訂正有価証券報告書-第91期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2016/04/15 11:21
【資料】
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【項目】
124項目

研究開発活動

当社グループは、中長期に向けて、競争力を大幅に強化するための新技術・新製品の開発を積極的に進めております。なお、研究開発活動につきましては日本のみで行っておりますのでセグメント別の記載を省略し製品区分で記載をしております。
当連結会計年度における主な製品区分ごとの成果は以下のとおりであります。
シャシばね区分では、懸架コイルばね、スタビライザ、重ね板ばねともに国内減産下における収益確保と競争力強化を目指し、コンパクトラインの展開と更なる効率化及びロバスト性向上のための技術開発に取組んでおります。ゼロ・エミッション塗装工程を有するコンパクトライン群は、国内のみならず海外拠点の生産ラインへも順次展開されており、そのエネルギー効率の良さと相まって環境負荷低減にも大いに貢献しております。また、製品の小型化・軽量化と低コスト化のニーズはますます強くなっており、さらにはカーメーカーの調達と部品メーカーの供給は世界的なボーダーレス状態の様相を呈しております。こうした変化に対応すべく、高強度材料や強化処理法の開発、そして海外各拠点での現地材活用や海外材・国内材問わず廉価材料の積極的な調査と採用も引き続き行い、適材適所の体制を目指しております。
精密ばね区分においても同様に、競争力を確保すべく安価な海外材や廉価材でも要求品質・要求性能が得られる設計を実現するために設計素性向上活動を継続的に行っており、ノウハウとデータの蓄積による成果が製品に現れつつあります。また、昨年トヨタ技術開発賞を受賞した1個単位流しのリング新工法コンパクトラインの海外展開も順調に進んでおります。さらに、特殊材料に新工法を追加することで、性能向上と画期的な軽量化を実現した製品も海外で生産が開始されました。こうした製品に対する新たな技術革新と低燃費技術関連に使用される新用途ばねの開発も多岐にわたり手掛けており、量産開発ステージに移行する製品も多数出ております。
ケーブル区分では、現地材や海外材と言った廉価材料の活用に加え、現地調達部品の採用活動を積極的かつ継続的に進めております。海外の廉価な材料を活用するための伸線・撚り線技術開発も進められ、量産が開始されたアイテムも出てきており、来年度も継続して拡大していく計画であります。また、海外事業においては、良品廉価な現地調達部品の活用と、それら部品の組付けにおいて非常に高い生産効率性を有したコンパクトでスリムな組付ラインとを合わせて、今後更なるビジネス拡大に寄与するものと考えております。
その他区分(建築用部品他)では、窓開閉装置における当社コア技術応用の拡大をはかり、省スペース・小型化のニーズに対応できる製品の拡充を進めております。新たな製品としては、重量シャッター関連製品の開発に取組み、各シャッターメーカー向けに製品の販売を開始しております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は3億1千2百万円となっております。