- #1 事業等のリスク
NECグループは、2018年に英国のノースゲート・パブリック・サービシズ社(現NECソフトウェア・ソリューションズ・ユーケー社)を、2019年にデンマークのケーエムディ・ホールディング社を、2020年にスイスのアバロク・グループ社をそれぞれ買収したことなどにより2023年3月31日時点で3,556億円ののれんを計上しており、今後さらに買収を行う場合には追加ののれんを計上する可能性があります。
NECグループの連結財務諸表は国際財務報告基準(IFRS)に準拠して作成しており、のれんを配分した資金生成単位については、減損の兆候の有無にかかわらず1年に1回、また、減損の兆候があると認められた場合には随時、当該資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超えるか否かを判断するための減損テストを行う必要があります。回収可能価額は、処分費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額に基づいて算出します。また、使用価値は、見積将来キャッシュ・フローを、貨幣の時間的価値および当該資産に固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いて現在価値に割り引くことで算定します。減損テストの結果、のれんを含む資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を上回っている場合、減損損失を認識します。減損処理にあたっては、資金生成単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額することになり、その結果、NECグループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 確定給付制度債務
2023/06/22 16:45- #2 従業員の状況(連結)
(1) 連結会社の状況
| 2023年3月31日現在 |
社会基盤事業 | 18,021 |
エンタープライズ事業 | 6,851 |
ネットワークサービス事業 | 10,673 |
(注)従業員数には、臨時従業員の数を含んでいません。
(2) 提出会社の状況
2023/06/22 16:45- #3 有形固定資産等明細表(連結)
(注)1 「当期減少額」欄の( )内は内書きで、減損損失の計上額です。
2 ソフトウエアの当期増加額のうち主なものは次のとおりです。
2023/06/22 16:45- #4 株式の保有状況(連結)
銘柄 | 当事業年度 | 前事業年度 | 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 | 当社の株式の保有の有無 |
株式数(千株) | 株式数(千株) |
貸借対照表計上額(百万円) | 貸借対照表計上額(百万円) |
4,589 | 4,305 |
住友電気工業㈱ | 2,300 | 6,914 | 主にエンタープライズ事業における、当該会社との取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 有 |
3,903 | 10,109 |
住友林業㈱ | 1,435 | 1,435 | 主にエンタープライズ事業における、当該会社との取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 有 |
3,761 | 3,112 |
㈱住友倉庫 | 1,655 | 1,655 | 主にエンタープライズ事業における、当該会社との取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 有 |
3,600 | 3,807 |
㈱明電舎 | 1,746 | 1,746 | 主にエンタープライズ事業における、当該会社との取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 無 |
3,354 | 4,437 |
㈱セブン銀行 | 10,000 | 10,000 | 主にエンタープライズ事業において、当社のITシステムのサービスおよび製品の顧客であり、当該会社との取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 無 |
2,650 | 2,390 |
銘柄 | 当事業年度 | 前事業年度 | 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 | 当社の株式の保有の有無 |
株式数(千株) | 株式数(千株) |
貸借対照表計上額(百万円) | 貸借対照表計上額(百万円) |
1,827 | 1,695 |
大正製薬ホールディングス㈱ | 330 | 330 | 主にエンタープライズ事業における、当該グループとの取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 無 |
1,822 | 1,874 |
東海旅客鉄道㈱ | 88 | 88 | 主にエンタープライズ事業において、当社のITシステムのサービスおよび製品の顧客であり、当該会社との取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 無 |
1,391 | 1,405 |
住友ベークライト㈱ | 247 | 291 | 主にエンタープライズ事業における、当該会社との取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 有 |
1,278 | 1,454 |
㈱セブン&アイ・ホールディングス | 180 | 180 | 主にエンタープライズ事業において、当社のITシステムのサービスおよび製品の顧客であり、当該グループとの取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 無 |
1,081 | 1,051 |
672 | 612 |
住友ゴム工業㈱ | 552 | 650 | 主にエンタープライズ事業における、当該会社との取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 無 |
661 | 731 |
