有価証券報告書-第58期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/30 9:00
【資料】
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【項目】
117項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結会計年度末における資産及び負債並びに連結会計年度における収益及び費用の各数値に影響を与える見積りは、主に貸倒引当金、製品保証引当金、賞与引当金及び法人税等であります。これらの見積りについては、過去の実績、個別の状況を検討し、合理的と考えられる判断基準に基づき評価を行っております。
(2)財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ63億3千5百万円増加し、1,358億6千1百万円となりました。流動資産は、主に有価証券が償還により減少しましたが、現金及び預金、電子記録債権、たな卸資産が増加したことにより、46億6千1百万円の増加となりました。固定資産は、株価上昇に伴い投資有価証券が増加したことにより、16億7千4百万円の増加となりました。
負債は、主に未払法人税等及び前受金などが増加したことにより、前連結会計年度末に比べ25億9百万円増加し、288億1千6百万円となりました。
純資産は、為替相場が円高に推移したことにより為替換算調整勘定が減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益74億7千6百万円を計上したことや株価上昇に伴うその他有価証券評価差額金などが増加したことにより、前連結会計年度末に比べ38億2千6百万円増加し、1,070億4千4百万円となりました。
この結果、自己資本比率は78.4%、1株当たり純資産額は947円となっております。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ9.5%増の990億1千9百万円となりました。
国内機器販売事業は、水処理機器やメディカル機器は低調に推移しましたが、貫流ボイラ及び関連機器や舶用ボイラは、引続き好調に推移しました。この結果、当事業の売上高は519億5千6百万円と前連結会計年度(488億4千2百万円)に比べ6.4%増となりました。
国内メンテナンス事業は、設置台数の増加と有償保守契約取得の積極的な活動により売上を伸ばしました。この結果、当事業の売上高は270億5千万円と前連結会計年度(257億5千5百万円)に比べ5.0%増となりました。
海外機器販売事業は、アセアン地域では低調に推移しましたが、中国では環境問題に対応するため石炭焚きボイラから高効率ガス焚きボイラへの入替が急速に進み、米国や韓国、台湾なども積極的な提案活動により売上を伸ばしました。さらに円安効果もあり、当事業の売上高は160億2千6百万円と前連結会計年度(126億3百万円)に比べ27.2%増となりました。
海外メンテナンス事業は、積極的なメンテナンス網の拡大や大手ユーザーに対する有償保守契約の取得活動を行いました。この結果、当事業の売上高は39億8千6百万円と前連結会計年度(32億2千2百万円)に比べ23.7%増となりました。
売上原価は、増収効果及び人件費や減価償却費の増加などにより、前連結会計年度に比べ10.2%増の588億2千5百万円となり売上原価率は59.4%と、前連結会計年度を0.4%上回りました。
販売費及び一般管理費は、人件費及び研究費の増加やメンテナンス拠点の開設費用等が増加したため、前連結会計年度に比べ6.9%増の299億7千4百万円となりました。
営業利益は、前連結会計年度に比べ13.4%増の102億2千万円となり、売上高営業利益率は10.3%と前連結会計年度を0.3%上回りました。
営業外損益は、営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、6億6千7百万円の収益となりました。この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ0.8%増の108億8千7百万円となり、売上高経常利益率は11.0%と、前連結会計年度を0.9%下回りました。
特別損益は、特別利益から特別損失を差し引いた純額は、1億9千3百万円の収益となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ4.9%増の110億8千万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、同0.2%増の74億7千6百万円となりました。
また、1株当たり当期純利益は66円46銭、自己資本利益率は7.1%となりました。
なお、セグメント別の売上高の概況については、「1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1億1千4百万円増加し、238億7千4百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ25億3千5百万円増加し、114億9千8百万円の収入となりました。これは主に、法人税等の支払額が減少したことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ支出が73億3千1百万円増加し、79億9千3百万円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が減少しましたが、定期預金の預入による支出が増加したことによるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ支出が1億5千万円増加し、23億9千6百万円の支出となりました。これは主に、配当金の支払額が増加したことによるものであります。