有価証券報告書-第104期(平成31年3月1日-令和2年2月29日)

【提出】
2020/05/28 14:33
【資料】
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【項目】
90項目

事業等のリスク

当社グループの業績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクは以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものです。当社グループは、これらのリスクを認識したうえで、発生の回避および発生したときの対応に万全を尽くす所存です。
(1) 経済動向
当社グループ製品の売上高は、当社グループ製品の販売先である日本国内および米州、欧州、アジア(特に中国)の経済状況ならびに主たる需要先である自動車、半導体等の各業界の設備投資および生産動向の影響を大きく受けます。これらの業界動向は、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 為替相場の変動
当社グループは、米ドルやユーロの現地通貨建ての製品輸出を行っており、為替相場の変動は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。想定以上の円高は、製品の競争力を弱め、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 金利の変動
当社グループは、借入金等の有利子負債の適正化を図っておりますが、今後の市場金利の動向によっては、なお当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 競争の激化
当社グループの事業分野においては、それぞれの分野で強力な競合相手が存在しています。特に価格面での競争の激化に直面し、当社グループ製品のシェアの高い分野でも、将来とも優位に競争できるという保証はありません。価格面での激しい競争は、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 市場環境の変動
当社グループの主要製品であるACサーボモータおよび制御装置ならびにアーク溶接ロボット、スポット溶接ロボット、塗装ロボット等および半導体・液晶製造装置用クリーン・真空搬送ロボットは、半導体、自動車、液晶、電子部品の各関連業界の動向に大きな影響を受けます。これらの業界からの需要が減少すれば、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 原材料の調達
当社グループは、鋼材等の原材料や各種部品を多数の取引先から調達していますが、調達価格の高騰や業界の需要増によっては継続的に必要量を入手できない場合があります。この結果、当社グループの生産に影響を与え、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 品質問題の発生
当社グループは、国内および海外の品質基準によって国内および海外生産拠点で製品の製造を行い、すべての製品につき欠陥が発生しないように万全の品質管理体制を整えております。しかしながら、すべての製品において、まったく品質に欠陥がなく、製造物賠償責任が発生しないという保証はありません。
生産物賠償責任保険に加入していますが、すべてをこの保険でカバーできずに当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) 情報セキュリティ
当社グループは、事業活動において入手した顧客・取引先等の関係者、並びに従業員の個人情報を保有しております。これらの機密情報の安全保持・適正な取り扱いについては、最重要課題として情報管理規定と情報セキュリティ管理体制および技術的対策を構築し、あらゆるデータ侵害やインシデントを想定したセキュリティ強化に努めています。しかしながら、想定を超えた不測の事態により情報侵害が発生した場合は、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9) 自然災害・社会的混乱
当社グループは国内および海外に事業展開しています。大地震や津波、台風、大雨による洪水や河川氾濫などの自然災害、テロ、戦争、新型ウイルス等の感染症が発生した場合には、生産活動をはじめとする企業活動全般や人的資源に重大な影響、損害を与え、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に年初に発生した新型コロナウイルスは、未だ終息の兆しが見えない状況にあります。新型コロナウイルスの影響が継続・拡大した場合は、当社やお客さまの工場稼動の悪化要因になる等、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(10)環境規制・問題
当社グループは、環境理念として、「経営理念に基づき、地球環境保全が人類共通の最重点課題の一つであるとの認識に立ち、企業活動のあらゆる面で環境に配慮して積極的に行動することにより、持続可能な社会の実現に貢献する」ことを明示しています。生産活動(グリーンプロセス)における環境負荷は従来以上に低減するとともに、当社技術力をもって製品の環境性能を高め、製品(グリーンプロダクツ)により世の中の環境負荷を低減することで更なる貢献を果たすことに努めております。将来、異常気象に伴う損害や環境法令・規制の強化に伴う費用の増加が、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11)法制・各国規制
当社グループは、グローバルで事業活動を展開しており、各地域における各種法規の適用を受けています。遵守するための社内ルールの整備や教育に努めていますが、これらの法規等が従来よりも厳格になることにより、事業活動が制限を受けたり、罰則や法規制等に適合するための費用増加が当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループの従業員に対しては、行動規範やコンプライアンス教育を通じ、高い基準の論理規範の遵守を求めています。しかしながら、個人的な不正行為等を含めコンプライアンスに関するリスクを完全に回避することはできないため、重大な法令違反等を起こした場合には、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(12)訴訟・法的手続き
当社グループは、グローバルで事業展開をしており、事業活動を進めていく中で様々な訴訟等を受ける可能性があります。また、当社グループで保有し、またはライセンスを取得した知的財産権を利用しており、今後これらのライセンスを維持できる保証はありません。当社製品に係るその他の知的財産権につき第三者から権利侵害にあたるとして訴訟提起される場合があります。訴訟が提起された場合には、結果によっては、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(13)企業買収および他社との業務提携等に係るリスク
当社グループは、グローバルにおける競争力強化のため、企業買収および資本参加を含む投資、他社との業務提携等を積極的に進め、製品の開発、生産、販売・サービス体制の整備・拡充を中心に事業の拡大を図っています。しかしながら、その期待する効果が得られない場合、または、提携・協力関係が解消された場合には、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(14)人材確保
当社グループは、従業員一人ひとりが自立して成長し、その結果として会社が成長することを表す人事理念をもとに人材の採用、育成を行っています。製造、販売、技術開発、その他の専門分野の人材は、人事理念のもとに時代のニーズを先取りして新しいことに絶えずチャレンジし、プロフェッショナルな意識を持ち、失敗を恐れず皆と協力しながら新しいことにチャレンジし続けてきました。しかし、そのような人材が、人材の獲得競争、人材の流動化による退職等により、十分な人材の採用、育成ができなかった場合、世の中の変化に対応できないことで競争力の低下に繋がり、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(15)海外事業
当社グループは、持続的な事業の拡大を実現するため、グローバルで積極的な事業展開を図っています。このため、宗教・文化等の相違、各国の経済・市場動向の不確実性リスクに加え、政治的変動また予期できない法規の改正などにより、政治的、経済的もしくは法的な障害を伴う可能性があり、その結果、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(16)風評リスク
当社グループは、法令を遵守して事業活動を行っておりますが、万が一法令違反などの不適切な行為が発覚した場合は、違反事項に対して可及的速やかに適切な処置を行います。しかしながら、マスコミ報道やインターネット上での書き込みなどにより、当社グループに対する悪質な風評が発生・流布した場合は、それが正確な事実に基づくものであるか否かに関わらず、当社グループの社会的信用が毀損され、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。