東日本旅客鉄道㈱ | 85 | 85 | 主にエンタープライズ事業における、当該会社との取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 無 |
623 | 604 |
銘柄 | 当事業年度 | 前事業年度 | 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 | 当社の株式の保有の有無 |
株式数(千株) | 株式数(千株) |
貸借対照表計上額(百万円) | 貸借対照表計上額(百万円) |
住友大阪セメント㈱ | 143 | 143 | 主にエンタープライズ事業における、当該会社との取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 無 |
537 | 484 |
372 | 384 |
㈱大垣共立銀行 | 189 | 189 | 主にエンタープライズ事業における、当該会社との取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 有 |
339 | 361 |
㈱愛媛銀行 | 370 | 370 | 主にエンタープライズ事業における、当該会社との取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 有 |
312 | 346 |
センコーグループホールディングス㈱ | 267 | 587 | 主にエンタープライズ事業における、当該グループとの取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。持株会を通じた取得が生じた一方で、保有していた株式の売却を実施しました。 | 無 |
253 | 528 |
銘柄 | 当事業年度 | 前事業年度 | 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 | 当社の株式の保有の有無 |
株式数(千株) | 株式数(千株) |
貸借対照表計上額(百万円) | 貸借対照表計上額(百万円) |
112 | 98 |
ANAホールディングス㈱ | 30 | 30 | 主にエンタープライズ事業において、当社のITシステムのサービスおよび製品の顧客であり、当該グループとの取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 無 |
86 | 77 |
京浜急行電鉄㈱ | 33 | 33 | 主にエンタープライズ事業における、当該会社との取引関係を維持するため、同社株式を保有しています。 | 無 |
42 | 41 |
銘柄 | 当事業年度 | 前事業年度 | 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 | 当社の株式の保有の有無 |
株式数(千株) | 株式数(千株) |
貸借対照表計上額(百万円) | 貸借対照表計上額(百万円) |
銘柄 | 当事業年度 | 前事業年度 | 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 | 当社の株式の保有の有無 |
株式数(千株) | 株式数(千株) |
貸借対照表計上額(百万円) | 貸借対照表計上額(百万円) |
(注)1 千株未満を切り捨てしています。
2 当社は、個別銘柄ごとに「(i)保有方針および保有の合理性を検証する方法ならびに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」に記載のとおり保有の合理性を検証し、十分な定量的効果があると判断しておりますが、取引先との関係性等を考慮して記載を省略しております。
2023/06/22 16:45- #5 注記事項-その他の収益及びその他の費用、連結財務諸表(IFRS)(連結)
その他の損益の内訳は、次のとおりです。
| | (単位:百万円) |
その他の費用 | | |
減損損失 | △985 | △6,857 |
固定資産廃棄損 | △3,380 | △3,238 |
前連結会計年度のその他の収益に含まれる土地売却益は、主として寮社宅の売却によるものです。また、前連結会計年度のその他の費用に含まれる子会社株式売却損は、主としてNECエナジーソリューションズ社の株式売却によるものです
減損損失については、連結財務諸表注記「9.非金融資産の
減損損失」に記載のとおりです。
2023/06/22 16:45- #6 注記事項-のれん及び無形資産、連結財務諸表(IFRS)(連結)
(2)減損テスト
当社グループは、一部ののれんおよび無形資産について、当初想定していた収益性が見込めなくなったため、減損損失を認識しています。減損損失は、連結損益計算書の「その他の損益」に含まれています。なお、減損損失の総額については、連結財務諸表注記「9.非金融資産の減損損失」に記載しています。アバロク・グループ社、ケーエムディ・ホールディング社およびNECソフトウェア・ソリューションズ・ユーケー社はいずれも近年新たに取得した会社であり、収益性と当初の事業計画との比較評価を踏まえ、経営陣は、配分されたのれんに関連する重要な減損リスクはないと考えています。
のれんおよび耐用年数を確定出来ない無形資産の資産の回収可能額は、主に使用価値に基づいて算定しています。使用価値は、将来の事業計画と残存価値(ターミナルバリュー)を基礎として将来のキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割引いて算定しています。各資金生成単位の残存価値を予測するために用いられた成長率は、資金生成単位の属する国、産業の状況を勘案して決定した成長率を用いており、資金生成単位が活動する産業の長期平均成長率を超えていません。
2023/06/22 16:45- #7 注記事項-セグメント情報、連結財務諸表(IFRS)(連結)
(1)報告セグメントの概要
当社グループには、「社会公共事業」、「社会基盤事業」、「エンタープライズ事業」、「ネットワークサービス事業」、および「グローバル事業」の5つの事業があり、各事業を報告セグメントとしています。事業セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、かつ、当社グループの最高経営意思決定者である取締役会が経営資源の配分の決定および業績を評価するために定期的に評価を行う構成単位として定義されます。当社グループが展開する様々な事業は、主にサービスを提供する顧客の特性に基づいて次の5つの事業セグメントおよびその他の事業活動に分類されます。
