有価証券報告書-第80期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/30 13:30
【資料】
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【項目】
111項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度における世界経済は、米国ではシェールガス革命等で景気回復基調となりました。中近東・東欧における政情不安の影響を受けた欧州や、中国、ロシアその他新興国は景気減速となりました。総じて不確実性の高い情勢でした。
日本経済は、「アベノミクス効果」による「円安・ドル高」、並びに消費税増税特需により自動車・インフラ等の輸出関連企業、金融・証券関連並びに大手流通業界を中心に景気回復しました。一方、地方経済および中小企業関連までには波及せず、明暗相混じりの状況となりました。
このような情勢下、当社グループは経営スローガン「“工夫(ク) ロスなし(ロ) 実行(ジ)”汗をかこう!」の下に、経営改革に努めてまいりました。
販売面では、直販部門は前期に引き続き伸長いたしました。再販部門は、国内外ともに不振となりました。
収益面では、直営直販効果により利益率/収益力とも改善しました。しかしながら、国内外の事業の再構築費用等の発生により黒字化に至りませんでした。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は40億88百万円(前期比9.4%減)、営業損失84百万円(前期比2億38百万円改善)、経常損失65百万円(前期比2億82百万円改善)、当期純損失は1億98百万円(前期比2億27百万円改善)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
[LED&ECO事業](構成比60.3%)
トップシェアを続けている中・小型のLED表示機及び屋外用デジタルサイネージは、BRIDシリーズ新商品の開発販売、スマートフォン入力対応システム等により堅調でした。LEDライト関連商材が市場価格競争の激化により大幅な売上減および損失を計上し、部門業績を悪化させました。開発面は、助成金を受けてカラー投光器及び「多言語対応表示機」等付加価値のある商品を開発中です。
その結果、LED&ECO事業の売上高は24億65百万円(前期比7.4%減)、セグメント損失は90百万円(前期は64百万円のセグメント損失)となりました。
[SA機器事業](構成比39.7%)
国内部門は、消費税増税特需に向け新商品の投入、高速道路施設へのPOSレジシステムの大口納入があり増収増益となりました。一方、海外レジスター事業の戦略的事業縮小により大幅な減収および損失の計上となりました。開発面は、「共創」と「協業」戦略により日本内外のメーカーとの協業体制を整えました。また、レジスター/POS業界で「黒船」襲来と言われているスマートフォン電子決済事業を企画・開発中です。
その結果、SA機器事業の売上高は16億22百万円(前期比11.8%減)と減収となりました。セグメント利益は1百万円(前期は2億67百万円のセグメント損失:前期比2億68百万円の利益改善)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億60百万円(16.4%減)減少し、当連結会計年度末には8億19百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は1億7百万円(前年同期比16百万円減)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失1億88百万円によるものと、支出項目として、たな卸資産の増加91百万円(前年同期は2億44百万円の減少)の計上によるものと、収入項目として、訴訟損失引当金の増加62百万円(前年同期は9百万円の減少)、仕入債務の増加1億49百万円(前年同期は2億54百万円の減少)の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は36百万円(前年同期比1億32百万円減)となりました。これは主に定期預金の預入による支出2億13百万円(前年同期比58百万円増)、定期預金の払戻による収入2億45百万円(前年同期比35百万円増)、貸付金の回収による収入49百万円(前年同期比18百万円減)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1億4百万円(前年同期比67百万円増)となりました。これは主に借入による収入2億90百万円(前年同期比2億10百万円増)、借入金の返済による支出1億14百万円(前年同期比70百万円増)及び、社債の償還による支出2億80百万円(前年同期比2億10百万円増)によるものであります。