有価証券報告書-第40期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/27 11:20
【資料】
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【項目】
100項目

研究開発活動

当社グループの研究開発活動は、開発センターを中心にコア技術の追求と確立を目指しております。開発センターは、当社グループのコア技術であるダイヤフラム及び様々な分野に関しての流体移送に関する基礎技術を追求するとともに、ポンプ及び計測制御機器の開発・製品化研究も担っております。
また、開発・製品化研究においては、生産本部(工場)、東京・大阪・名古屋・中四国・福岡の各拠点の技術部門と連携して、お客様からの要望やマーケットにおける潜在的な需要に関する情報を取り入れる事で、お客様から望まれる独創的な製品の開発を迅速に行う事を目指しております。
当連結会計年度における主な活動は次のとおりです。
〇高精度小型スムーズフローポンプ「Qシリーズ」のラインナップ追加
当社のオンリーワン製品である「スムーズフローポンプ(高精密ダイヤフラムポンプ)」を研究段階から一貫して使用していただけるよう、研究所やラボ施設向けの高精度小型スムーズフローポンプ「Qシリーズ」を開発し、スムーズフローポンプのトータルラインナップを整えました。
「Qシリーズ」は使いやすさもコンセプトに盛り込み、大学の研究室などでも容易にご利用いただける製品となりました。
また、新しいお客様との出会いとともに、新たなニーズにも応えられるよう「Qシリーズ拡張タイプ」を開発し、発売いたしました。高耐食(PTFE、SUS)、高機能(入出力制御、時間制御)などお客様から多く寄せられた要望を取込んだ製品となっております。当製品のメリットを、さらに多くのお客様に享受していただくために、市場の開拓を進めてまいります。
〇真空引抜きポンプの製品化
前期に引き続いて直動ダイヤフラムの機密性を利用し、真空状態から薬液を引抜く「真空引抜きポンプ」の開発を行い、製品化に至りました。新開発の「真空引抜きポンプ」は、従来ポンプの問題点をクリアーした構造で、お客様のニーズを充たす製品となっております。
「真空引抜きポンプ」は、真空状態からの引抜きに関する優位性のみならず、高粘性液の移送にも優れた製品となっており、「真空引抜き」と「高粘性液移送」の両方の切り口で市場の拡大をはかってまいります。
〇移送の難しい液体に関する研究
新市場・新用途の開拓とお客様の困り事を解決する場として、溶剤環境試験室を稼働しております。
当試験室はお客様と共に難移送液の課題解決と、実液での立会試験実施の両方に活用することができるため、当試験室を使用していただいたお客様からは高い受注率に繋がる成果を得ています。また、お客様の難移送液の問題解決に取り組むことで、独自ノウハウが蓄積されており、今後の新製品開発やお客様への提案につなげてまいります。
〇基礎技術・要素技術の研究
製品のコア技術の一つのダイヤフラムについて、素材・形状の研究をはじめとし、様々な解析やシミュレーションなど基礎研究を積み重ね、製品開発・改良に向けたノウハウの蓄積を行っております。
この他にも、水処置、滅菌・殺菌市場向けをはじめ、これまで培ってきた流体コントロール技術を駆使して、お客様のニーズに合った高付加価値製品の開発や次世代技術の研究開発を行いました。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は2億33百万円です。