訂正有価証券報告書

【提出】
2015/07/01 11:26
【資料】
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【項目】
82項目

研究開発活動

当社の研究開発活動には、発明研究と基礎研究開発、製品化のための応用研究開発及び既存製品のための改良研究開発があり、主に技術開発課(平成27年3月31日現在5名)と白州技術センター(平成27年3月31日現在6名)が連携して担当しております。
当期における研究開発費の総額は92,883千円であります。なお、当社は社内研究が主であり、担当者が複数の案件に携わっているため、研究開発内容別の費用算出が困難であり、記載を省略しております。
なお、研究開発内容別の研究目的、主要課題及び研究成果については次のとおりであります。
(1)菱葺屋根の研究開発
屋根・外壁兼用となる菱葺屋根の研究開発に着手しました。在来の菱葺屋根とは異なる新しい意匠屋根の研究開発を行い、生産設備の構築を行うとともに販売に向けて準備を進めております。
この菱葺屋根は小面積の金属製屋根材をハゼかけして葺いていくため、色調の組み合せによるオリジナルな意匠が可能であり、これまでにない自由な発想を設計者へ提供することで販売の拡大が見込まれます。また、菱葺屋根はプレス加工(機械加工)で製作するため在来の手加工に比べて製品精度が高く、美しい仕上りを実現するとともにコストの低減が図られております。
(2)金属外壁の研究開発
前期に着手した金属製外壁材の研究開発を継続し、外壁材を設置する向きを縦方向だけではなく横方向も加えることで意匠のバリエーションを増やしました。
(3)太陽電池設置部材の研究開発
太陽電池設置部材の研究開発を継続し製品の改良・バリエーションの追加を行いました。これまで培った開発経験からコストを抑えながら施工業者等のニーズを反映した新たな製品を開発しました。
また、太陽電池設置用の関連付属部材(ケーブル受けやアースを取る部材)を標準部材として提供することで、施工性と機能性を向上させ市場競争力の強化につなげました。
製品の改良やバリエーションの追加、新たな取り付け方法の開発を継続して実施することでユーザーのニーズを追求し、ひいては省エネルギー化に貢献できる太陽光発電システムの普及につなげます。
(4)大和葺屋根の研究開発
金属材の大和葺屋根の研究開発に着手いたしました。
大和葺きとは厚い木板を互い違いに並べ、上葺き材と下葺き材を分割することで木片の重なりと深い陰影を表現でき、意匠性が高く、働き幅を可変化することで建物用途に合わせた使い分けが出来るため、様々な建物での採用が可能となります。
また、金属製とすることで長寿命化が可能となり、同時に金属材を薄板にすることで軽量化が図られ、設置対象となる建物への負担が大幅に軽減されます。
(5)金属屋根の性能に関する研究開発
当期は防耐火構造の国土交通大臣認定を5件取得いたしました。これらの高い性能評価を得ることで他社との差別化が図られ、市場競争力の向上につながります。