有価証券報告書-第99期(平成25年1月1日-平成25年12月31日)

【提出】
2014/03/28 14:17
【資料】
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【項目】
133項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度は、円安基調で推移したことなどから海外向けの売上高は全般的に増加しましたが、とりわけ縫製機器事業におけるアジアの新興国地域での売上高が大幅に増加したことなどにより連結売上高は943億8千5百万円(前連結会計年度比24.5%増)となりました。売上高が増加した影響やコスト削減の効果もあり連結営業利益は51億5千1百万円(前連結会計年度は14億5千1百万円の損失)、連結経常利益は38億7千8百万円(前連結会計年度は29億9千6百万円の損失)となりました。また、希望退職者の募集などによる特別退職金14億8千1百万円を特別損失へ計上しましたが、当期の業績と今後の業績見通し等を踏まえ、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、法人税等調整額の戻入11億7千1百万円を計上したことなどから連結当期純利益につきましては、30億6百万円(前連結会計年度は83億4千2百万円の損失)となりました。
なお、当社は厳しい事業環境においても持続的な成長を可能とするため、当期初より「JUKI構造改革プラン」を策定しグループ全体の構造改革を進めてまいりました。これに基づきバリューチェーン構造改革として、営業固定費の削減、製造原価の低減、開発の効率化、管理間接部門のスリム化によるコスト削減およびたな卸資産の削減などによるキャッシュ・フローの改善を主な施策として取り組んだこと、また、この改善後のコスト構造をベースに増収増益施策として、成長市場・得意領域への経営資源の集中投入や事業領域の拡大に取り組んできたことなどにより、連結営業利益は前連結会計年度比で66億2百万円の増加、連結経常利益では68億7千5百万円の増加となり、業績を大きく改善することができました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 縫製機器事業
アジアの新興国地域において産地移動や米州・日本等向けのアパレル需要回復に伴う設備投資需要が大きく伸びたことで売上が大きく増加いたしました。また、自動車シートやスポーツシューズなどアパレル以外の縫製事業向けの売上も堅調であったことなどに加え、円安基調による影響もあり、縫製機器事業全体の売上高は688億3千6百万円(前連結会計年度比31.3%増)となり、セグメント利益(経常利益)は38億4千万円(前連結会計年度のセグメント損失は5億3百万円)となりました。
② 産業装置事業
前連結会計年度の売上高に寄与したタイの水害による復興需要が当期ではなくなったことでアジアでの売上は減少いたしましたが、最大の市場である中国や米州での売上は徐々に回復し、また、LED市場向け商品の販売増もあったことで、産業装置事業全体の売上高は188億2千6百万円(前連結会計年度比14.2%増)となり、セグメント利益(経常利益)は4億1千9百万円(前連結会計年度のセグメント損失は10億2千9百万円)となりました。
③ その他
その他の連結売上高は67億2千3百万円(前連結会計年度比2.9%減)、セグメント利益(経常利益)は2億6千9百万円(前連結会計年度比19.0%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースでの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ17億2千万円減少し62億3千9百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、64億5百万円の収入(前連結会計年度は18億4千1百万円の支出)となりました。「JUKI構造改革プラン」での施策であるたな卸資産の削減によるキャッシュ・フローの改善の成果58億9千5百万円が出たことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、2億9千3百万円の収入(前連結会計年度は2億8千3百万円の収入)となりました。有形固定資産の売却による収入があったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、94億4千5百万円の支出(前連結会計年度は32億3千3百万円の収入)となりました。有利子負債の減少などによるものです。