それぞれの報告セグメントの内容は次のとおりです。
2023/06/22 16:45- #8 注記事項-報告企業、連結財務諸表(IFRS)(連結)
日本電気株式会社(以下「当社」または「NEC」という。)は日本国に所在する企業です。
当社およびその連結子会社(以下総称して「当社グループ」という。)の事業は、「社会公共事業」、「社会基盤事業」、「エンタープライズ事業」、「ネットワークサービス事業」、および「グローバル事業」の5つの事業であり、各事業を報告セグメントとしています。これらの事業の詳細については、連結財務諸表注記「6.事業セグメント」に記載しています。当社グループの主な事業拠点は、主に日本および連結財務諸表注記「10.連結子会社」に記載されているその他の国々にあります。
2023/06/22 16:45- #9 注記事項-売上収益、連結財務諸表(IFRS)(連結)
(1)収益の分解
当社グループは、「社会公共事業」、「社会基盤事業」、「エンタープライズ事業」、「ネットワークサービス事業」、「グローバル事業」の5つを報告セグメントとしています。
当社グループの売上収益は、「ハードウェアおよびパッケージソフトウェアの提供」「サービス提供契約(アウトソーシング・保守を含む)」「システム・インテグレーションおよび工事契約」の3つの種類に分解し認識します。
2023/06/22 16:45- #10 注記事項-後発事象、連結財務諸表(IFRS)(連結)
当社は、2023年4月1日付で「2025中期経営計画」の戦略単位を基軸とした事業体制を確立するための組織改革を行いました。
従来当社グループの事業は、「社会公共事業」、「社会基盤事業」、「エンタープライズ事業」、「ネットワークサービス事業」、および「グローバル事業」の5つの事業であり、各事業を報告セグメントとしていましたが、当該組織改革に伴い、2024年3月期より当社グループの事業を「ITサービス事業」および「社会インフラ事業」の2つの事業とし、各事業を報告セグメントといたします。
なお、変更後のセグメントによった場合の当連結会計年度の報告セグメントにかかる各項目の金額に関する情報は現在算定中です。
2023/06/22 16:45- #11 注記事項-有形固定資産、連結財務諸表(IFRS)(連結)
(3)減損損失
減損損失は、連結損益計算書の「その他の損益」に含まれています。なお、減損損失の総額については、連結財務諸表注記「9.非金融資産の減損損失」に記載しています。
2023/06/22 16:45- #12 注記事項-減損損失、連結財務諸表(IFRS)(連結)
9.非金融資産の
減損損失
減損損失およびその後の戻入れをした資産の種類別内訳は次のとおりです。
| | | | (単位:百万円) |
| 前連結会計年度(自 2021年4月 1日至 2022年3月31日) | 当連結会計年度(自 2022年4月 1日至 2023年3月31日) |
| 減損損失 | 戻入れ | 減損損失 | 戻入れ |
有形固定資産 | | | | |
減損損失および
減損損失の戻入れは、連結損益計算書において「その他の損益」に含めて表示しています。
2023/06/22 16:45- #13 注記事項-重要な会計方針、連結財務諸表(IFRS)(連結)
持分法の適用に際して、関連会社および共同支配企業の財務諸表は、当社の適用する会計方針と整合させるため、必要に応じて調整します。
関連会社および共同支配企業に対する投資に関する減損は、投資の回収可能価額を帳簿価額と比較することにより測定します。減損損失は、純損益で認識しており、回収可能価額の算定に用いた見積りの変更により回収可能価額が増加する場合は、戻し入れます。
③企業結合
2023/06/22 16:45- #14 略歴、役員の状況(執行役)(連結)
1982年 4月 | 日本電気ソフトウェア㈱入社 |
2012年 4月 | DCMソリューション事業部長 兼 DCM営業本部長 |
2013年 4月 | エンタープライズビジネスユニット理事 |
2015年 4月 | 執行役員 |
2023/06/22 16:45- #15 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(連結)
当連結会計年度の売上収益は、3兆3,130億円と前連結会計年度に比べ2,989億円(9.9%)増加しました。これは、すべてのセグメントで増収となったことによるものです。
収益面につきましては、営業損益は、前連結会計年度に比べ379億円増加し、1,704億円の利益となりました。これは、ネットワークサービス事業が減少したものの、グローバル事業やエンタープライズ事業などが増加したことによるものです。また、調整後営業損益は、前期に比べ345億円増加し、2,055億円の利益となりました。
税引前損益は、営業損益が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ232億円増加し、1,677億円の利益となりました。
2023/06/22 16:45- #16 設備の新設、除却等の計画(連結)
当連結会計年度後1年間の設備投資計画金額は、90,000百万円であり、セグメントごとの内訳は、次のとおりです。
セグメントの名称 | 2023年3月末計画金額(百万円) | 設備等の主な内容・目的 | 資金調達方法 |
社会基盤事業 | 26,000 | 日本航空電子工業㈱の生産設備ならびに防衛システムおよび衛星システムなどの開発設備および生産設備の拡充 | 自己資金および借入金 |
エンタープライズ事業 | 1,000 | サービスおよびシステム開発関連設備の拡充 | 自己資金および借入金 |
ネットワークサービス事業 | 6,000 | ネットワークインフラ関連設備の拡充 | 自己資金および借入金 |
(注)1 金額には消費税等を含みません。
2 経常的な設備更新のための除却・売却を除き、重要な除却・売却の計画はありません。
2023/06/22 16:45- #17 連結キャッシュ・フロー計算書(IFRS)(連結)
④【連結キャッシュ・フロー計算書】
| | | | (単位:百万円) |
減価償却費及び償却費 | 6 | 180,539 | | 183,298 |
減損損失 | 6,9 | 985 | | 6,857 |
引当金の増減額(△は減少) | | 3,420 | | △8,173 |
2023/06/22 16:45