訂正有価証券報告書-第81期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/09/11 10:44
【資料】
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【項目】
76項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものです。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。財務諸表の作成において見積りや予想を必要とする会計処理がありますが、これらが実績と異なる場合があります。この財務諸表の作成のための重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 重要な会計方針」に記載しています。
(2)当事業年度の財政状態の分析
総資産は、15,388百万円(前期末比4.1%減)となりました。これは主に現金及び預金の減少によるものです。負債は、5,167百万円(前期末比15.9%減)となりました。これは主に法人税等の支払によるものです。純資産は、10,220百万円(前期末比3.3%増)となりました。自己資本比率は、66.4%(前期末は61.7%)となりました。
(3)当事業年度の経営成績の分析
売上高は、10,211百万円(前期比2.2%増)となりました。主な最終製品別売上高構成比率は、薄型表示部品関連機器が65.6%(前期は61.8%)、機能性紙・フイルム関連塗工機器が10.7%(前期は16.8%)、電子部品関連塗工機器が6.1%(前期は8.6%)、エネルギー関連機器が9.3%(前期は3.5%)となりました。売上高に占める輸出の割合は、30.2%(前期は45.8%)となりました。売上総利益は、1,056百万円(前期比45.5%減)、売上総利益率は、10.3%(前期は19.4%)となりました。販売費及び一般管理費は、597百万円(前期比15.6%減)となりました。営業利益は、458百万円(前期比62.7%減)、経常利益は、516百万円(前期比59.0%減)、当期純利益が303百万円(前期比57.8%減)となりました。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の機械で生産する光学フイルムは、スマートフォン向け高機能携帯端末などの薄型表示部品用やタッチパネル用ハードコートフイルムに最も多く使用されるため、今後の国内外の消費者動向が、業績に大きく影響する可能性があります。さらに、海外需要を考えると、国外の政治経済や為替にも大きな影響を受けやすい構造となっています。
(5)経営戦略の現状と見通し
国内景気は、政府による金融政策、財政政策、成長戦略の実施を背景として経済は、緩やかに回復の兆しが見られましたが、今後は成長著しい新興国への輸出売上増大が最重要と考えられます。しかし、大幅な為替変動は、受注先への大きな負担となることも考えられ、より一層のコスト削減努力が必要となります。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローで、2,905百万円の資金を使用いたしました。これは主に一部大型製品の売上債権の回収が次期に集中したことによるものです。取引銀行とは各々当座貸越契約の枠を十分に設定し、さらに売掛債権の流動化も随時実施可能な状態となっています。
(7)経営者の問題認識と今後の方針について
今後は、スマートフォンやタブレット端末をはじめとする高機能携帯端末機器用フイルムや二次電池用電極製造装置が当社の売上構成比率をあげてくると考えています。また、新しい事業分野としては、太陽光発電、逆浸透膜及び経皮薬剤の関係にも進出していきたいと考えています。さらに、研究用のテスト機として、当社の従来機より更に小型の高精度塗工機「スマートラボ」を低価格で提供することにより、受注の間口を広げていくことが今後の営業活動に必要であると考えています。