訂正有価証券報告書-第83期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/07/01 15:24
【資料】
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【項目】
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業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度を取り巻く経済環境は、日本においては消費税増税の反動も一巡し、景気は緩やかな回復基調で推移しました。原油価格やエネルギーコストの下落による好材料があるも、定着した円安による資材価格の上昇により、コスト面で不安定な状況で推移しました。海外においては、欧州での債務問題の再燃が落ち着くも、中国を始めとした新興国での景気後退により、先行きに不透明感が残る状況で推移してまいりました。
当社グループが主として関連する自動車業界におきましては、国内では乗用車販売の回復に力強さはなく、円安状況下でも引き続き進んでいく海外生産へのシフトにより、厳しい状況で推移しました。海外においても、中国を含む、アジア地域での自動車販売数量の減少、伸び率の鈍化により不透明感が増す状況で推移しました。こうした状況の中、当社グループはアジアや北米等の海外市場での受注増加と円安の後押しを受け、売上高は拡大し、継続的な原価低減活動、経費圧縮等を推進してまいりました結果、売上高は前年同期比増収、利益面では営業利益、経常利益で増益となるも、親会社株主に帰属する当期純利益は特別損失の増加及び過年度法人税等の支払いにより減益となりました。
当連結会計年度の業績数値につきましては、次のとおりであります。
売上高 1,746億28百万円 (前年同期比 5.3%増)
営業利益 213億34百万円 ( 〃 10.0%増)
経常利益 241億76百万円 ( 〃 4.8%増)
親会社株主に帰属する当期純利益 118億52百万円 ( 〃 6.4%減)
セグメントの業績概況は次のとおりであります。
①日本
国内顧客及び海外市場向けの受注の減少により、売上高は429億9百万円と前年同期に比べ23億76百万円の減収となりました。セグメント利益は生産再配置に伴う一時的な費用増及び操業度の減少により、69億19百万円と前年同期に比べ4億90百万円の減益となりました。
②アジア
アジア市場では市場が後退する中、新規受注の獲得と円安による為替換算の影響もあり、売上高は321億円91百万円と前年同期と比べ59億91百万円の増収となりました。セグメント利益は100億31百万円と前年同期と比べ25億46百万円の増益となりました。
③北米
北米経済が堅調を維持する中、円安による為替換算の影響もあり、売上高は146億70百万円と前年同期と比べ25億5百万円の増収となりました。セグメント利益は、新拠点の黒字化により16億9百万円と前年同期と比べ8億31百万円の増益となりました。
④その他地域
欧州市場では、円高による為替換算の影響を受け、売上高は24億39百万円と前年同期と比べ2億11百万円の減収となりました。セグメント利益は南米の新設拠点の創業費用により5億38百万円と前年同期と比べ2億83百万円の減益となりました。
<ファルテックグループ>ファルテックグループでは、北米、タイ、中国での受注増により売上高は824億16百万円と前年同期と比べ28億70百万円の増収となりました。セグメント利益は、日本での先行開発費用増、英国での新車立ち上げ費用増等により25億64百万円と前年同期と比べ4億88百万円の減益となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前連結会計年度末と比
較して46億60百万円増加し、249億28百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、252億13百万円(前年同期比55.4%増)となりました。主な資金の増加は、税金等調整前当期純利益232億17百万円、減価償却費89億94百万円、利息及び配当金の受取額17億72百万円、主な資金の減少は、法人税等の支払額51億95百万円、持分法による投資利益28億92百万円、仕入債務の減少額15億35百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、131億17百万円(前年同期比10.4%増)となりました。主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出128億55百万円、投資有価証券の取得による支出8億46百万円、有形及び無形固定資産の売却による収入11億66百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、80億48百万円(前年同期比54.0%増)となりました。主な内訳は、長期借入金の返済による支出185億42百万円、リース債務の返済による支出11億80百万円、非支配株主への配当金の支払額37億88百万円、配当金の支払額19億9百万円、長期借入による収入183億28百万円であります。