有価証券報告書-第51期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/25 14:22
【資料】
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【項目】
117項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度における我が国経済は、消費税率の引上げ前の駆け込み需要の反動により個人消費が減少し、景気の一時的な押し下げ要因となりましたが、消費税の再増税先送りや日銀の金融緩和策が企業マインドの改善を下支えし、緩やかな回復基調で推移しました。しかし一方では、新興国経済の成長鈍化や9月以降の急激な円安で輸入コストが上昇し、先行きは不透明な状況が続いております。当社グループが関連する建設市場におきましても、景気対策関連の公共投資の増勢や堅調な民間設備投資を背景に、市況改善の傾向が顕著となってきました。しかしながら一方では、建設資材の不足や人員不足により、建設コストの上昇や工事の着工ペースに遅れが生じておりました。
このような状況のもと、当社グループでは、引き続き主力製品のあと施工アンカーの売上が好調であったほか、太陽光発電市場向け製品が好調に推移しました。また、利益面では、高付加価値製品の販売を促進する一方で、営業経費等のコスト抑制に努めました。
この結果、当連結会計年度の売上高は17,835百万円(前連結会計年度比3.6%増)、営業利益1,511百万円(同0.1%減)、経常利益1,509百万円(同2.5%増)、当期純利益は1,114百万円(同22.4%増)となりました。
各セグメントの業績は以下のとおりであります。
①ファスニング事業
建設資材の不足や人員不足により工事の着工に遅れが出ましたが、都市圏を中心とした堅調な再開発需要や維持保全需要の回復を受けて、主力製品である金属系・接着系アンカーやワンサイドファスナー、電動油圧工具の販売が好調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は13,423百万円(前連結会計年度比2.6%増)、セグメント利益は1,170百万円(同4.3%増)となりました。
②リニューアル事業
太陽光関連は、メガソーラーの物件や耐震補強工事の受注は好調であったものの、当該事業に伴う販売管理費が増加しました。
この結果、当セグメントの売上高は3,854百万円(同6.9%増)、セグメント利益は332百万円(同7.7%減)となりました。
③センサー事業
電子基板関連やアルコール測定器の販売は、前年とほぼ同じ推移となりました。一方、利益面では、電子基板関連の販売価格の見直しやアルコール測定器の定期的校正に伴う安定した利益の確保に努めてまいりましたが、たな卸資産簿価切下げの影響により、前年同期比で減少しました。
この結果、当セグメントの売上高は665百万円(同2.7%増)、セグメント利益は2百万円(同85.2%減)となりました。
なお、数値にはセグメント間取引を含んでおります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度と比較して67百万円(4.3%)増加し、当連結会計年度末には1,644百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、1,127百万円(前連結会計年度は1,356百万円の増加)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益1,514百万円に加え、減価償却費が290百万円となった一方、たな卸資産の増加額が200百万円、仕入債務の減少額が129百万円、法人税等の支払額が548百万円となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、309百万円(前連結会計年度は240百万円の減少)となりました。これは主として有形固定資産の取得による支出が330百万円となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、783百万円(前連結会計年度は710百万円の減少)となりました。これは主として短期借入金の純減少額が1,220百万円、長期借入金の返済による支出が330百万円、配当金の支払額が122百万円となった一方、長期借入れによる収入が900百万円となったことによるものであります。