅い推移となりました。国内では、新興国減速の影響や年明けから急速に進んだ円高が国内経済の先行きに不透明感を生むなど、力強さに欠ける展開となりました。当社が関連する分野では、自動車市場は、国内及び中国を含むアジアでは先行き不透明な状態が続いておりますが、北米と欧州では堅調に推移いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、主に平成27年3月31日に第一化成ホールディングス株式会社の全株式を売却しプラスチック事業の大部分が連結対象から除外されたことにより、前連結会計年度比35.3%減の190億73百万円となり、営業利益も同様の理由により、同38.2%減の6億68百万円となりました。経常利益は、同32.3%減の6億71百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、同9.7%増の5億87百万円となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
なお、プラスチック事業は、平成27年3月31日の第一化成ホールディングス株式会社の全株式売却によって重要性が低下したため、当連結会計年度より精密ばね事業に統合いたしました。一方、重要性の高い海外事業を含めた地域別管理体制を強化したため、当連結会計年度より所在地別セグメントを報告セグメントとすることにいたしました。なお、前連結会計年度との比較は、当連結会計年度において用いた報告セグメントのベースで行っております。
① 日本
プラスチック事業の大部分が連結対象外となったほか、OA機器向けの減少ならびに固定費が増加したことなどにより、売上高は前連結会計年度比43.8%減の75億39百万円、セグメント損失は4億1百万円となりました。
② 米州
自動車向けが好調に推移したほか、インフラ向けが増加しました。これらの結果、売上高は前連結会計年度比17.3%増の21億8百万円、セグメント利益は同9.2%増の28百万円となりました。
③ 欧州
医療向けが高水準を維持したほか、航空機向けが増加しました。これらの結果、売上高は前連結会計年度比11.0%増の22億86百万円、セグメント利益は同14.5%増の3億50百万円となりました。
④ アジア
プラスチック事業の大部分が連結対象外となったことにより、売上高は前連結会計年度比41.5%減の71億38百万円、セグメント利益は同8.8%減の7億円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ7億37百万円減少し、26億69百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動により資金が14億15百万円増加(前連結会計年度は21億39百万円の資金増加)しました。
主な要因は、税金等調整前当期純利益が7億57百万円、減価償却費による資金留保8億8百万円によるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動により資金が28億64百万円減少(前連結会計年度は11億79百万円の資金減少)しました。
主な要因は、有形固定資産の取得による支出として18億54百万円及び定期預金の預入による支出として7億97百万円によるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動により資金が9億51百万円増加(前連結会計年度は7億94百万円の資金減少)しました。
主な要因は、有利子負債の増加によるものです。